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ワタクシ流☆絵解き館その130 夕暮の独白―田辺完三郎の詩①

ル・シダネル 「黄昏の古路」 1929年  油彩  カンヴァス  東京富士美術館蔵

筆者が好ましく思っている詩人を紹介する。田辺完三郎。広島県福山市神辺に暮らしたほとんど無名の詩人だ。1941年生まれで、すでに故人。
生涯に一冊の詩集を亡くなる直前に、筆者が想像するに、おそらく最後にこの世に残すものという意識で、私家版として出版した。それが「ほろ酔い詩集」。
さらりと平易な言葉からなっていて、読後に淡い絵が浮かび上がってくる。
なかなかそんな詩作品には出会えない。その魅力を持つのが田辺完三郎の詩だと思う。
「ほろ酔い詩集」から下の詩を掲げよう。添える絵の選択には迷ったが、ル・シダネルの「黄昏の古路」とした。この絵とともに味わっていただきたい。

            

                      令和4年4月 瀬戸風  凪


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