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文章コミュニケーションに慣れよう!! | テレワークでも圧倒的な信頼を獲得するリモートコミュニケーションの基礎シリーズ【第4回】

テレワークでも圧倒的な信頼を獲得するリモートコミュニケーションの基礎シリーズ第4回は「文章コミュニケーションに慣れよう」というテーマでお届けします。 

この記事をお読み頂くことによって、テレワークにおける文章コミュニケーションが重要な理由と文章コミュニケーションの具体的なコツをご理解いただけると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。

今回の内容は以下の動画でもご覧頂けますので、ぜひ御覧ください。

●前回の復習:リモートにおける「反応」の重要性

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まずは前回の復習ですが、前回はリモートワークでは発信に対して「反応」するリアクションもきわめて重要であることをお伝えしました。

リアクションがないと送った側にしてみると受信者の動きが見えないことで、不安になります。リアクションをすることは相手に対する関心を示すことにもなりますし、やる気を伝えることになると言うことで、しっかり反応していこうということをお伝えしました。

●リモートワークにおける文章コミュニケーションの重要性とは

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今回は「リモートワークにおける文章コミュニケーションの重要性」というところをテーマにお伝えします。

テレワークにおいては、この文章でのコミュニケーションというのが大変重要になります。なぜ重要なのか。当たり前の話ですが、テレワークでは、電話や直接会ったりオンライン会議を行うよりも、文章でメールやチャットでコミュニケーションを取る事がもっとも多くなってきます。 

そうすると「テレワークにおいては文章力がコミュニケーション力に直結する」と言っても過言ではない、過言ではないどころか、もはや「文章力がコミュニケーション力なんだ」という風にも言えるのではないかなと思っています。

10年ほど前は、同じ会社内ですぐ横や前に居るにも関わらず、口頭でコミュニケーションをするのではなくて、メールを打ったりする人がいました。当時はそういう光景を見た他人からすると、「同じ会社にいるのに、わざわざ文章で打たずに、直接話したらいいのに…」と奇異に見られることがありました。

時は移って現在はテレワークがかなり一般的になり、物理的に同じ場所にいないことも多いので、パソコンやスマホを介して文章でコミュニケーションするのが当たり前になっていて、むしろそっちに慣れてないとスムーズなコミュニケーションはできないという状況になっています。 つまり、コミュニケーション能力が口頭での対人的なコミュニケーション能力から文章的なコミュニケーション能力へ、話す力から書く力・文章を作る力に変わってきてるんじゃないかなと思っています。

例えば世界的にヒットを飛ばし続けている「ワンピース」という漫画では、昔は「悪魔の実」の能力が戦いの主流だったのに、今は「覇気」という気が強かったら勝つといった感じの戦いに移行しています。

ワンピース

▲『ONE PIECE』尾田栄一郎 集英社

ビジネスコミュニケーションも同じような感じで、口頭によるコミュニケーション力から文章力に戦いの主軸が移ってきているのです。勿論今でも対面・口頭でのコミュニケーション能力も重要ですが、それ以上に文章で伝える力、文章を介したコミュニケーション能力が日々必要となり、主軸が移ってきているのです。 

しかし、文章が苦手、文章力に自信が無い人は大多数いると思います。 しかし、これからはそんな事は言っていられない時代になってきました。そこで今回の記事では文章力を高めるポイントも紹介したいと思っています。

●価値1:非同期のコミュニケーションが取れる

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文章力を高める具体的な手法の前に、まずはテレワークでの文章力の価値についてより詳しく紹介したいと思います。

テレワークにおける文章の価値の1個目は、「非同期でコミュニケーションができる」ということです。同期というのは同じ時間に行うということです。例えば対面の会議であったり、電話であったり、オンライン会議。これらのコミュニケーションは参加する人全員同じ時間を押さえて、その時間でコミュニケーションを取る必要があります。 こういうものを「同期的なコミュニケーション」といいまして、時間を合わせてコミュニケーションをとる必要があります。 

これに対してメールやチャットやラインなどの文章を使ったコミュニケーションというのは、送る人と受け取る人が別の時間に見ることができます。例えば私が朝送ったメールを昼や夜また別日になっても確認することができるのです。こういう違うタイミングに行うことができるコミュニケーションを「非同期のコミュニケーション」といいます。

テレワークにおいてはやっぱそもそも働いている場所が違いますし、多くの場合は働いている時間帯も違いますし、それがメリットの1つです。そういった状況の違いがある中で、「時間を合わせる」というのは非常に効率が悪い要素になります。

例えば、本当に忙しい人が相手の場合は、日程調整だけで来月とか翌週でないと難しいということもざらにあります。こういう場合に時間を同期するコミュニケーションばっかりに頼るのはナンセンスと言えます。

ホリエモンこと堀江貴文さんがよく言っていますが、「もう電話してくる奴とは付き合いたくない」と。「電話してくる奴は無駄に自分の時間を取りやがって、自分が集中したりとか、別のことをやっているのに、本当にありえん」「まずはメールやSNSで送ってこい」といった意見を主張しています。

私はこの意見は一理あると思っています。今のリモート時代に、こちらの時間を奪うようにいきなり電話などでアプローチして来られると、やはり閉口します。先にメールなど文章で送ってきてもらいたいものです。その上で、必要があったら電話したりとか会うことも勿論やぶさかではありませんが、何を話すかもわからない時にいきなり電話などでアプローチして来る前時代的な人もまだまだ世の中に結構たくさんいます。 

しかし、これからビジネスマンとして成長していく皆さんの場合は、文章できちんと用件を伝えられるようになり、この非同期のコミュニケーションができるようになることが大切です。

以上の様に、非同期のコミュニケーションが取れるというのが文章の価値であって、これからの時代にますますバリューが高まるのは間違いありません。

●価値2:多人数に劣化させずに同じ情報を伝達できる

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テレワークにおける文章の価値の2個目は、「文章であれば多人数に同じ情報を伝えることができる」というものです。

ひと昔前は、例えば社長やトップの人が話した情報を、まずそれを部長に伝え、部長から課長に伝え、課長からメンバーに伝えるといったピラミッド型の組織での伝言ゲームが行われました。 そうすると段々情報の劣化が起こる訳です。情報のコントロールや情報量の差が生まれたり、話が歪曲されてしまうことも多々あり、階層を跨ぐと上手く意思・伝達ができないことがよくありました。

これに対して、文章コミュニケーションを主にするとこういった弊害を一発で解決できます。一気に多人数への情報伝達を可能にするので、こういった伝言ゲームのような情報劣化や情報操作を無くすことができるのです。

●価値3:再活用ができる

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テレワークにおける文章の価値の3個目は「再活用できる」というものです。文章でテキストデータとして残して作っておけば、コピペしたり色々なところに再展開できます。つまり後から再活用できます。

例えば作業指示内容を文章にまとめることによって、最初はAさんに指示し、 次にBさんに同様に指示するといった事もできますし、外注する時にA社にもB社にもC社にも同じ形で依頼ができます。この様に、1回文章化しておくと後から再活用をしやすいと言えます。

●コツ1:いきなり文章を書かない

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次に私なりの文章を作る上での具体的なコツを紹介したいとと思います。1点目のコツは「いきなり文章を書かない」です。文章が苦手な人に本当によくある事なのですが、いきなり文章を書こうとして書けず挫折してしまう人が多いのです。

先日こんなことがありました。 部下と話してる中で、「とある昇進試験のために文章を作っていきたい」と言うのです。「論文のような感じで文章を書かなければいけないけれど、なかなか文章が書けないんです」と。さらに話を聞いてみると、文章が書けないというよりは書く内容が用意されていないのです。 考えがや前提、材料まとまってない中でいきなり文章を書こうとしてるんですね。その状態で文章を作っていくのは難しいと思います。 

文章作成というのは、頭の中にあるものを文字に変換するという行為であって、頭の中にないものをいきなり文章にするのはかなり難易度が高いと思います。

例えば、材料がないのに料理を作ろうと思っても不可能ですよね。それと同じで材料に当たる書く内容文書を用意しなければ、調理に当たる文章作成もできない訳です。だから、文章を作成するためには、書く内容を決める、準備するというのが一番最初にすべき最重要事項なのです。

●書く内容(材料)の集め方

じゃあ、どうしたら文章の材料ネタを集めることが出来るのか。これにも色々な方法があります。

例えば私の場合は、文章にしたいことをまとめるときには、まず独り言で喋るということを行います。 ベランダに出たり、散歩しながら独り言のように、自分と対話するというか、しゃべりながら考えていると、だんだんアイデアがまとまってきます。 

私は以下の本を書いて出版した訳ですが、この本は約20万文字の文量ですが、実はこれ1ヶ月で仕上げました。出版社の担当の方曰く、かなり早い執筆スピードと言えるそうです。

この本を執筆するにあたって私がまず行ったやったことは、文章を書く前に内容をきちんと決めるということでした。

平日は他の仕事があるので、土日に執筆を進めた訳ですが、平日の内に書く内容を歩きながら考えたりとか、仕事をして思いついたことをメモに残したのです。 それを箇条書きにしておく。これによって大体内容は定まるので、土日は決まっている内容を文章化するだけで済みます。この様に工程を分けることによって、担当者が驚くほど短期間で本が完成したのです。

私の場合は自分の経験や体験に基づいた内容を書いているので、過去の体験を思い出す作業ですが、そもそも体験もないし、言いたいことがない人は、どうすれば良いか。答えは「まずは調べること」です。 

インプットがなければアウトプットはできません。アウトプットをすることを前提に、ネットを調べたり、情報を収集してインプットを得て上で言いたいことがまとまってから書く、ということを順番にして行くとスムーズになります。

紙やPCにキーワードだけを並べていくのも有効です。いきなり文章を書こうとすると、得てしてあるものを劣化していくというか、縮小していくことが多いと思います。だから実際に書く内容よりも、インプットは大きくしないといけないのです。

この様にいきなり文章を書き始めるのではなく、まずは書く内容を準備し、それが出来てから書き始めるというのが文章作成の最大のコツといえます。

●コツ2:箇条書きにしていこう

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文章作成コツの2つ目は「箇条書きにしていこう」というものです。箇条書きというのは、点(・)をつけて、例えば言いたいことが3つありますと。

例えば文章の価値っていうのは非同期で、多人数で、再活用すると言うこと3つをキーワードに並べている。こんな感じで言いたいこととか、内容を並べていくことを「箇条書き」と言います。

例えば本を書く時に編集者と相談した時に、「作成方法についてこの辺を相談したいです」と5点をつけていて、「どういうスタイルがいいのか」「原稿の作り方をどうすればいいのか」「参考文献とか引用がある場合どうしたらいいの?」 みたいな感じで確認したいことを箇条書きで並べて、そこに対してちょっと矢印で自分の仮説というか、こうなんじゃないかなっていうことを書きます。

言いたいことを箇条書きでメモる訳です。価値、コツみたいな感じで。箇条書きで並べているといった感じですね。 

●箇条書きで並べるメリット

箇条書きで言いたいことを並べていくのは、すごくメリットがあります。整理する側としても長い文章とかしっかり文章を作る必要がなくて、言いたい事をリストアップして行ったり、フレーズであったりキーワードだったりするだけなので、出力が楽ですし、見る側としても、いきなり文書を書くよりもこういう風にパッと書いてある方がどんなことを確認したいのかということがパッと構造がつかめるので非常に見やすい訳です。

勿論ここに対して補足をする必要があるんですけれども、まずは箇条書きを作っておいた上で、補足が必要であればここに補足を足していく。もしくはこの後会議で補足を足すみたいなことをすることができれば、それだけでもコミュニケーションは充分に通じるので、 まずは箇条書きにして言いたい事であったりとか伝えるべきことを並べていくということをやると出すのも簡単だし、見る側も楽なので、お勧めの手法です。

●コツ3:構造を整理していこう

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コツの3つ目は「構造を整理していこう」というものです。「『構造』ってなんだ?」という声が聞こえてきそうですが、お伝えしたいことはとても簡単です。要するに、何を言いたいのかと言うことを全部箇条書きで並列に並べているとわかりづらいんですよね。そこで「言いたいことを幾つかのパターンというか、塊にして分かりやすく区切っていきましょう」という話です。

▼実例1:とある議事録の場合

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例えば議事録を構造化した場合、依頼する事項を、「相手に依頼したいこと」「こちらがやること」「会議で決まったこと」「その他」という風に、話している箇条書きの内容を分類して分ける。 これだけでも1つの構造化ですよね。

▼実例2:とある依頼事項の場合

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次に「依頼事項」みたいなものの場合。例えば「運用キャパシティ」についてというタイトルに対して、何を相談したいのか「相談の内容」と「背景情報選択肢」と「推奨提案」という感じで、「論点」「背景」「選択肢」という風に書いている内容を構造化します。

要するに構造整理とは、「どんなことを伝えたいのかっということが多くなったら見にくいので、言いたい内容をいくつかにまとめて整理してみましょう」ということです。 

特にテキストで作る場合には、四角を大きな見出しにつけて、横線でちょっと区切った上に点で内容であったり、丸を小見出しみたいな感じにしてとかっていうふうに、私の場合、結構装飾をします。構造化と併せてテキストであっても、ちょっとこういう装飾を入れるとパッと見た感じで何を言いたいのか、どういう情報があるのかということが伝わりやすくなります。

これも誰でもできる簡単な手法ですが、 あまりやってる人がいません。ダラダラと長い議事録とか文書を送ってくる人と、こんな風に見やすく整理して送ってくる人、どちらの方がビジネスコミュニケーションにおいて印象が良いかと言ったら、圧倒的にこちらの方が良いと思うのです。 

●コツ4:見直す

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4つ目のコツは「見直し」です。 書いたことを見直すということで、 シンプルなんですけど、1回書いた文章をもう1回見直して削っていきましょうという話です。 

会社経営やコンサルをした経験上、資料を作ったりとか、経営者としてチャットでいろんな発信をしたりとか、本も書いたり、色々な文章を作る機会やアウトプットをする機会も多かった訳ですが、私の感覚では、最初に第一稿を作った後に見直したら、半分とか6割とか7割とかっていう風に情報はかなり減る傾向があります

なぜそうなるかと言うと、最初に書いた文章というのは無駄が多いんです。恐らく皆さんもそうなると思うんですけど、結構最初の文章は無駄が多いので、なるべく見直す機会を持つ方が良いです。

例えば、朝に書いたら送る前に夜もう1回見直してから送るとか、翌朝送るのであれば事前に1回文章を作っておいて、朝チェックして送る。このように、見直すといらない表現やくどい表現や重複しているものがたくさんあるので、そういうのをパっパっと削っていくと、かなりスマートなすっきりした文章になります。さらに、見直すことによって自分の文章の癖とか分かってくるので、見直しはすごくお勧めの手法です。 

●コツ5:とにかく練習する

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コツの5番目は、「とにかく練習する」です。 やはり「習うより慣れよ」かなと思っていて、「会議の前にちゃんと文章化しておく」とか、「1on1の前に文章化しておく」とか、「会議が終わったら議事録にしておく」とか、「文章を作れるタイミングが合あったらなるべくトライして粗くても良いのでやって行きましょう」と、どんどん文書をすることによってレベルが上がってくると思うので、これをぜひチャレンジしていただければと思います。

●注意点:仕事を止めない

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次に注意点をお伝えします。注意点のまず1個目は「仕事を止めない」ことがとても大切です。 

要するに、「文章を作ろう」と思って一生懸命になりすぎて、仕事が止まってしまうと本末転倒ですよね。仕事は絶対に止めないという意識が大切です。最初から文章作成が難しかったら、そこは上司とかメンバーに伝えておいて、ちょっとキーワードを送った上で電話で補足するみたいなことでもいいかなと思います。 仕事をスムーズにするための文章力ですので、文章を作るために仕事を止めなきゃいけない様なら、その時には最初は仕事を優先して文章力はだんだん上げていこうというのが注意点になります。

●今回のまとめ

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リモートワークでは文章力がコミュニケーション力に直結します。むしろ文章力=コミュニケーション力と言っても過言ではないと言えます。 

文章には3つの価値があります。「非同期でできる」「多人数に伝えられる」「再活用できる」この3つのメリットがあるので、特にリモートテレワークにおいてはすごく重要な要素です。 

文章を作るコツとしては「いきなり文章にしない」でまずは内容を作っていこく、また「箇条書き」「構造整理」後から「見直す」こういうことを何度も繰り返すことによって文章力が上がっていきますので、ぜひ頑張っていきましょう。

やはり「とにかく実践する」ことが重要でして、どんどんやって行くのが大事かなと思うので、文章を作れる機会とか文章化するタイミングがあったら、貴重な練習の機会だと思ってぜひガンガン挑戦していきましょう!


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