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"楽しむ+α"な方々のありがたさ

先日Fly Fishingの大先輩と渓谷へと出かけておりました。

頻繁にお誘いをいただいているにも関わらず、なかなかスケジュールの調整ができずにようやく実現した大先輩との釣行。そんな中で感じたお客さまの有り難みとありがたいお客さまたちへの尊敬の気持ちを込めまして。

"恩人"でもある"大先輩"

僕は"山を歩いて楽しむ"という期間よりも"渓谷で釣りを楽しむ"という期間の方が長く、川で釣りをするというのは幼少期に父親に連れられて近所の川で釣りをしたことが始まり。

山の道具を売る店を営むようになってからも"釣りは仕事ではなく趣味のままで"と、そんなことを思っていたのですが、釣りの先輩方の要望もあり"山間部で楽しむ釣り"に限って店で取り扱うことになり「唯一趣味のままで」と思っていた渓谷での釣りも仕事へと変わっていきました。

そんな中で快くお付き合いしてくださったメーカーの方々の力添えもあるのですが、様々な道具の選定・店のPRにと惜しまぬ協力をしてくださった方の一人が今回ご一緒させていただいた大先輩。

Fly Fishingというマーケットを賑やかにし、楽しみながら自分の好きな地域への貢献などを行いたいと、日々そんなことを話してくださいます。

"楽しむ+α"なお客さま

僕らはアウトドアの道具を販売することで、お客様に自然体験を楽しんでいただき、お客さま自身がそれぞれの暮らしをより良いものへと変えていただければと、そんな気持ちを持って仕事を行っています。

ですが、お客さまは単に"楽しむため"に店を訪れるのが通常であり"暮らしを云々"なんてことは意識していないケースが普通だと思います。
また、僕らの店を介して地域のことを考えたり、自然のことを知ったり考えたりすることは買い物に必要なものではなく「欲しいものがあるか否か」が普通の買い物の感覚かなと思います。

さらに言えば地方の小さな店では、都市部の大きな店と比較して品揃えが多い訳でもなく、Onlineを介して"モノ"はいつでもどこでも買えるもの。
極力ご来店くださるお客様に適したものを厳選してご提案できるように、日々試行錯誤は繰り返していますが、まだまだ課題は多し。

そんな僕らの店を選んで買い物をしてくださるお客さまの中には"楽しむ+α"のことを考えられているケースが多いとよく感じます。

店が提供する楽しみ

自分の店が出来ているかは別として、店にはモノを売る以外の魅力が必要だと常々考えています。
僕らの場合で言えば商品という"モノ"は、あくまで体験を楽しむための手段であり"モノを持つ"ということが主目的でないケースが普通。

そのため僕らの商圏であるフィールドで"どんな体験が楽しめるのか"・"安全かつ快適に楽しむ方法"・"知らなかった場所や楽しみ方"など、モノを介して得られる満足を適切に案内できることが僕らには求められ、そうした情報や一緒にフィールドに出かけるということを目的に遠方から訪れてくださる方も年々増加してきています。

また僕らの店だけでなく、各地域で同じだと感じるのは"店"という場所を含めたコミュニティのようなものが存在しており、同じ趣味を持つ仲間同士の繋がりや出会いというものが生まれ、遊ぶこと以外の楽しみを実感いただく方も多いと思います。

それは時にお客さま同士の繋がりであったり、メーカーとお客さまの出会いや繋がりであったり、行政の方とお客さまであったり。
そんな繋がりを店が作り出せるようにと、日々試行錯誤を繰り返していますが、そんな苦労を察してか、お客さまの中には"楽しむ+α"に見えることを率先して実施くださる方々が多く存在します。

様々な"楽しむ+α"

僕らの店を愛用いただいているお客さまの、様々な"楽しむ+α"を見てみますと、いろいろなものがあります。

例えばお客さま自身が山や渓谷で案内人となって、他の誰かを楽しませていたり、地域の魅力を伝えようと情報発信を行われていたり、地域活動に参加され好きな地域の発展に貢献されていたり。
そして僕らのような店と連携・協力しながら、店を支えつつ・自身も楽しみつつ・地域に良い活動をしようとされていたり。本当に頭が上がりません…

語弊の無いように付け加えると"+α"を持つことが良いことと言っている訳ではなく、僕ら自身は店をご利用いただく方全てのおかげで成り立っていて、なんとなくな買い物を目的に来られる方も本当に感謝している気持ちに変わりはありません。
ひとつの楽しみ方として"+α"がある方々も素敵だというイメージです。

新たな+α

お客さま自身がそうして"楽しむ+α"のアクションを行われると、僕らも元気をいただいて"仕事+α"の何かに取り組んだりと、相乗効果で良くしたいと僕らもあちこちに出かけては仕事以外の何かに取り組ませていただきます。

そんな中で新たな動きとして話が出始めているのが「限界集落となっている山間部の山の保全活動などに、店もお客様も地域の方々も一緒になって取り組めないか」と、そんな話が生まれ始めてきました。

今僕らが働いている宮崎県の山間部では、限界集落となっている場所も多々存在します。
そんな山の麓で、これまでは地域の方が半ばボランティアで行われていたような道の整備や森の整備という活動を、みんなで引き継いでいけないかと。

僕らも常々そんな必要性を少し感じていましたが、不思議と同じタイミングでお客さまからも同じ意見をいただき、少しずつ無理なく考えていこうと、山間部の方のペースに合わせて意見交換などを行う機会が出てきました。

お客さまともよく話しますが、まだまだ整備面・マナーやルールの設定・駐車場やトイレ問題など、多くの方に訪れていただくには不十分だと感じられる点もあるなと感じられている方も多く、自分たちが遊び楽しんでいる場所を、もっと良い場所にして過剰にならないよう適切に楽しんでいただきたいと願う方は増えたなと感じます。

そして僕ら自身もお客さまとそうした話が出来ることが、非常に光栄であり嬉しく感じています。

"ありがとう"と言われる繋がり

僕はよく店舗であれOnlineであれ、ご利用いただいたお客様に「本当にありがたいものだ」と呟いていますが、山間部の方々の元へ出かけると地域の方々も「目を向けてくれてありがとう」と僕らやお客さまに向けて呟いています。

「ありがとう」という言葉をいただく瞬間は、利益云々ではない嬉しさを個人的には感じるものでありまして、地域・店・楽しむ方々とそんな輪の中に居れることを時折無性にありがたく感じます。

そして「そういう輪を大切にしている店に取り扱っていただきたい」と、新たなメーカーの方々からお取引の打診をいただいたり、"楽しむ+α"のアクションを行われるお客さまの存在というのは、少なからず地域や店を良くしているものだと感じることが多くなりました。

さらにこれからは、訪れてくださる遠方の方々とも"ありがとう"と言い合えるような、そんな繋がりが生まれたならもっと素敵なことだろうと夢見つつ、また僕らも"仕事+α"の活動が行える力をつけなければなと思うのでありました。

日々お支えいただいています沢山の方へ、心からの感謝の気持ちを込めまして。

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