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モチベーションの高いリモートチームを作る3つの秘訣

“リモート起業家”の私がテレワークで活躍する秘訣をお伝えするリモート仕事術シリーズ。今回は「モチベーションの高いリモートチームを作る3つの秘訣」と題してお伝えします。 

私はこれまで7社を起業していまして、1社目を2013年に会社を設立しました。その後、その会社がフルリモート化して社員数50人とか、業務委託で百数十人といった組織になっていったり、それ以外にも現在でもいくつかの会社をフルリモートで立ち上げたりしていますが、実は起業する前の私はリーダーの経験がほぼ皆無でした。

学生時代もいつも隅に座っている様な、文化祭にもなかなか積極的に参加できないタイプで、 社会人になっても現場ばかりでマネージャー経験もない・・・そんな私だったので、やはり起業して社員が増えるにつれて、皆のモチベーションを上げるにはどうしたら良いのかといったことや、リーダーとしての振る舞いや方法が全然わからず、相当試行錯誤しながら何とか上手く進めることができるようになりました。

そんな中で、この3つは特に重要だと思う秘訣とも言えるポイントを今回まとめていますので、ぜひお伝えできればと思います。

主にマネージャー向けの印象かも知れませんが、現場の方であっても使える内容ですので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

▼今回の内容は以下の動画でもご覧頂けます。ぜひご覧ください!

秘訣1.相手の背景を知り、背景に合わせて仕事を任せる

プレゼンテーション1

では、早速1つ目にいきたいと思います。モチベーションの高いリモートチームを作る秘訣の1つ目は、「相手の背景を知り、背景に合わせて仕事を任せる」ということです。

やはり、同じ仕事を任せられるにしても、きちんと「自分にとってどういう意味があるか」とか、「どういう文脈でやる必要があるのか」ということを、きちんと伝えてくれるケースと、何となく会社の都合とか上司の都合で仕事が割り振られてくるケースでは、どちらの方がモチベーションが上がるかと言うと圧倒的に前者になります。

私は、育った環境や将来の夢、特技や趣味とか、そういう個々の状況を踏まえた上で仕事をきちんと任せることが、モチベーションを上げる上で非常に重要だと思っています。

例えば、私の会社のある営業の人は、もともと育った家庭がシングルマザーの環境だったんですね。さらにお姉さんもシングルマザーで、子供が居る状態のお母さんが仕事をする大変さを非常に良く理解していました。

当時私の会社は既にフルリモートワークだったので、社員の中にシングルマザーの方も数多くいました。 

そこで、彼にとっては自分が営業をして案件が増えると、採用を増やすことができて、結果的にシングルマザーで辛い思いをしている人をたくさん雇用することができる様になって、良い仕事を提供できる。それをモチベーションに営業を頑張っているといった状況があったのです。

つまり、単に「売り上げ上げよう」とか、「営業で利益出そう」とか「目標を達成しよう」ではなくて、深く刺さるモチベーションの源に合っていることであれば、より頑張る気になれるということです。

また、他のある人は豚が好きで、将来的には田舎で豚を飼いながら暮らして行きたいたいという夢を持っていました。しかし、豚を飼っていくだけでは経済的に厳しいので、リモートで仕事をできるようになりたいということで入社して来ていました。

そのような話を知っていれば、「じゃあ、いつまでに田舎に行きたいのか」「それまでにどれぐらい仕事ができるようになっていると、その夢が達成できるのか」といったことに関して、相談に乗りながら見合った形で仕事を任せることができます。 

同じ仕事を任せるにしても、背景を知った上でその方向に向けて、「こういう仕事したほうが良いよね」と任せるのと、文脈と全く関係無しに「案件来たからやっといてよ」というのでは、仕事を受ける側の気持ちは全く違いますよね。

こういったケースを何度も積み重ねながら、私は部下の背景を知った上で、相手の文脈や背景にできるだけ合わせる、寄り添う形で仕事を任せるというスタイルで進める様になりました。

そしてその結果、格段に部下のモチベーションを高めることができ、良い関係を作れる様になったのです。

秘訣2.こまめに承認する

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モチベーションの高いリモートチームを作る秘訣の2つ目は、「こまめに承認する(=褒める)」ということです。

メンバー1人ひとりもやはり人間なので、日々モチベーションのアップダウンがあります。 特に仕事が上手くいかない時とか、営業で受注できなかったり、納品が上手くできない。そういうケースに直面すると、モチベーションは下がっていきます。 

そういう時に大切なのは、普段から細かくきちんと承認していくということです。上司から部下、部下から上司、普段からお互いの素晴らしい点を細やかに褒める(=リスペクトする)。そういう関係性になっていくと格段にチームのモチベーションが向上します。

どんな点を承認するかという話なのですが、例えばアウトプットであったり、取り組みの姿勢であったり、チームの評判を上げる成果であったり、お客さんからの評判であったり・・・こういった事実をきちんと把握した上で細やかに承認していく、つまり褒めていけると、皆のモチベーションを高く維持しやすくなります。

・具体性を持って褒めることが大切

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ここで重要なポイントになるのは「具体性」です。

「最近アウトプット良いね」

とぼんやりと抽象的に言うよりも、

「この営業資料のこの提案ページ、 これまで全然こういう資料が無かったし、お客さんからの評判も凄く良いよね」

と具体的に言われた方が、言われた側もきちんと見てもらえている感じがして嬉しいと思いますし、見る側としてもより気持ちを入れて褒められます。

「なんとなくポジティブなことを言っておけばいいや」「何でもいいねいいねと言っておこう」という感じだと、それはすぐに相手にも伝わってしまい、信頼が得られなかったり、嘘くさい感じに受け取られてしまいます。

反対に、具体的な内容に関して示しながら「これは良いね」と褒める事によって、伝えられる側、伝える側、双方共に大いに嬉しさが高まり、モチベーションが上がります。

こういったことを細やかに行い続けることで、チームのモチベーションを高く維持することができるようになります。

秘訣3.お互いの尊厳を保つ

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モチベーションの高いリモートチームを作る秘訣の3つ目は、「お互いの尊厳を保つ」ということです。

同じことを言われるにしても、 尊敬している相手から言われるのと、そうでない人から言われるのとでは、全然受ける印象が違いますよね。

同じチームの中は、それぞれお互いに尊敬し合える状況を作ることが大切です。そのために自分自身も尊敬してもらえる、つまり敬意を持ってもらえるような状況、つまり尊厳を維持することが重要になります。

・お互いに尊敬し合う関係性を保つポイント

・言行一致
・悪口を言わない
・仕事力
・実績
・繋がり

それでは、尊厳を保つためにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは尊厳を保つための5つのポイントを紹介します。

まず大切なのは「言行一致」です。「約束は守る」「時間を守る」といった感じで、言ったことはきちんと守ることが大切です。

次に「悪口を言わない」ということも大切です。同僚や上司の悪口とか、お客さんの悪口とかネガティブなことは言わない。その代わりに建設的な発言をしていきましょう。

それに加えて、仕事がある程度できることから生まれる「仕事力」と「実績」。そして人脈などの社会的「繋がり」を持っているといった印象も、もちろん「尊厳」に繋がります。

しかし、「仕事力」「実績」「繋がり」というのは、一朝一夕ではできませんよね。そこで、まずはきちんと約束を守る「言行一致」と、同じく直ぐにでも実践できる「悪口を言わない」ということを、たった今から実践してみましょう。

この2つだけでも徹底して実践できれば、明らかに周囲からのあなたへの印象は劇的に良くなります。そして、尊敬できる相手であるあなたから、背景を知った上での配慮や、褒め言葉を受ければ、相手の人は嬉しくないはずがありません。

そしてまずは、あなたから尊厳ある存在になることができれば、相手は感化されて自然と尊厳あるキャラクター、存在になっていくことでしょう。ひいては、あなたからスタートすることでチーム全体が尊厳を保つようなチームになるのです。

まずは、あなたから尊厳を保つ5つのポイント(特に最初の2つ)を実践して行きましょう!

今回のおさらい

・秘訣1.相手の背景を知り、背景に合わせて仕事を任せる
・秘訣2.
こまめに承認する
・秘訣3.お互いの尊厳を保つ

ということで、今回はモチベーションの高いリモートチームを作る秘訣を3つお伝えしました。最後に内容を振り返っていきたいと思います。

秘訣の1つ目は「相手の背景を知り、背景に合わせて仕事を任せる」ということでした。部下やメンバーの背景を理解するように努めましょう。その上で、相手の背景に合わせて仕事を任せながら、「なぜこの仕事があなたにとって重要なのか」という意義を伝えていきましょう。

秘訣の2つ目は「こまめに承認する」でした。日々のモチベーションはアップダウンがあるので、なるべく細かく良い点を褒め合っていく事が大切です。そして、何となく抽象的に言うのではなく、なるべく具体的に褒めることによって、言われる側も嬉しいし、言う側も気持ちが入りやすくなります。

秘訣の3つ目は「お互いの尊厳を保つ」ということでした。言行一致で約束を守ったり、ネガティブなことを言わないということから始めて、仕事力、実績、繋がりといったことを示していくことで、尊厳を維持することができます。

お互い尊敬しているからこそ、配慮されたり褒められると嬉しくなります。こういった状況が作れると、モチベーションの高いリモートチームを作ることができます。ぜひトライして頂ければと思います。

今回の内容を、1個でも2個でも良いので、ぜひ可能な所から採り入れて頂ければ幸いです。もし過程で分からないことであったり、取り入れた結果上手くいったというようなことがありましたら、ぜひコメント頂けると嬉しいです。

それではまた、次回の「リモート仕事術」でお会いしましょう!

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▼動画版はこちらです。ぜひご覧下さい!

▼YouTubeチャンネル「テレワークで活躍する秘訣~池田朋弘のリモート仕事術」

▼テレワークで活躍したい方向けのnoteシリーズ

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