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"うつ状態"を自覚した話


9月初頭、初めて新型コロナウイルスに罹患した。

3日ほど高熱が続き、その後も倦怠感が拭えず
療養期間中も横になって過ごすことが多かった。
味覚・嗅覚異常も、異様な咽頭痛や頭痛もなかったので、
症状としては軽い方だったのだと思う。

土日を含めてまるっと1週間以上仕事を休み
復帰した月曜日。
あいかわらず体は怠く、しんどかったが
なんとか1日を終えることができた。

はじめに異変を感じたのは、その夜。
翌日のことを考えると、やたらと胸が沈んだ。
沈んだ、というか、胸の奥がキュッと痛むというか。

その時点では、まだ
「ああ、まだ体力的にも仕事がしんどいんだな」
と思っていた。

でも、翌朝。
仕事に行っても気持ちは落ち着かず、
胸の底に澱(おり)が溜まっているような感覚。
そして、妙に泣き出しそうなかんじ。
体の怠さに負けないくらい、
心が重たい、怠い、しんどい、と感じた。

その日、火曜日の夕方
自宅に帰っても落ち着かない胸の内に
わたしは自覚した。

「あ、今、うつっぽくなってる」
「これ、うつモードのサインだ」

やべ、と思ったものの
とりあえずやれることをやった。

お風呂にゆっくり入る。
読書をして現実逃避。
アロマを焚いてゆっくり眠る。

それでも、水曜日も調子は変わらず
体も相変わらずしんどかったので
翌木曜日は休みをもらうことにして
その分なんとか仕事をやりきって
帰宅後、即かかりつけの心療内科に電話をした。
忙しい中、なんとか土曜日の予約をこぎつけて
その後は、あらかじめ予定していた
福祉サービスの方との面談。

そこで現在のうつっぽさと対処したことを報告し、
「すばやく対処できて素晴らしいですね!」
と褒めていただいて。
翌日はとにかくのんびり過ごして、
大切なエネルギー源でもある読書もたくさんして
金曜日は、少し心も体も楽になって
予定どおり、仕事をすることができた。

土曜日は短時間だけど主治医と話して
気分が沈んだ際に飲む薬を処方してもらい
大好きなカフェや本屋でまったり過ごすこともできて
今日、日曜日に至っている。

コロナ罹患、そして後遺症と
怒涛の日々を過ごす中で

"うつ状態"に陥りつつある
自分の心模様をキャッチできたのは
大きな経験だったと思う。

今まで、うつ状態になると
その渦中で溺れることしかできなかった。

「あ、うつっぽくなってるな」
と自覚できたのは、
精神疾患歴10年を超える中で
初めてのことだった。

実は今年2月にインターンをした際も
同じような精神状態になったことがあったのだが
それも、「あのときもこうだったな」
「あのときもうつになりかけてたんだな」
と今回気付いただけで
当時は「なんかやばそう」ぐらいの認識で
うつになりつつある、という自覚は持てなかった。
(それでも対処はできたのでえらかったけれども)

"双極性障害"に診断が変わってから
"軽躁"のシグナルには気づけるようになりつつあったけど
"うつ"のシグナルにも今回、気づけたのは
何度も言うけど、大きな経験だったと思う。


やたらと心が塞ぎ込むかんじ。
なんとなく、もの悲しいかんじ。
無性に泣き出しそうなかんじ。

これがわたしの、"うつっぽい"のサイン。

これからも、これらのサインには
敏感でありたい。


そのことに気づけたのが、
コロナになってよかった唯一のことかな。

ま、もう二度となりたくないけどね。


今日もまだ心の奥は少し澱んでいるけど、
自覚して、対処したことで少し楽になってきたので

明日の祝日もゆっくり過ごして
また火曜日からの1週間にそなえたい。


みなさんも、ご自愛ください。


2023.9.17 西垣ポプラ

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