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【告知】フィールドワーク「うっせぇわ」〜方法論では語れないエスノグラフィー〜(3/28)

ぽすけん企画 第16弾 川端浩平著『排外主義と在日コリアン』(晃洋書房、2020年)刊行記念トークイベント
フィールドワーク「うっせぇわ」
〜方法論では語れないエスノグラフィー〜
出演者:川端浩平×石岡丈昇×山本敦久(司会)
日時:2021年3月28日(日)14:00〜16:00
場所:zoom(参加費:500円)※申し込みはコチラ(Peatix)より

【トークテーマ】
今回のポス研は、注目の新刊『排外主義と在日コリアン:互いを「バカ」と呼び合うまえに』(晃洋書房)を書かれた川端浩平さんをおむかえして「フィールドワーク」について議論します。討論ゲストは、『ローカルボクサーと貧困世界』の著者・石岡丈昇さんです。「実証主義」を疑い、フィールドワークの体験を普遍化・絶対視しないエスノグラフィーとはどのようなものなのか? フィールドワークにもとづく「書く」という営為が、「変化の運動」であり、書き手の変容であり、他者との出会い直し・関係の組みなおしでもあるような「書く」という行為について考えていきます。方法論は確かに大事。方法論の教科書も大事だろう。でも方法論に埋没して方法論の正統性や理論家の神格化をめぐる競争に行き着くことを避けたい。できればフィールドワーク根性論も避けたい。調査対象の局地性を普遍化する傾向のなかに潜んでいる方法論的ナショナリズムも疑いたい。『ハマータウンの野郎ども』『暴走族のエスノグラフィー』を再検証することも大事だろう。『排外主義と在日コリアン』は、フィールドワーク⇒書くというプロセスのポリティクスを多角的に見つめ直す回路を開示してくれていると思います。「ラップ的思考」が切り開く調和的ではない瞬間に満ちたフィールドワーク論による川端VS石岡のスパーリング。どうぞ、お楽しみに。

【出演者プロフィール】

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川端浩平(かわばた・こうへい)
津田塾大学学芸学部多文化・国際協力学科教員。専門は社会学、カルチュラル・スタディーズ、日本研究(Japan Studies)。著書に『ジモトを歩くーー身近な世界のエスノグラフィ』(御茶の水書房 2013)、共編著に『サイレント・マジョリティとは誰かーーフィールドから学ぶ地域社会学』(ナカニシヤ出版、2018)、Cultural and Social Division in Contemporary Japan: Rethinking Discourses of Inclusion and Exclusion, Routledge 2019.など。最近はラップ音楽とマラソンに向き合っている。

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石岡丈昇(いしおか・とものり)
日本大学文理学部教員。専門は、社会学、身体文化論、フィリピン地域研究。著作に『ローカルボクサーと貧困世界:マニラのボクシングジムにみる身体文化』(世界思想社2012)、『質的社会調査の方法:他者の合理性の理解社会学』(共著、有斐閣2016)、雑誌『現代思想』連載「タイミングの社会学」(2020年11月号~)など。からだを動かしながら考えることをモットーにしています。

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山本敦久(やまもと・あつひさ)
成城大学社会イノベーション学部教員。専門は、スポーツ社会学、カルチュラル・スタディーズ、身体文化論。著書に、『ポスト・スポーツの時代』(岩波書店、2020)、『反東京オリンピック宣言』(小笠原博毅との共編、航思社、2016年)、『やっぱりいらない東京オリンピック』(小笠原博毅との共著、岩波ブックレット、2019年)、『出来事から学ぶカルチュラル・スタディーズ』(田中東子、安藤丈将との共編、2017年、ナカニシヤ出版)など。

記事自体は無料公開ですが、もしサポートがあった場合は今後の研究活動にぜひ役立てさせていただきます。