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テレワークでの「反応徹底の価値」とは | テレワークで圧倒的な信頼を獲得するリモートコミュニケーションの基礎シリーズ【第3回】

テレワークで圧倒的な信頼を獲得するリモートコミュニケーションの基礎シリーズ第3回は「反応徹底の価値」というテーマでお伝えします。この記事をお読み頂くことによって、テレワークで反応することが大切な理由と、その具体的なやり方のポイントを得ることができますので、ぜひ最後までご覧ください。

今回の内容は以下の動画でもご覧頂けますので、ぜひ御覧ください。

●前回の復習:自ら発信する重要性

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まず前回の内容の復習です。テレワークでは「自ら発信していく」という意識が極めて重要です。自主的な発信がないと先方としては動きが見えなくて、不安を感じてしまう。逆に自主的に発信することで、先方には主体性があるように見えて信頼が得られやすいという特徴があります。

また、発信して良い意味での「アピール」をしておくと、様々な仕事の機会を貰えることにつながったり、こちらの才能や能力を知ってもらうことができるので、仕事を円滑に進めることができるということをお伝えし、それらを踏まえて自ら発信していくための様々な方法を紹介しました。

● 反応を徹底しよう

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今回のテーマは前回と対の内容になります。ずばり「反応を徹底しよう」というテーマです。前回は「自分から発信しよう」という内容をお伝えしましたが、今回は他の人から発信されたものに対して、ひたすら反応していこう、絶対に反応していこうという内容になります。

まずお伝えしたいのは、某マンガの名言を拝借して言いますと、「リアクションを制するものは試合(組織)を制す」ということです。

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▲『SLAM DUNK』(スラムダンク) 井上雄彦 集英社 より

「発信」を自分からして行くっていうのは、場合によってはハードルが高く感じることもあり、大変なこともあるかなと思いますが、「反応」というのはそこまで大変ではありませんよね。

ただ、「反応する」か「反応しないか」の間にはすごい違いがあります。まず反応をすると発信した相手が安心して不安がなくなります。さらに、反応っていうのは、ある意味では前回紹介した「発信」の意味もあり、同様の効果も得られます。1粒で2度おいしいと言えます。

まさにバスケットボールの「リバウンド」が相手の攻撃の機会を取って、自分の攻撃に機会に転じるので、4ポイントの価値がある様な感じで、リアクション(=反応)はすごく重要なんですね。

ですので、本当に「リアクションを制する者はテレワークにおけるコミュニケーションを制する」といっても過言ではなく、非常に重要な取り組みになります。

●反応しないと相手に不安を与えてしまう

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それでは「反応徹底の重要性」をさらに具体的にお伝えしていきたいと思います。反応徹底が大事な理由の1点目は「(相手は)見えないと不安になるから」です。「発信」の価値とも大変似てるのですが、何かを誰かが発信した際に、それに対する反応が見えないというのは、発信した人はすごい不安なのです。

皆さんもご経験あると思うのですが、メールやチャットやラインを送ったことをしたときに、それに対して誰からも反応がないとか、レスポンスが遅いみたいなことがあると不安ですよね。「キチンと見てくれているのかな」「見たとして内容が分かってくれているのかな」「内容が分かったとしても、そこに対して賛成なのか反対なのか」…といった感じで非常に不安感が高まるのです。

私も自分が起業・経営していた際に、新人の方たちによく言ってたのですが、例えば会社に出社していて、誰かとすれ違ったりする時に会釈されたら、普通は会釈し返したりとか挨拶を返したりしますよね。これをしないで通り過ぎたらすごく失礼じゃないですか。普通はこんなことはしないですよね。テレワークにおいて、チャットやメールで発信をされているにもかかわらず、反応しないというのは、通り過ぎて挨拶されたのに会釈もせずに無視するのと一緒ですよね。同じぐらい失礼で相手に不信感、不安感を与えてしまうことなのです。ですから、ビジネスマナーの面でも反応や返信することは非常に重要なのです。

●「関心がある」ことを伝える効果もある

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反応徹底が大事な理由の2つ目は「反応には相手に『関心がある』ということを伝える効果がある」です。

多くの皆さんもご経験あるのではないでしょうか。気になる人がいて、LINEを交換し、緊張してLINEを送ったのになかなか見てくれない。 見てくれたとしても既読スルーになってしまって、なかなか反応がない。こんな時やきもきしますよね。「大丈夫かな…」と「嫌われてるんじゃないかな」「自分に関心がないんじゃないかな」と。そんな時に、ちょっと経ってスタンプや返信が返ってくると、「良かった〜」と。「自分に関心を持ってもらえているかも」「まだチャンスあるみたいな」と思うという経験って誰しもあるんじゃないかなと思います。これは反応されるということは関心があるという風に思ってもらえると受け止められるので、こういった気持ちになる訳ですよね。

ですので、「反応する」というのは、「相手に関心がある」と伝えるすごい重要な行為と言えます。言うまでもなく、自分に関心がある人と仕事をするのと、自分に関心がない人と仕事をするのでは全然気持ちも違いますし、人間関係も変わってきます。

特に上司が部下に反応するというのはチームコミュニケーションにおいて大変重要です。上司に関心を持たれていないと思ってしまった部下はつらいですよね。実は、上司にとっても部下からの反応というのはとても気になるものです。

私は会社経営時代に社長をしていましたが、社長からしてもメンバーとか社員の人から自分が発信した内容に対して反応があると、「会社やチームに対して関心を持ってくれてるな」「何かしようと思ってくれているんだな」という風に思いますし、反対に全然反応がないと、「関心がないのかな」と感じてしまいます。関心を持ってくれている人と関心持ってない人がいるとしたら、やはり関心持ってくれる人に、仕事の機会やチャンスを提供したいと思いますよね。

この様に「反応する」というのは、 発信した相手への「関心を示す手段」としても大変重要でして、これをやるかやらないかで、人間関係の構築が全然変わってくるかなと思います。

●やる気を感じてもらうことができる

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3点目は「やる気を感じてもらうことができる」です。反応するというのはやる気がある感じに映るんですよね。何かコンタクトやアプローチがあった場合に、そこに対して反応してるだけでも、この人は「意識が高いな」とか「高い関心があるんだな」と感じてもらえ、結果的に「やる気があるように見える」ということにつながります。

私は色々な企業やプロジェクトに参加していますが、自分がコンサルタントとしてクライアントと接するに当たり、強く意識しているのはやはり「きちんと反応する」ということです。

私の場合、10数個の異なるプロジェクトに参画しているので、他のメンバーと比べても圧倒的にチャットやメールなどが届く量が多いし、反応は基本しづらいと思います。しかし、そんな状況においても、他の誰よりも早く反応する、しっかり反応するということを強く意識して来ました。

そういう姿勢を続けていると、反応をされている側、多くの場合はクライアント企業の社長であったり、部長や役員だったりする訳ですが、相手の人から見て「池田さんってなんかものすごくやる気があるな」「意識がすごく高いな」と言う風に見えると思うのです。

要するに相手からどう見えるかが重要でして、相手から見える形で反応をしっかりしていくことによって「やる気がある」と認められる。そうすると結果的にクライアントワークであれば仕事の依頼も増えますし、社内であれば新しい仕事のチャンスが舞い込んでくることにつながるのです。

●必ず一時返信を早くする

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それでは次に具体的にどうやって反応を行っていくのか、ポイントをいくつかご紹介したいと思います。

まずは「チャット」や「メール」における反応の方法をいくつかご紹介します。 1点目は、「必ず一時返信をする」「一時返信を早くする」です。

多いのはチャットとかメール来た時に、その内容がすぐには回答できなかったり、少し考えなければいけなくてすぐに返信せずに貯めておこうとして、貯めているうちに他の仕事が来たりとか連絡が来たりして結果的に返信ができない、といったケースが多いのではないでしょうか。私自身も気をつけないとそういう状況になってしまいます。そこで心がけていることが、「見た瞬間に必ず一時返信をする」ということです。

例えば、「資料を受け取りました。これから確認します」でもいいですし、「今ちょっと考え中なので、〜〜までに返信します」でもいいですし、「これから確認します」もしくは「了解」とかだけでも良いと思います。

こういう返信をするだけでも、少なくとも発信に対する反応ができていて、その発信されている連絡内容に対して、100点満点の回答はまだ行われていないとしても「返信」をしているだけでも相手は安心できて充分及第点は貰える訳です。

ですので、すぐに文章を作成できる場合は作成して返信すれば良いと思うのですが、できない時には「一時返信」だけは見た瞬間にすると、これだけでもコミュニケーションが飛躍的に向上すると思います。

●リアクション機能を活用しよう

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2点目は「リアクション機能を活用していこう」です。これはチャットの機能に関する話ですが、最近のチャットツールは書き込みに対して、アイコンだけをつけるとか、返信にアイコンをつけるという風に、色々なリアクションをつける機能が充実しています。

フェイスブックとかインスタで言うと、「いいねマーク」とか「ハートマーク」といったものに該当するものなんですが、ああいったリアクション機能を使っていくと、いちいち文章にしたりとか、内容を考えなくてもかなり気軽に反応ができます。

リアクションがあるかないかだけでも、コミュニケーション効果においては雲泥の差が出てきます。0点と100点位の違いがあるのです。ですのでリアクション機能を効果的に使っていくと気楽にできますし、反応されている相手側も軽いコミュニケーションの反応になるので気楽です。とても有効なので、ぜひ活用していきましょう。

●通知機能を活用しましょう

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メールやチャットの活用方法の3つ目は「通知機能を使いましょう」です。連絡増えてくると、受信があっても気がつかないというケースもよくあると思います。私の場合は、多数の組織やプロジェクトに所属していたり、自分でも複数の役割のアカウントを作っているので10を超えるアカウントを同時に使用しています。すると頻繁に確認が必要なアカウントもあれば、あまり開く機会のないアカウントも出てきます。

こんなケースで大変使えるのが「通知機能」です。これは特定の発信からの受信があれば、メインで使用しているメールアカウントに通知が届くという機能です。

必ず確認する必要がある連絡が届いたら、自分のメインのアカウントに通知が届いてキチンと気付けるように設定しておく。すると、日々細やかな確認を全てのアカウントでしなくても、大切な連絡を見逃したり反応し損ねることをほぼ完全に防ぐことができます。通知機能を設定して活用すれば、この様に非常に大きな効果を得ることができるのです。

●オンライン会議ではカメラをオンにしよう

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次に「オンライン会議」の場面で効果的な反応をする方法を紹介します。まず1個目は「カメラをオンにして表情を使いましょう」というものです。

以前オリエンタルラジオの中田さんがご自身の顔出しを止めてアバターキャラで出演するにして、アバター(アニメの様なキャラクター)を使ってみたところ、顔の表情がなくなったことで、音声的には全く一緒なのに印象が大きく低下するということでその方向性を撤回し、表情が見える顔出しの形に戻したということがありました。このエピソードからも分かるように、やはり顔の印象、表情の効果はすごく強い訳です。

特にオンライン会議においては、10人位参加している際にもカメラをオンにして「うんうん」と頷くとか、笑顔で「なるほど」といった感じで反応を伝えることができます。

しかし残念ながら、多くの人はオンライン会議でカメラをオフにしてしまっています。オンにしてたとしてもボーと真顔でいることが多いようです。そんなケースが多い中において、しっかりカメラをオンにして、表情をその内容に合わせてしっかり反応して行く、少し過剰なくらいのオーバーリアクションをしていく様にすると、とても目立って良い印象を持たれます。会議における「反応」として大変有効なポイントなのです。

●オンライン会議でもチャットを活用する

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もう一個のオンライン会議で反応するポイントとしては「チャットを活用する」というものがあります。

 オンライン会議で人数が10人を超えてくると「発言」することも難しいですし、前述の「表情」を使うとしても20人30人になると画面が小さくなり難しくなってきます。

このときに有効なのがオンライン会議ツールについている「チャット機能」です。このオンライン会議ツールについているチャット機能も、意外とあまり使われていません。この競合の少ないチャット機能を活用して、「凄い参考になりました」といった感じで発言者の内容へのコメントをしたり反応していくと、実はオンライン会議で話している側からしたらすごい嬉しいことで、とても良い印象を持ってもらえることになるのです。

オンライン会議で話している側は「ちゃんと理解してくれてるかな」「聞いてくれているのかな」「関心を持ってくれているのかな」という不安な気分になりがちなので、チャット機能を活用して反応すると、遥かに目立って良い効果を得ることができます。

●事前に「期待調整」をしよう

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次に注意点をお伝えします。まず1点目は「事前に期待調整をしましょう」ということです。

先程「リアクション機能を活用しよう」とお伝えしましたが、そのグループやチームがリアクション機能を使えるカルチャーかどうか事前に確認する必要があります。

すごく真面目な組織で全員敬語でチャットしてる中、いきなりアクションアイコンでアッカンベーの顔を表示したりとか、ふざけた感じのアイコンを使うと、どう考えても場違いで滑ってしまいます。これは避けるべきです。

やはり事前に「このアイコンを使っても大丈夫ですか? 」とか、もしくは使ってない組織であれば「使う方が恐らく皆さんコミュニケーションしやすくなると思うので1回試しませんか?」と期待値を調整しておくことが大切です。

●約束したことは必ず守る

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先程「一時返信をしましょう」とお伝えしましたが、時々「返事はするのにそれを約束だと思っていなくて守らない」という人を見かけます。チャット送ったらすぐに「分かりました」「了解しました」と返事が来るものの、それ以降連絡がなかったり、仕事が行われないというケースがあるのです。

こうすると「返事だけいい人」という評価になって信頼を失います。 返事の重みが無くなってしまいます。一時返信であったとしても返事をしたということ約束をしたということですので、必ず守るようにするべきです。

この様に「反応する」という「約束をする」と同義ですので、必ず守るように自分の中で工夫していくという事がとても重要です。

●今回のまとめ

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今回は、まずリモートにおいては発信に対する「反応の徹底」がきわめて重要であるということをお伝えしました。

「反応」がないと先方の発信に対してこちらの動きが見えない。どうなっているか分からなくて発信する人はとても不安になります。そんな中で「反応」するということはそれだけで相手に対する関心を示すことになるので、好意的な印象を持ってもらえることにつながります。

また、反応することは、仕事のやる気があるという見え方がなされます。仕事のやる気を良い意味でアピールする手段にもなります。

反応するコツには「一時返信をキチンとする」「リアクション機能を使う」「見逃さないように通知機能を使う」、またオンライン会議では、「表情」や「チャット機能」を活用するといったことがあります。

注意点としては、組織によって雰囲気が異なるので「事前に期待値の調整をする」ことや、返事をするということは約束したのと同じなので「約束を守る」ということが大切です。

これらを意識して実践して頂くことで、ぜひテレワークにおける有益な「反応」という手段を大いに活用していただければ幸いです。


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