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Active Book Dialogue

20191120
本日はABDに参加。

ABDとはActive Book Dialogue の略。京都の壮さんが開発した方法で、その方法が無償で公開されている。東京よりも発祥地京都や西日本のほうが盛んに行われているそうだ。

ABDでは集まった数人でその場で書籍を分担して読み、それをサマライズしてB5用紙6枚に書き、1人3分づつ発表する。そうやって書籍概要を把握し、全員で内容について対話する。疑問、感想、触発された自分語りを共有する。メリットは1冊を分担して読むので負担が少ない、短い時間で把握できる、(すでに読んでいた場合でも)他人の理解によって自分の理解が多角的になり理解が深まる。

今日のテーマは『メンタルモデル』由佐美加子・天外伺朗著、内外出版。
参加者5名、主催者2名で1章または2章を担当する。おひとりは5ヵ月になる赤ちゃんを連れてきたので正確には参加者6名。おそらくABD参加の最もお若い方だろう。

その場で担当割をして約1時間の読み込みとサマライズ作業。休憩をはさみ発表。続いて軽いランチを取りながら対話。

今日の対話の主な内容
・新しい考え方だけど、なるほどと思った
・自分のメンタルモデルは何だと思ったかを共有
・ひとつに絞られるという話だが複数自分の中に感じる
・それぞれのメンタルモデルに特徴・口癖・不都合な現実・ がある。それは自分にとって痛いところ。加えてそのタイプがもたらしたい世界について記述があり、それが救いに思う。
・とあるメンタルモデルは、もう少し表現を変えてもいいかもしれない。他のモデルと比較してつまらなく読めてしまう
・たまたま今日ここに来る前に母親とこういうことがあったが、書籍のこの部分と同じだと思った。
・いま自分の両親はこういう状況で、兄とこういうことをしている。それは自分のメンタルモデルのこういうところが関連していそうだ。
などなど。

一人で読んでいたときよりも、短時間で全体を通すので濃度濃く一気に把握し、全体像をつかみやすかった。また他の人の理解を通じて、メンタルモデルそのものの理解が立体的になった。自分のなかで薄っすら引っかかっていたことを今一度考える再読効果ももちろんあった。黙読するだけだと過去の認識を撫でるだけだが、新しく捉えることができた。

メンバーの相互作用としては、ある人が話したことが刺激になり、関連した話が引き出される。そもそも参加に似たシチュエーションの人がいたりする。不思議だ。私の前に自己紹介した人は、私より1か月前に会社を辞めていて、いま次へ向けた勉強をしていると。休み時間にその方から辞めた理由を聞かれて簡単に話すと、その方も似た状況らしかった。つまりその場でシンクロが起きているようにも見えるのだ。

同じ本を別な形のABDに参加したこともある。それはZoomを使ったオンラインABDで、ABD考案者のベテラン壮さん主催だった。参加者7名+主催者1名がバラバラな場所にいて、PC越しに共有する。違いは事前に担当個所を決めてサマライズを作っておくことだ。当日のオンラインではサマライズを順番に発表したのち、3グループに分かれてディスカッション、最後に全員で各ディスカッションを共有。日本各地の人と話ができて面白い。別に居場所とその意見は関係はないが、要はこの場でなければ会わない人と、ひとつのテーマで対話をするのだ。そのことが面白い。共通題材があれば、結構個人的なこと、深いことも話すことができる濃密な時間になる。移動時間なく賞味2時間半とか3時間で。

壮さんは年間60回くらいABDを行っているそうで、考案者かつ膨大な経験値をお持ちだ。壮さんに学んだことは、参加者メインの姿勢に徹しつつ、随所に場づくりの工夫をちょっとした一言や事前宿題に忍ばせることで、参加者が心地よい場となりそれが適度にメンバー共有を進めている。いろいろなご経験があるからこそ、初対面メンバーでのZoomが成り立つ。

Zoomというツールで遠隔地を結ぶわけだが、当然国を越えることもできる。そういった環境に感謝し、活用したい。いつか主催もできると嬉しい。


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