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構造化面接・非構造化面接・半構造化面接の違いとは?

マネージャー以上の役職の方は、1度は面接官のご経験があるかと思います。ただ、面接手法についての研修を実施してから面接に挑んだ方は、あまりいらっしゃらないのではないでしょうか?

当社ポテンシャライトのお客様は30名以下のベンチャー企業であることが多く、面接官は社長/取締役はもちろんのこと、社員の人数が少ないためメンバークラスの社員も面接に同席することもあります。その際に、

 🙋‍♀️ 「面接のやり方が全然わからないのですが…」
 🙎‍♂️ 「…まあ、やってみてよ」

と勢いで何となく面接に挑む方も多いかと思います。

「面接」は大きく3つのスタイルに分類でき、この3つを認識しておくだけで見るポイントが明確になってきます。具体的には、

 - 構造化面接
 - 非構造化面接
 - 半構造化面接

の3スタイルです。

今回は各タイプの違いと実施方法についてまとめてみました!


1. 構造化面接

 1-1. 構造化面接とは

面談・面接時に、あらかじめ質問項目や評価基準の枠組みを決めておき、手順通りに実施する面接のことです。つまり、全ての候補者が同じ順序で、同じ質問を受けることになり、評価基準も同じとなります。
あの世界のGoogle社も導入していると近年話題となった構造化面接。既に導入されている企業もあるかと思います。

 1-2. 構造化面接のメリット

・候補者全員を同じ基準で評価がすることができる
前述したように、構造化面接では全ての候補者が同じ質問を受けるため、候補者それぞれの回答を比較でき、最も客観的に公正な方法で候補者を評価できます。

 1-3. 構造化面接のデメリット

・設計が複雑で非常に難しい
面接時の質問を仮設定し、実際に面接で実施してみて、本当にその質問で候補者を見極められるかどうかテストを繰り返し、最終的な質問内容を決めます。また、質問に対してどのような回答があれば高評価とするのかも決めなければなりません。この設計がかなり難しいです。

・質問が漏れるリスクがある
全ての候補者が同じ質問を、同じ順序で、受けることが前提となりますので、質問が漏れたり、順序が崩れてしまうと構造化面接の効果が発揮できません。

 1-4. 構造化面接方法

構造化面接には5つのステップがあります。

⑴見極めができる、完璧な質問内容リストを作成します。
▼質問リスト例

・今までに何か困難に陥ったことはありますか?(課題解決能力)
・今までの業務で「勝ちパターン」を持っていますか?(仕組み構築能力)
・今までの仕事において、自分の利益ではなく会社の利益として行動したことはありますか?(経営者視点力)
・業務をするにあたり「この業務無駄だな」と思ったことはありますか?それはどんなことですか?(本質を見抜く能力)
                                など

これまでの経験や思考について、かなり深掘りするような質問になります。また、この質問は課題解決能力を見極める、この質問は仕組み構築能力を見極める、と決定された質問内容になります。
(こちらの詳しい質問リストの展開は、別途記事で公開します。)

⑵質問に対してどのような回答がきたら、各●●力が何点(例1~5点)と評価できるかの評価基準を設定します。

例えば、

今までに何か困難に陥ったことはありますか?(課題解決能力)

といった質問に対して「ない」場合は1点。
「社内で誰も課題意識がなかった点において課題提起をし、原因、施策を立案し実行できる。そして業務においても100の期待を150くらいで返すことができた」のように経験に関しての回答があった場合は5点。と評価するなどの基準を設定します。

⑶面接時、順序を守って候補者に質問します。

⑷質問に対する回答を記録します。

⑸回答を点数化します。


2. 非構造化面接

 2-1. 非構造化面接とは

こちらは構造化面接と反対で、面接時に聞く質問内容があらかじめ準備されていない面接です。会話の流れで自然と出てくる質問を行うため、候補者によって質問内容がバラバラになります。

 2-2. 非構造化面接のメリット

・候補者それぞれ、個別化したアプローチができる
こちらは、同じようなスペックを持った候補者同士を比較する場合や、優れた性格、コミュニケーション能力が求められるポジションの面接時に役立ちます。

・候補者がリラックスできる
あらかじめ決められた質問ではなく、会話の流れで自然と出てきた質問をすることで、候補者は違和感なく質問を受けることができ、リラックスした面接となります。

 2-3. 非構造化面接のデメリット

・候補者の評価がしにくい
候補者によって違う質問をすることになるため、得られる回答も違ってきますよね。その結果、評価基準も一貫性がなく、全ての候補者を平等に評価することが難しいです。

 2-4. 非構造化面接方法

⑴面接の目的を定め、候補者の職務経歴を把握しておきます。

⑵準備せずに柔軟な面接となるよう心がけましょう。

⑶「これまでの経歴についてお話いただけますか?」といった内容から面接をはじめ、それ以降の質問は面接官が気になった内容を適宜聞いてください。


3. 半構造化面接

 3-1. 半構造化面接とは

構造化面接と非構造化面接の中間のイメージです。あらかじめ質問内容を決定しておく訳ではありませんが、ある程度の準備しておきます。構造化面接の質問設計ほどの準備ではなく、質問する内容を数個リストアップしているイメージです。
おそらくほとんどの企業が行なっている面接が、半構造化面接に値するのではないかと思います。

 3-2. 半構造化面接のメリット

・構造化面接と半構造化面接の両方のメリットを持っている
“半”なので、バランスの取れた面接スタイルとなっています。ある程度の質問を統一させることで、一定候補者同士の比較もでき、個別化されたアプローチ(見極め)をすることができます。

 3-3. 半構造化面接のデメリット

・構造化面接よりも評価がしにくい、曖昧
一定の候補者比較はできるものの、評価の基準が曖昧となるため、深い評価までができません。

 3-4. 半構造化面接方法

半構造化面接には4つのステップがあります。

⑴いくつかの質問内容をリストアップします。
▼質問リスト例

・これまでと今回の転職理由は何ですか?
・次の会社に求めているものは何ですか?
・次の会社で成し遂げたいことは何ですか?
・ご自身の強みと弱みについてお話いただけますか?
                                など

よくある一般的な質問内容ですね。

⑵候補者の職務経歴書を確認した上で、上記質問リスト以外で聞きたい質問をさらにリストアップします。(候補者によって違った質問内容を追加します。)

⑶面接時、準備した質問内容で候補者に質問します。

⑷準備した質問以外にも、会話の流れて自然に出てきた質問にも回答してもらいましょう。


4. 適切な面接スタイルはどれ?

3つの面談スタイルをざっとまとめると・・・

構造化面接
 質問内容と評価基準が事前に、完全に、設定されているスタイル。

非構造化面接
 質問内容が全く設定されておらず、ぶっつけ本番スタイル。

半構造化面接
 全候補者共通の質問と、個別の質問が設定されており、プラスαで適宜質問していくハイブリットスタイル。

では、どのスタイルで面接をすれば良いのでしょうか。

結論、いずれの手法でも良いと思います。
面接を行う目的は、自社にマッチした候補者の見極めなので、面接官が候補者を的確に見極めることができるのであれば、いずれの手法でも良いのです。

しかし、採用のミスマッチをできるだけ無くしたい、減らしたいのであれば、構造化面接をオススメします。
冒頭にもお伝えしたように、質問内容設計や評価基準設計が非常に複雑で難しいのですが、時間をかけて設計して運用する価値が非常にある面接スタイルです。あのGoogle社までもが導入しているスタイルですしね!笑

ちなみにポテンシャライトも構造化面接実施中です!

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ポテンシャライトでは、構造化面接や面談ディレクションなどの支援をしております🙋‍♀️ご興味をお持ちの方はお気軽にご連絡をいただければ幸いです。採用状況を鑑み、無料でカウンセリング商談も実施しておりますので、よろしくお願い致します。

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