【財務分析 Vol.16】 無印の「ブランド新時代」

すらまっぱぎ!うっちーです(@Life_is_UpToYou)
インドネシアからお送りいたします。

このブログでは、"当たりまえ"を破壊して
新しい"当たりまえ"を作った会社を、主なモデルとして取り上げています。
テーマは"Think Different"です。(Apple)

読んでいただいた方が少しでも、ビジネスモデルのおもしろさとか、
会社の基盤であり結果を表す数字を、楽しいものと思ってもらえたら嬉しいです。

財務諸表をみればその会社がわかる。
未来分析実践活用編
Vol.16『良品計画』
理念:

良品価値の探求  Quest Value
成長の良循環  Positive Spiral
最良のパートナーシップ  Best Partnership
ビジネスカテゴリー:製造小売業

▶ブランドとは

皆さんが”ブランド”という言葉を聞いて思い浮かべるものはなんでしょう?

Louis Vuittonを思い浮かべた人は同時に財布を、ベンツとかBMWを思い浮かべた人は同時に車を連想したかと思います。

ブランドという言葉を聞くとどうしてもこういった高級なものに引っ張られがちですが、もっと身近なもので考えれば、マクドナルドはハンバーガーですし、スタバはカフェですよね。

このようにブランドが確立していると、その商品やサービスにもつながるんです。ということは、逆に「ハンバーガー食べたいなー」と思ったときは、「マックでも行くかな」と繋がるわけです。

要するにブランドとは、『相手から選ばれること』を言います。

スタバがコーヒー400円でも選ばれる理由は、このブランディングにより手厚い一貫したサービスと特別な空間を得られること徹底しているからです。そうすることで特別な空間で、Macbookを開いて作業する自分に酔いしれたいっていう自己満足を満たしたい人や、そういう流行り生み、ブランドがブランドをさらに押し上げるという効果も生みますね。

これをマーケティング・ブランドと呼び、他にもコーポレートブランディングやセールスブランディングなど、多種ありますがそれはいつかの機会にまた取り上げられればと思います。


▶無印によるブランディング

上記で例示した「BMWの車」「マックのハンバーガー」「スタバのコーヒー」など含め、ブランドというのは、

『特定の商品カテゴリーにて差別化し、そして優位性を築く』というのが、従来の”当たり前”でした。

では「無印」という言葉を聞いて思い浮かべるのはなんでしょう。シンプルな無地の服って人や、棚や収納と思う人や、キッチン用品が思いつく人と多様だと思います。ただ、その思いついた共通点は『シンプル』『自然』というものです。

あれ、とうことは友人の家に遊びに行ってシンプルなものを見たときに、思い浮かべるものすべてが「無印」になる??

そうです。これが無印良品による新しいブランドの”当たり前”です。

モノ⇒イメージ(コンセプト)

▶良品計画の財務分析

収益性 ★★★★★
安全性 ★★★★
生産性 ★★★★
成長性 ★★★★

キャプチャ

参考:財務諸表ハック

2019年小売業営業利益ランキング堂々の20位を誇る収益性。営業利益10%を超えられる企業はそれなりの武器や施策を兼ね備えているからこそ実現可能なんです。

増収の仕組みを予測してみると、前回も記述したように売上はあくまで【単価×数量】無印は高級なイメージではなく、シンプルで備えやすいというイメージ。では単価アップとは考え難い、、。ならば数量を上げるための施策を打ち続けているだろう。と予測ができます。

また売上が上がっているのに利益が下がっている(減益)はどうなんだろう?と思われた方も多いと思います。

画像2

売上原価率50%⇒49%

販管費率38%⇒40%

この販管費上昇の中に広告宣伝費や、給与項目、その他(研究開発費と予測)があるのがわかります。売上をあげるため施策であったり、持続的なサービスをおこなうための”投資”として捉えることができるでしょう。

このあたりは成長性と繋がってきますね。

~まとめ~

無印によるブランドイメージの拡大は、人々の生活に寄り添った商品をあつかっていることからも、まだまだ続くと考えられるでしょう。

「これがいい」⇒「これでいい」の有名なコンセプトに始まり、いまでは『MUJI pasport』によるMUJIマイルにて顧客データを統合したものを導入して、さらなるお客様への目を向けた形をとっている。

この様々なおもしろい発想は、”当たり前”を疑い続けることでおこる小さな発見の連続によることであると考える。

モノから”無くした印”は気づかぬうちに人の心に”印”をつけ続けている。



過去の資料である財務諸表から結果を読み取り、その原因を考え、要因分析し将来の施策を考えると、その企業の動向をつかめるようになります。

一緒に財務の観点から物事を把握できるよう頑張りましょう!


▶参考


財務分析項目について下記サイトがすごく便利です!是非活用してみてください。

財務諸表ハック|各種企業財務チャート、複数社比較も簡単にできるXBRL財務分析ツール
財務諸表ハックは、XBRLをベースに企業財務情報を財務分析チャート、帳票に展開するWebアプリです。
www.tukuttemiru.biz


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