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広告費は誰が払うのか?

これまで採用やマーケティングの仕事をガッツリしてきて、思っていることを書こうと思います。

まず僕の簡単な経緯をお話します。

僕は前職のコンサルティング会社時代の在職中7年間と独立後に渡ってずっと採用関係の仕事をしていました。

▼会社員時代
採用担当兼務:5年間
採用担当専任:1年間
採用コンサルタント:6年間
▼独立後
採用コンサルタント:7年

自分が採用担当を専任で行った「新卒採用2010」の年では、社員100名未満の未上場ベンチャー企業で学生エントリーを8,000名集めました。コレ自体は前年の半分の数字でした。

しかし、東大・早稲田・慶應の3校のみで2,000名程のエントリー数という異常な高学歴の母集団を形成したのでした(コンサルティング会社ゆえ高学歴校との相性が良い確率が高いと考えたため)。

そして、学生の中で話題となるインターンシップや説明会を企画したことで口コミが起こり、結果、朝日新聞が掲載する人気企業ランキングで25位にいれるという経験をしまいた。

実はこの採用には広告費を1円もかけずにやったのでした。つまり、広告費をかけずに採用を成功させたのでした。

正直、今の時代であれば、もっと簡単だと思っています。ピンとこないかもしれませんが、ほとんどの学生が「リクルート社」の「リクナビ」を使わないと就職活動はできないと思っていた時代のことです。

その後、退職後に友人とプライベートで野外フェスを主催した時も広告費をかけずに群馬の山奥のキャンプ場に600人集めたり、企業のネットキャンペーン(「ネット投票を一番集めた人が100万円もらえる」等)などで勝ちまくって2ヶ月で合計187.7万円の賞金を稼ぎました。

「採用だけではなく、自分は広告に頼らない『ファン作り』が得意なんだ!」と気づいて、マーケティングや採用の分野の『ファン作り支援』をしてきました。

これらの経験を活かして、大手タクシー会社の新卒入社のドライバーを年間150名まで増やし離職率を下げたり、TVでもおなじみにパーソナルトレーニングジムや美容クリニックグループの採用やマーケティングにも関わらせてもらいました。

もちろん広告を使うこともありますが、「できれば広告を使いたくない」といつも思ってやっています。正しくは「広告を使いつづけたくない」という感覚で取り組んできました。

なぜかというと、広告費をかけると利益率が下がるからです。同様に営業人員を増やしても販売管理費があがって利益率が下がります。

なので、企業は正常な利益を確保するために価格をあげざるを得ません価格を上げると売れにくくなるので、どう売るかを考えて、また広告や営業人員を増やしたり、商品・サービスをブランディングするなりして売れやすくします。

そうすると、競合が売れなくなるので、競合も慌てて、広告や営業人員を増やします。これがマーケティングと呼ばれる市場の奪い合いです。

そして、情報が溢れて、ユーザーは自分に最も合う商品が何なのか見つけて、選び、比較して、決断するまでに膨大な時間を要するようになります。

いつの間にか「売ろう」とする企業と、「買うまい」とする顧客のいびつな関係ができあがっていきます。

僕がマーケティングの仕事をしながら、「過剰なマーケティングがこの世からなくなって自由な時間が増えて、嫌な仕事をする人が減ったら良いな」と思っているゆえんはこのあたりの経験からきています。

なので、僕は常日頃から意識的にも無意識的にも「広告に頼らず、営業人員を増やさなくても、継続的にできるマーケティング手法」に対して相当敏感だと思います

マーケティングの分野は非常に情報の更新が早く、本屋に行けばわかりますが、ビジネス書のコーナーの中でダントツ本の入れ替わりが激しいのがわかります。

「◯◯マーケティング」みたいなものは広く認知されないものも含めて、日々生まれ消えていっているような印象です。

そして、感じるのが確実に世の中のマーケティングが変わりつつあるということです。「何を」売るかの時代から、「なぜ」買うかの時代に変わり、「誰から」買うか、そして「誰が」薦めているか、と購買動機は変遷してきています。

技術の進化とともに、マーケティングの方法論は進化するものの、どんな方法であれ重要なことは顧客に好きになってもらうこと、愛してもらうこと、すなわち『ファン化』だと考えています。

ファン作りマーケティングを学び、実践することで、幸せに働く人が増えることを期待して、自分の経験と知識を共有していきたいと思った次第です。

P.S.1月26日にファン作りマーケティングについてセミナーを開催したら3日前告知だったけど30名近い人がHATSU鎌倉に集まってくれました。ゲスト講師に顧客体験デザイナーとして大活躍の成田くんの話も超有益でした。リクエストが多いのでまたどこかでやります。

ファン作りについての本も書きたいなー。メディア関係者や出版社の方はお声掛けくださいw

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