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リヨン第二週目の備忘録

リヨンに来て早2週間。滞在期間の半分が過ぎ去ってしまいました……時の流れが早すぎる……。毎日が盛り沢山で、書かないと忘れてしまいそうなので、先週分の出来事をまとめようと思います。

寮生活について

寮に関しては相変わらず快適に過ごしています。自室の電灯が少なくて部屋が暗いので、寝る前は補助の照明としてキャンドルを灯して生活しています。フランスにはカラフルなキャンドルが売っているので、選ぶのも楽しいです。1週間でちょうど1本使い切りました。

ルームメイトとの交流はさほど深くはありませんが、元々住んでいた学生がパウンドケーキを焼いてくれた日がありました。デザートに食べようと思っていたのですが、その日の夜は私が寝落ちしてしまって食べ損ね……。翌日、朝ごはんとして美味しくいただきました。嬉し過ぎて、時間もないのに朝っぱらから抹茶も点てました。ひとり茶会です。

ふわふわのパウンドケーキと抹茶

また、同じ語学学校に通うルームメイトの彼氏が数日滞在していました。男女同じ建物に住んでいるとはいえ、部屋自体は男女で分かれているので「それって寮の規則的に大丈夫なの……?」とか思ったりとしましたが、まぁ、ここはフランスです。ルームメイトの合意が得られれば大丈夫なんだと思います、多分。最初に挨拶しただけで(何せ私がキッチンで夕飯を食べていた時に帰ってきたので)特に交流はありませんでした。

語学学校について

語学学校の授業は難し過ぎず簡単過ぎず、ちょうど良いレベルなので楽しいです。午前に2時間、午後に2時間〜2時間半、授業が始まると基本休憩はなく、ぶっ続けです。私は日本でも、前学期でも1時間30分の講義を受けていたので、2時間ぶっ続けでもさほど大変だとは感じていないのですが、他の国から来た子は「こんなに長いのに休憩がない授業はないよ」とぶつくさ言っていました。

最初の1週間は試用期間だったらしく、クラスメイトが少々入れ替わりました。2人去って2人入ったので、全体の人数自体は変わりません。ただ、入れ替えの結果、私のクラスは男子が1人だけに……。théâtre(劇) の科目では男役と女役に分かれるのですが、元々女役より出番自体は少ないとはいえ、男役が分担できないのでちょっと大変そうです。

今週の学習内容は過去形(複合過去、半過去、大過去)と現在分詞、仮定法で、前学期に勉強した内容から外れてはいないので、文法自体は割と楽です。リーディングはすごく難しいわけではないけど、語彙自体は知らないものも多くて、意味調べが欠かせません。リスニングはフランス人の会話表現についてだったので非常に実践的でした。感嘆詞の大半が日本語と違うので面白かったです。

相変わらず休憩時間は英語で喋る子が多いので、言ってることは大体わかるけれど何も言えない私はフンフンと聞いていることが多いです。何か言おうとしても英語ではなくフランス語が出てくる……もどかしい……。

ただ、先週で私が英語が話せないことが周知されたので、私に話しかける時は皆フランス語で話しかけてきます。直前まで他の人とずっと英語で話していたとしても、私にはフランス語で話しかけてきます。「別に英語でも良いのよ……?(返答はフランス語だけど)」と思いますが、皆にとってフランス語を話さざるを得ない機会になっているようなので「英語わからないキャラ」でこれからもやっていこうと思います。

夏至の日〜La fête de la musique〜

フランスでは夏至の日はLa fête de la musique、音楽の日として街中で音楽が演奏されます。私も、夏季大学の交流担当の職員や大学でインターン中の学生と一緒に参加しました。この日は雷雨の予想があったこともあり学生が集まらず、引率者3名に学生2名(私ともう一人の日本人)という、ちょっと贅沢な状況でした。

リヨンの場合、音楽ホールはもちろんのこと、街中の広場や大通りも交通規制が引かれて、さまざまな音楽が奏でられます。外国から来たアーティストが主に発表するステージや、フランスらしいシャンソンを披露するステージ、中学〜高校生くらいの子供たちによるブラスバンド、おじさんバンドのライブもありました。

おじさんバンド。今回見かけた中で一番聴衆がいた気がする。

一通り大通りで発表している音楽家を見て回ったあとはインターン中の学生1名と日本人学生と、道端でばったり会った同じクラスのアメリカ人と、4人で夕食とアイスを食べに行きました。うん、青春って感じがします。

予想よりボリュームのあったパスタ。美味しかった!

リヨン散策〜Croix-Rousse(クロワ・ルース)の丘〜

クロワ・ルースの丘はリヨンの中でも絹織物で有名な場所です。昔はここでリヨンの特産品である絹織物が作られていました。現在はリヨンで作られる絹織物は多くありませんが、いくつか工房が残っていて、機織りの様子を観光客に公開しています。

余談ですが、1882年〜1931年までリヨンには日本の銀行の支店がありました。当時の日本の主な輸出品は絹であり、また、リヨン自体も一大金融都市であったからです。文豪、永井荷風は若い頃リヨンで(嫌々ながら)銀行勤めをしており、『ふらんす物語』で当時のリヨンの様子を書いているので、気になる方は是非。

クロワ・ルースの丘からは、リヨンの街が一望できます。クロワ・ルースから見える範囲では近代的な高い建物は奥に見える以外ほとんどなく、本当に昔のままの風景です。約120年前の描写と大差ない……不思議……。

クロワ・ルースの丘から見たリヨン。
手前は伝統的な市街地。奥には現代的な街が見える。

そして、織物工房を探してたまたま行き当たった先に、観光名所である騙し絵の壁がありました。とっても可愛らしい。リヨンは落書きも多ければ道端アートも多く、クロワ・ルースに向かう道沿いには壁に突っ込んで(突っ込まれて?)ジタバタしている人の彫刻など、ちょっと笑ってしまうようなアートもあります。

騙し絵。一瞬「???」ってなりました。
作品名が剥がれてしまっているので
正確な名前がわからない……。
見た時は思わず笑ってしまいました。

さてさて、クロワ・ルースの丘へのアクセスなのですが、歩いて行くのはなかなか疲れました。というのもスマホのマップに従って行くと「階段、階段、また階段」という感じで、とにかく階段を登ります。私はさほど階段を苦にしない人間のはずなのですが……さすがに疲れました。もし行くなら、バスかメトロを使うことをおすすめします。

階段その1
階段その2を登りきったところ
階段その3。「まだ登るんかい……」って思いました。
階段その3を登り終えたところ。かなり登ってる……。

帰りは、階段ではなくたまたま見つけたトンネルを通って中心街に降りました。写真には写ってませんが歩行者マークがあったので車専用というわけではなく、私の前にも一人歩いて行く人がいたので、ちょっとした冒険心で歩いてみました。特に治安が悪いわけでもない、ただの長いトンネルでした。

たまたま見つけたトンネル。
緑の小人……?と思ったらただの葉っぱでした。
トンネル内部。落書き多めのただのトンネルでした。

チーズの試食
〜Dégustation de fromages〜

夏季大学のオプションの一環で、リヨンのチーズの試食イベントに参加しました。リヨンの大きな屋内マルシェのチーズ屋さんで開催され、3種類のチーズを試食しました。

青黴のヤギチーズ、ハードタイプのチーズ、そして表面はシワシワだけど中はとろっとろのチーズ……。うん、日本じゃ見かけない顔ぶれです。ちなみに、スプーンに乗っている見た目シワシワだけどトロトロのチーズはサン・マルスランといい、リヨン東南部の村で生産されている、リヨンの特産品とも言えるチーズです。

ハード、青黴ヤギ、しわとろチーズ

私は3種類とも食べれるし好きですが、バゲットと合わせるならサン・マルスランが一番好きです。尚、フランス人によると日本人はクセの強いヤギチーズは苦手な人が多いらしく、もう一人の日本人は青黴ヤギチーズは「無理だわ……」と残していました。私の舌はややフランス人化しているのかもしれません。

ちなみにこのイベント、ワインの提供もあったのですが私はお酒に弱いのでワインの方は断念しました。そうしたらお会計が6€から4€に。お酒が苦手な方は断るとその分安くなる可能性があります。無理に飲まなくても大丈夫です。

Twitterで呟いた週末のマルセイユについては、また別の記事で書こうと思います。また来週もまとめを書くと思うので、よろしくお願いします。

À bientôt !

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