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インドア派のあなたに! 家にいながら冬をたのしめる絵本 ーー編集者オススメの本

寒いこの季節。遠出はしたくないけれど、せっかくの冬をたのしみたい! という気持ちなることはありませんか? そんな時におすすめなのが、「暖かい部屋で冬の絵本を楽しむ」こと! 外出せずに季節を感じることが出来るのです。こたつでアイスクリームを食べるような、贅沢な時間が過ごせますよ。その時のお供にオススメなのが、以下の作品です。

冬の絵本で、おもいっきりこの季節をたのしみましょう~!

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雪がふったら読みたい絵本 
 『ねずみくんとゆきだるま』

年始は東京でも雪遊びができるくらい雪が積もりました。通勤での慣れない雪道を全身固まりながら歩くなか、見かけたのは、屋根や車、木々に積もった白い雪を見て「わあ!」と大喜びしている子どもたちの姿でした。

さて、「雪」で思い出す絵本が、こちら、『ねずみくんとゆきだるま』(作・なかえよしを 絵・上野紀子)です。

雪に大喜びのねずみくんですが、

雪合戦をしても、雪だるまを作っても、
ソリやスキーに挑戦しても、

ねずみくんより大きなどうぶつたちに笑われてしまいます。

ところがラスト、思わぬハプニングから、偶然にも一番大きなゆきだるまを作ってしまうのです!
さて、そのハプニングとは……? ぜひ絵本で確かめてみてください⛄

東京に雪が降った翌日、読者の方々から「小さなねずみくん雪だるま」の写真が届きました! あまりにかわいらしい写真たちに、「わあ!」と子どものように喜んだ編集部でした。

(文・小堺加奈子)


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とにかく見て欲しい写真がいっぱい。
自然がつくりだす、雪とこおりの造形物に
きっとあなたも目を奪われること間違いなし!
『おかしなゆき ふしぎなこおり』

先日、東京でも雪が降り、家の近所の路地脇にきっとちいさな手でつくられただろう、大小さまざまな雪だるまを見つけました。

でも、雪でなにかをつくるのは決して人間だけの遊びではなく、雪やこおりたちが、あたかも意思をもってるかのように、魅力的なかたちを残すこともあるんです。

そんな一度見たらすっかり心奪われてしまうような雪やこおりの写真を紹介しているのが、本書『おかしなゆき ふしぎなこおり』 (写真・文 片平孝)です。

まず、目に飛び込んでくるのが、表紙にある写真。まるで、小屋が花嫁衣裳の角隠しをかぶったかのような雪化粧。

もちろん、つくりものではなく、本当に自然が作り出した形なんです。

そして、ひとたびページをめくると様々なかたちの雪やこおりの姿が現れて、気がつけばページをめくる手が止まらなくなります。

個人的には、雪が降らない地域に生まれたので、つぎつぎとあらわれる神秘的な雪やこおりのすがたに、すっかり魅了されてしまいました。

なかには、こんな写真も。

もし雪山で、こんな姿の雪やこおりに遭遇したら、きっとアイスモンスターの存在を信じてしまいそうです。

本当にであったらこわいですが、でもなんだか夢のある話だと思いませんか?

水の変化がつくりだす、雪やこおりの『おかしくて』『ふしぎな』写真絵本。

冬におすすめな、私の1冊です。

(文・髙林淳一)

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大人のあなたは、あとがきにご注目!
『おふろにいれて』

雪が降りそうな寒い日には、ポカポカのおふろに入りたい! 
そんな時に読みたくなるのが、『おふろにいれて』(作・せなけいこ)です。
ポプラ社noteでもたびたび登場のこちらのおばけ。みなさんご存知、せなけいこさんのおばけです。

主人公のりゅうちゃんがおふろに入っていると、窓から誰かがのぞいているようです。

「こらー!」といきたいところですが、ご安心ください。
「ぼくも いれて くださいな」と、やってきた動物たちなのです。
お客はどんどんやってきて、おふろは満員状態に。
そして、終盤にあらわれるのがいつものおばけ。さあ、おばけもおふろに入れるのでしょうか?

読めば身も心もポカポカと温まるような、とっても面白いお話なのですが、このnoteでご紹介したいのはあえて「あとがき」です。せなけいこさんご自身の言葉があとがきとなっているのですが、短いエッセイを読んでいるようなのです。

『おふろにいれて』 あとがき

この本のあとがきでは、「おふろ」について書かれています。落語がお好きなせなけいこさん。あとがきの語り口も軽妙で、まるで落語のようです。そして最後はくすっと笑える「サゲ」が待っているのも、落語と共通しているところなのですが、それは読んでみてからのお楽しみ。

弊社の本には、せなけいこさんのあとがきが楽しめる作品が多数あります。ぜひ、お手にとられた時は最後までお楽しみください~!

(文・富山なつき)


この記事でご紹介した本はこちら