御社はどこに分類される?ポテンシャライトがたどり着いた 採用が上手い/下手の「4象限マッピング」
「なぜ、この企業様は採用活動がうまくいって、あの企業様はうまくいかないんだろう」
定期的にこんなことを感じることがあります。採用活動がうまくいっている企業は、もちろん理由があるかと思います。ただその理由に統一感はなく、各企業様それぞれ勝因は様々かと思います。
ただ、採用が「うまくいかない」企業の理由はいくつかに分けることができます。今日はその話ができればと思っています。
0. 採用がうまくいかない会社がまずチェックすべきこと
当社が採用支援をさせていただいている企業様も採用がうまく進んだり、いまいちうまく進まなかったりする企業様がもちろん発生します。
では、採用がうまく進まない企業様はどのような理由があるのか、最近考えてみました。すると大きくこの2つの理由が挙げられました。
0-1. 採用ハードルが高い
どんなに魅力的な事業を行っていても、どんなに魅力的なメンバーが集まっていても、採用ハードルが高いだけで、採用が実現する角度はグンと下がります。
(あまり良い事例ではないかもしれませんが) わかりやすい事例としては、お付き合いをする異性に対しての条件が"高く"、そして条件が"多い"方はなかなかお相手が見つからないかと思います。それと同様に、企業様が求める人物像、つまり採用ハードルが高いと、日本に存在するビジネスマンでは対象人数が少なくなり、結果的に採用活動がうまくいかない可能性が増大されます。
0-2. 惹きつけ力が弱い
採用ハードルが自社の身の丈に合っており、自社が求めるスキル感である人材にアプローチができている。ただ選考で内定を提示した人材に、内定辞退をされてしまう。こんな企業様もいらっしゃるのではないかと思います。
採用/転職市場において「惹きつける力」は非常に重要であり、たくさんの相手に提示したとしても内定受諾をいただけないとそれまでの採用活動に要した時間は水の泡になってしまいます。
そのため、目の前にいる求職者様を口説く力、つまり惹きつける力が強ければ強いほど採用活動の成功に直結するのです。
上記2つの理由が、採用がうまくいってない企業様の大きな2つの特徴であるといえます。
1. この2つの要素をマトリックスにしてみる
前述した「採用ハードル」と「惹きつける力」をマトリックスの形で表現すると下記になります。
マトリックスというか4象限で表現してみました。皆さんお気づきかもしれませんが、この4象限の中のどこに分類するかによって、採用活動がうまくいくか、うまくいかないかは大きく影響します。
一つ一つ見ていきましょう。
1-1. 採用強者
このセグメントは「採用ハードルが高く」「惹きつける力が高い」です。わかりやすく言うとGoogleやFacebookなど誰がどう見ても有名な会社はここに分類されます。つまり、採用ハードルが高い事はもちろんなのですが、その分知名度や実績だけでも十分に求職者を惹きつける力があり、簡単には内定は出ないけれども、内定が出たら概ね皆さん内定承諾をされる、そんなセグメントになります。
ここに分類する企業様が最も苦戦するのは「自社のペルソナにマッチする人材をサーチする」と言う作業かと思います。ただマッチする人材がいらっしゃったらおそらく角度が高く、入社要諾まで進めることができます。
ポテンシャライトはスタートアップをメインに支援させていただいており、このセグメントに分類される企業様は多くありません。稀に担当をさせていただく事はありますが、採用の戦略がガラッと変わって刺激を受けながらお力にならせていただいております。
1-2. 大量採用
このセグメントは「採用ハードルが低く」「惹きつける力が高い」です。おそらくこの領域の企業様はものすごく採用がうまくいっている可能性が高いです。惹きつける力が強いのであれば、転職市場においての口コミも良く、応募は雪だるま式に多くなっているのではないかと思います。
一方で採用ハードルが低いため、大量採用をすることもできるかと思います。中途採用を年間で100名以上行っている企業様は、おそらくこのセグメントに入ってくるのではないかなと。もし年間で100名以上行っているのにもかかわらず、上記の1-1のセグメントに入ってしまっている企業様は、大量採用をするのは苦戦するのではないかと思います。
1-3. 中小企業
このセグメントは「採用ハードルが低く」「惹きつける力が弱い」です。やや失礼な表現をするとこのセグメントはいわゆる中小企業様が該当するかと思います。採用市場においても知名度が高くなく、応募いただけるのも稀。そのため、求職者様を「選ぶ」と言う立場ではなく、「選ばれる」ことに対して一生懸命行動を起こしていらっしゃるかと思います。
あるタイミングで内定を提示した求職者様に内定辞退をされることもあるでしょう。そして偶発的に内定承諾をいただけることもあるでしょう。再現性がない採用活動になってしまう事が多いかと思います。
1-4. 採用できない企業
実は、今回のブログではこのセグメントの話を中心にしたかったのです。
このセグメントは「採用ハードルが高く」「惹きつける力が弱い」です。この領域に入ってしまうと、半永久的に採用活動がうまくいかないことも発生してしまいます。
自社の身の丈にマッチしていない人材を求めてしまっており、なかなか振り向いてもらえない。そんなことが続くかと思います。
当社ポテンシャライトはこのセグメントに入っている企業様とお付き合いをさせていただく場合は、率直にお伝えするようにしています。率直にとは言いつつも、大変恐縮ながらコーチングのような形で、「ペルソナの方々が御社に入社する魅力は何でしょうか?」と言う質問をいろいろな角度でさせていただき、魅力的な回答ができない現状に気づいてもらう手法をとっています。
ここで気づいていただけると話が早いのですが、魅力の発掘/言語化がそこまで進まずに、採用ハードルを下げない企業さんも一定数存在しています。当社がエージェント事業のみを持っている単一事業の企業であれば、間違いなくその企業様の紹介は避けます。なぜならば身の丈に合っていない採用活動がうまくいく事は正直難しいからです。
ただ、ポテンシャライトのHRインキュベート事業部については採用活動を根本的に改善するミッションもありますので、その問題から目を背けずに解決をしていくことが多いです。
話を戻しますと、今一度自社がこのセグメントに入っていないのかを皆さんそれぞれ考えてみていただければと思います。ただ、どうしても自社の「惹きつける力」はわからないものです。それは第三者に聞いてみると良いかと思います。辛辣に意見をしてくれる第三者の方がいらっしゃるのであれば、率直に
「当社は魅力的なのか?」
「自社のプレゼンをするから惹きつけられたか教えてほしい」
と質問/相談してみてください。そこで気づきが生まれるかと思います。
1-5. マトリックスで分けてみた
マトリックスでまとめてみました。御社はどこに分類されますでしょうか?
もし「D」に属してしまっていたとしたら、採用活動が進まないことが多いです。特に「D-1」だとアウトでしょう。ただ、D-1に属する企業様は比較的多いイメージです。もしかしたら、エージェントの方は上記を見て「そうなんだよね!」と共感いただけるかもしれません。僕もエージェント時代はDに所属する企業様はよく出会っていました。ただ、エージェントのビジネスモデルは"成果報酬"なため、Dに属する企業様に「御社はDに属するから採用活動の考え方自体を変えたほうが良いですよ」とは言わないんですよね。なぜなら他の顧客であるAやBの企業様をご紹介したほうが楽ですし、気持ちが良いからですね。
2. どのように解決をすれば良いのか?
いろいろと考えてみたのですが、1番の解決策は「カジュアル面談」「面接」の改善です。ポテンシャライトが携わる場合は面談/面接に同席させていただくことが最善策かなと思います。
正直、ポテンシャライトも業務工数の兼ね合いから、お客様の面談や面接に多く同席をすることはしていないのですが、本音を申し上げると採用活動における成功の近道は、面談と面接の「質」を圧倒的にあげることだと思っています。
面談や面接も「質」を上げるためにできることは何か、最近はそんなことを考えているのですが、うまい手法が見つかりました。それを今回ご紹介したいと思っています。
3. 面談や面接の「質」を上げるためには?
3-1. 自社の魅力度合いの確認
まずファーストステップとして、第三者が御社を客観的に見たときに、どの程度の魅力の度合いがあるのかをヒアリングしてみていただいた方が良いかと思います。
もちろん、ヒアリングをする相手によって様々な意見が出てくるかと思うのですが、何名かに意見を聞いてみるのは良い手法かと思います。
僕の感覚として、皆さん大体自己評価が高いです。つまり、自社のことを自分が魅力的に思っているけれども、第三者から見ると「普通」の会社として見られてしまう事は多く発生しています。
3-2. 「何」の魅力に欠けているのか
「自社の魅力は何ですか?」と聞かれていくつか回答いただけると思うのですが、その回答が「何」の項目が多いのかは確認しておくべき必要があります。
下記の図をご覧ください。
こちらはポテンシャライトが企業の魅力を分類した最新版になります。皆さんが貴社の魅力をいくつか回答いただいた際に、上記の分類で言うと何の回答が多いのか、そして何に不足感があるのかは見ておいておくと良いかと思います。
3-3. 会社の紹介を魅力的にできているかどうか
前項で魅力の分類の話をしましたが、その魅力を、「魅力的に」話をすることができていないと効果は半減します。言うなれば、プレゼンテーション能力を表現してしまうとやや乱暴ですが、ある情報を、そして魅力を、魅力的に語ることができなければ意味がありません。
実を言うと、この項目が最も違いが出るポイントです。うまく魅力を打ち出している会社のカジュアル面談に同席をさせていただく機会があったのですが、プレゼンテーター(面談担当者)が採用ピッチ資料を読み上げているだけで、もったいない感じがしました。
カジュアル面談は、いわば「営業/提案」のようなもので、淡々とお話しするだけでは意味がありません。ただ、驚くことにどの企業様も「こなす」ようなプレゼンテーションをしてしまっていた印象が強いです。ただ、やはりどの企業様も社長様のプレゼンテーションは熱量がこもっており、個人的にもワクワクすることが多いです。その辺をきちんと徹底できないと、せっかく作った魅力が台無しになってしまいます。
今回のブログは、半ばあたりまえのことを記載させていただきましたが、ものすごく大事なポイントです。皆さんも頭ではご理解いただいている内容かと思うのですが、今一度自社の選考においてきちんと実施できているかどうかを振り返ってみていただけると良いかと思います。
大げさに言うと、今回のブログの 3. のステップを実施いただき、かつ全て網羅いただけているようであれば、採用力が強い企業様に分類されるかと思います。
冒頭に記載しましたが、当社が支援をさせていただいている企業様で採用活動がうまくいっていらっしゃる企業様は、これらをうまく実施できていることが多いです。採用の手法論に囚われがちな採用活動ですが、改めて見直してみていただければ幸いです。
最後に
皆さんいかがでしたでしょうか。
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