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Photo by
inagakijunya
雪と絵本とアイスクリーム
世界がだいぶ白くなっている。
テレビでは連日 雪による交通機関への影響や怪我人のニュースばかり。
暗いニュースばかり。
社会が白い世界へ悪態ついてる。
*
豪雪地域に住み出して8年が経つけど、もともとあったかい地域に居たからか
私にとって雪はまだまだ楽しい。
朝 窓を開けて、辺り一面真っ白だと意味もなく歓喜してしまう。ふぁってなる。
世界が変わったのだ。たった一夜にして。白い世界へ。
雪で思い出す絵本がある。
朝起きたらお外は雪だらけになっていて、それを見た女の子はアイスクリームを作ろうと思い立つ。
缶の中にアイスクリームの材料を入れ、雪だるまと一緒に缶をフリフリしながら遊んでる。
初めはちゃぷちゃぷ鳴っていた缶が、お外で雪まみれになりながら遊ぶうちに音が変わり、だんだん鈍くなる。とぷんとぷんだったり、ぽっとんぽっとんだったり。
全く鳴らなくなったら、アイスクリームができあがった合図。
最後はみんなで美味しくアイスクリームを食べていた。
このお話を読んで以来、私にとって雪とアイスクリームは常にセットだ。
寒い日にそんな冷たいものなんて、って大人なら思うかもしれないけどね。
そんなの関係ないよ。
楽しいから。わくわくするから。雪の日にしかできないから。
理由なんて、これだけあれば十分だ。
*
雪が降って、交通機関が麻痺して、滑って怪我して、もううんざり。
って思うのも分かる。
分かるけど。
朝起きて窓開けて、たった一夜にして変わった真っ白な世界で、アイスクリームを作る。
そこに幸せは降ってくる。
っていう現実があってもいいと思うんだ。
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