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無拍

最初から分かっていたはずだった。
私も鍵盤の一部でしかないことを

綺麗に音を出せば、貴方は近づいてきてくれる。
音を出せなければ、見向きもしてくれない。

貴方は鍵盤にどんな調整も求めるのに
貴方は滑らかに私たちに嘘をつく。

知っていたのだ、知っていたのだ。
欲しい言葉は絶対にくれない
ただ私の心をただ掻き鳴らす。

ご飯だけじゃなく、旅行にも行ってほしい
旅行だけじゃなく、付き合うといってほしい
付き合うだけじゃなく、一生そばにいてほしい

気持ち悪いくらい、欲望しかでてこない。

わたしは数ある鍵盤のうちの下層なのだ。
いても、いなくても何の変化もないのだ。

貴方に弾いてもらうには
沢山のお金をかけて
使われる部分にならなけらばならないのだ。

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