見出し画像

編集長!!「ポプラディア第三版」に載っているエンタメ項目、まとめて教えてください!

※この記事は、2021年12月16日配信のポプラ社図書館部メールマガジン008に一部掲載したもののフルバージョンです。

こんにちは!営業Tです。
『総合百科事典ポプラディア第三版』は11月中旬に発売いたしました! すでにお手元に届いている方もいらっしゃると思います。今回はエンタメ項目とその掲載の基準について、編集長に聞いてみました!

営業T: 「ポプラディア第三版」には今回、児童生徒に身近な言葉を新語として多く採用したとうかがいました。映画やアニメ、ゲームなどのエンタメ項目が載っていると伝えると児童の反応が違うというお声もいただいています。どのような言葉が掲載されているのでしょうか?

編集長: じゃあ一気にいきますよ。最近の漫画やアニメ映画では、『鬼滅の刃』『君の名は。』。すでにスタンダード、または古典と言える作品では、『ONE PIECE』『キャプテン翼』『こちら葛飾区亀有公園前派出所』『鉄人28号』や、『クレヨンしんちゃん』『忍たま乱太郎』。ジブリ作品では、『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』。手塚治虫作品では『ブラック・ジャック』を掲載しました。ゲームでは、『スーパーマリオブラザーズ』『ドラゴンクエスト』『ファイナルファンタジー』『マインクラフト』『テトリス』たまごっち。また、項目として取り上げているわけではないですが、コンピューターゲームという特大項目にはNintendo Switchや『あつまれ どうぶつの森』のことも書いてあります。SNSやインターネット関連では、LINEフェイスブックインスタグラムYouTube。そのほか、ボーカロイド初音ミクといった項目も新たに追加しています。キャラクターでは、スヌーピーミッフィー、そして読み物のシリーズ「おしりたんてい」も掲載しました。

特大項目『コンピューターゲーム』

▲特大項目コンピューターゲーム。VRやNintendo Switch、『あつまれ どうぶつの森』の話題も記述されています。

営業T: 児童生徒の皆さんが喜んでくれそうな項目がたくさんありますね! とはいえ、百科事典なので、なんでもかんでも項目として採用するわけにはいかないと思うので、何か基準があるのではないでしょうか? どのように採用・不採用を決めたのですか?

編集長: ひと言で言うのは難しいのですが、要は「世間に定着しているかどうか」ですね。例えば、『サザエさん』『ドラえもん』『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』は新訂版の時点ですでに掲載されていましたし、『DRAGON BALL』という項目もありました。このへんは百科事典として掲載されていても、皆さん、あまり違和感はないのではないでしょうか。ジブリ作品では、『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』、手塚作品では、『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『火の鳥』が掲載されていました。これらもすでに「歴史」と言っていいのではないかと思います。今回、第三版ではこれらと同じような定着レベルだけど掲載されていなかったもののほか、比較的新しいものだけれど、これは基準をクリアしたと考えてもいいのではないかと思えるものを選んで追加しています。
 判断材料のひとつとしては、例えば「教科書や資料集などに掲載されているか」ですね。第三版では、新しい教科書に掲載されている内容を、各教科、複数の出版社のものでチェックしています。新訂版までに掲載されていた項目でも表記が変わっていることがあったり、何かの説明の具体例として挙げているものが変わっていることがあったりするので、そのような変更に対応しています。その過程で、新規項目を追加したりもしています。
 また、「何かの記録を達成したかどうか」ということも判断材料になります。例えば、『鬼滅の刃』は、去年、読者の皆さんから第三版に載せたい項目を募集した「項目募集キャンペーン」でも多数の応募があった項目です。実は、最初は一時的なブームの可能性もあったので、採用を見送りました。でも、そのうち映画の観客動員数と総興行収入が歴代1位になり、そこで「歴史的記録をもつ作品」という意味で掲載する根拠を明確に言えるようになったので、採用することにしました。
 これは存命人物についても言えることです。亡くなった人物はすでに評価が定まっているので立項しやすいのですが、生きている人は「今人気だから、有名だから」という理由だけで判断せず、今後評価が変わる可能性があるので、慎重に立項する必要があります。なので、日本人なら例えば総理大臣や、ノーベル賞受賞者、国民栄誉賞受賞者は存命人物を含め、全員立項しています。これらは十分に立項の基準になると考えられるからです。もちろん、それ以外の存命人物も多数立項されていますが、それは総合的な判断になりますね。あとは、編集部のメンバーの「これは読者である子どもたちに知っておいてほしい」という強い思いも影響してきます。当然、客観的な判断基準があった上ではありますが、やはり最終的には子どもの学習や興味の発展にとって役に立つかどうかが大事ですから。
 …ちょっとエンタメ項目の話からはそれてしまいましたが、エンタメ項目も同様で、流行り廃りではなく、すでに世間に定着しているかどうか、あるいは歴史的な記録をもっているかどうか、などの観点から総合的に判断しました。

営業T: なるほど! 確かに今は注目されていても、数年後には全く興味を持たれなかったり忘れられていたりという言葉もありますものね。ところで、さっき総理大臣やノーベル賞受賞者は全員立項しているというお話でしたが、岸田文雄さんや真鍋淑郎さんも立項されているんですか?

編集長: …Tくん、痛いところを突いてきますね。岸田文雄さんと真鍋淑郎さんは、残念ながら立項されていません。歴代の総理大臣と日本人ノーベル賞受賞者は全員掲載する予定で作業を進めていたのですが、10月に岸田さんが新たに首相となり、真鍋さんがノーベル賞を受賞したのも10月のことだったので、時期的に項目として掲載するのは間に合いませんでした。でも、岸田さんは18巻「学習資料集」の「歴代の内閣総理大臣」というページにはギリギリ間に合ったので載せています。

営業T: そうなんですね! 「ポプラディア第三版」には、新訂版と比べて、エンタメ項目など子どもにとって身近な言葉がたくさん載っていることがよくわかりました。新しい百科事典を難しく感じず、身近に感じていただけたらうれしいですね!


■ポプラ社図書館部メールマガジン■
ポプラ社図書館部メールマガジンでは、図書館に役立つ情報を毎月メールでお届けしています。
▼メルマガの詳細・ご登録はこちらから▼
https://www.poplar.co.jp/topics/53106.html

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?