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勉強しない娘に激怒した夫が、テレビのケーブルをハサミで切断した話

今朝、リビングのゴミ箱の中に見慣れない物が入っていました。お菓子の包装紙と、ティッシュペーパーと、ポストイン広告ばかりが押し込まれている我が家のゴミ箱の中で、黒く細長いそれは、異質な存在感を放っています。「なにこれ?」と訝しんでいる私を見て、「昨晩、長女と話をしているうちに、頭にきたからテレビのケーブルを切った」と夫が言いました。

え?

慌ててテレビのリモコンのボタンを押したところ、真っ黒な画面に、次のようなエラーメッセージが表示されます。

E202  信号が受信できません


いま、小学校は保護者面談期間中。長女は5時間授業後の14時過ぎには帰宅し、私が仕事を終えて帰宅する18時半頃まで、家で一人で過ごしています。そして、その時間に学校の宿題と塾の宿題を済ませておくというのが、わが家のルール。時間はたっぷりあるので、やるべきことさえ終わらせたら、お友達と遊びに行くのもよし。漫画を読むのもよし。テレビを見るのもよし。自由時間です。

ところが長女は、帰宅すると、まず、おやつを食べながらテレビ(というか動画)を見る。それからソファに寝ころんで漫画を読む。そして17時を過ぎてから、ようやく重い腰を上げて宿題に取り掛かります。当然、私が帰宅したときにもまだ宿題が終わっていなかったり、慌てて済ませようとするから、見直しや解き直しをしていないことも、しばしば。

娘の気持ちも、よくわかるのです。家に一人で過ごす自由時間、誰に注意されるでもなく自ら勉強に取り組むのって、小学4年生には大変なことですよね。いい歳した大人の私だって、自分を律するのって難しい。でも、中学受験をするからには、そうは言っていられません。「遊ぶのはかまわないから、先にやるべきことを終わらせよう」と、これまでに幾度となく、口を酸っぱくして伝えてきました。

でも、改善されない。何度注意されても、同じことを繰り返す。

そして昨日。またしても、帰宅後にテレビばかり見て、宿題を中途半端にしか終わらせていなかった長女。とうとう堪忍袋の緒が切れた夫が、「もうテレビは見せない!」とケーブルを切断したというのが、事の顛末です。私が別室で次女を寝かしつけてる間のできごとでした。

この話を聞いたときは「頭に血が上っていたとはいえ、私に相談もせず、こんな強硬手段に出て……」と、夫のやり方に怒りを覚えましたが、半日経ってみると、なんだかすべてがアホらしくて脱力してしまいます。

そういえば、夫も小さいころテレビを見すぎて義母に叱られ、そのとき義母は「こんなもの、捨ててやる!」と、テレビを庭に放り投げてしまったという強烈なエピソードを聞いたことがあります。あの義母にして、この夫あり。夫の中では、反面教師ではなく成功体験として認識されているんだな。マンション住まいの我が家は、ベランダからテレビを放り投げなかっただけよかったというべきなのかも。

でも一言伝えておきたい。夫よ、物に当たるのはよくない。

ケーブルを切断した張本人は、今日も出張で不在です。ワンオペ妻は、次女5歳を大人しくさせられる絶対的存在であるテレビ子守りなくして、師走の毎日を切り抜けられるのでしょうか。

不安しかありません。

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