「アナと雪の女王」のワンシーンから使える表現をいくつか掘り下げてみました。【パート11】


「アナと雪の女王」の中で、クリストフが幼少期からずっと自分の面倒を見てくれた友達をアナに合わせるシーン。

クリストフ: So, uh...about my friends. Well, I say friends, they're more like family. Anyway, when I was a kid, it was just me and Sven until they, you know, kind of took us in. (俺の友達についてだけど。友達っていうより家族に近いんだ。親のいない幼い俺とスベンの面倒を見てくれた)

アナ: They did? (ほんと?)

クリストフ: Yeah. I don't want to scare you, they can be a little bit inappropriate. And loud, very loud. They're also stubborn at times, and a little overbearing, and heavy. Really, really heavy.  Which you'll...but you know, you'll get it. They're fine. They mean well. (彼らはちょっと変わってるんだ。でも優しい連中だ。それにものすごくやかましい。頑固でちょっと横柄で体が思い。とても重いんだよ)

< アナはクリストフの腕に触れて安心させる >  

アナ: Kristoff, they sound wonderful. (クリストフ、会うのが楽しみよ)

クリストフ: Okay then.  Meet my family.  Hey, guys! (そうか、じゃあ、俺の家族だよ。みんな…)

アナ: They're rocks. (ただの岩だよ)

クリストフ: You are a sight for sore eyes. (えらく久しぶりだね)

「アナと雪の女王」


① it was just me and Sven until they, you know, kind of took us in.「親のいない幼い俺とスベンの面倒を見てくれた

until they の they = Kristoff’s friends です。直訳は「友達が俺たち(クリストフとスベン)を中に連れて行ってくれる ( took us in ) まで私とスベン2人きりだった」です。

「中に(人を) 連れていく」というのは、「引き取る」「家に迎え入れてくれた」と考えることができます。字幕の「面倒を見てくれた」も素晴らしい日本語訳だと思います。

take (人) in” ー イメージが湧きやすい英語らしい表現ですね。

私がアメリカで5年前にホームステイをした時、

My host family took me in when I arrived at their house and made me feel welcome.「ホストファミリーは私が彼らの家に到着したときに迎え入れてくれ、歓迎してくれました」

でした。

② they can be a little bit inappropriate.「彼らはちょっと変わってるんだ」

この英語にはちょっと驚きました。なぜなら inappropriate (不適切な) が人(ここではクリストフの友達)に対して使われているからです。

辞書を調べても人が主語で inappropriate が使われている例はありませんでした。

またQ&A サイトの HiNative には次のような定義されていました。

​"Inappropriate" means that something is not correct.  For example, "What he said was inappropriate."

HiNative

Something is not correct. ( 何かが正しくない ) が inappropriate の定義です。私も対話型AI に “Is this phrase inappropriate?” と頻繁に使っていましたので、物や事柄にしか使わないものだと思い込んでいました。

ですから ”they can be a little bit inappropriate.” と人に対して使われているのはとても新鮮でしたね。

言葉というのは「こうだ!」と決めつけずに、ともかく色々な場面(洋画た音楽など)や文献にあたることが大切だと痛感しました。


③ You are a sight for sore eyes.「えらく久しぶりだね」

この表現はあまり目にしないかもしれませんが、とてもユニークな言い回しです。

sight「景色」、sore eye「目の痛み」なので、直訳は「君たち(友達)は目の痛みの景色だ」です。

そこから「目が痛い時に見る景色」=「目の保養」「見ると嬉しくなる存在」と言ったプラスの意味になります。

You are a sight for sore eyes. は「君たちは見ると楽しくなる存在だよ」ですが、次のような日本語はどうでしょうか?

君たちを見るとホッとするよ

この a sight for sore eyes もぜひ使っていきたいですね!

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