【新事実】リモートワークの急激な普及により明らかになった8つの驚くべき事実|世界の最新テレワークニュース
テレワークに関する日本であまり知られていない世界中の最新ニュースについて、その要点&考察をお届けする「世界の最新テレワークニュース」。今回は、COMPUTERWORLDのリリースである「8 surprising ways remote work helps business」という記事に基に、「リモートワークの急激な普及により明らかになった8つの驚くべき事実」というテーマで要点と今すぐ使える対策について解説します。(元記事は英文ですがとても興味深い内容になっています。ぜひこちらもご覧ください)
▼今回の内容は以下の動画でもご覧頂けますので、ぜひご覧ください!
●リモートワークの急激な普及により明らかになった8つの驚くべき事実とは
今回も、まずは記事のサマリーを日本語訳したものから紹介します。
「リモートワークの急激な普及により明らかになった8つの驚くべき事実」
■1. チーム、プロジェクト、タスクの管理ツールはMBWAよりも優れている
・MBWA:Management by Wandering around
→現場にぶらぶらして仕事をする
・デスクワークは、サボっていても、PC前に座っていれば仕事に見えてしまう
・行動監視ツールも色々あるが、優秀な人材はやめてしまうリスク
・タスク管理ツールで、細かな過程でなく、成果をみる方がよい
■2. セキュリティにはゼロトラストが不可欠
・ゼロトラスト:従来は社内外を分けて社内は信用していたが、クラウド・リモート等の普及によりすべての通信を信用せずチェックする必要がある
■3. 仕事のために物価の高い都市に住むのは無駄
・都市集中→採用激化→給与上がる→物価上がる→生活水準下がる
・場所が切離されると、適正給与と生活水準が両立
■4. リモート・コミュニケーションツールは、オフィスワークにも適している
・以前はオフィスにいないと会議もしづらい
・リモートなれで、オフィスの別場所等でも使える
■5. リモートワークはオフィスワークより環境に優しい
■6. オフィスワークは非効率的
・二つの会社にリモートワークしても週40時間以内という例も(ウォール・ストリート・ジャーナル)
・出勤・通勤で3〜4時間の時間が必要
■7. ほとんどの出張は必要がなく、費用もかかる
■8. ハイブリッドワークは、リモートワークやオフィスワークのどちらより優れている
・オフィスを好む外向的な人も、自宅で仕事する内向的な人もいる
・ハイブリッドワーク&ツール活用で、お互いが仕事しやすい環境に
●1:チーム管理プロジェクト管理タスク管理のツールはMBWAよりも優れている
リモートワークの急激な普及により明らかになった8つの驚くべき事実、1点目は「チーム管理プロジェクト管理タスク管理のツールはMBWAよりも優れている」ということです。
記事では、MBWAというのは「Management By Wandering Around」の略、つまり「現場をぶらぶら回って管理するマネージメントの手法」であると紹介しています。部長やリーダーやマネージャーがオフィスのチームメンバーの周辺を歩いて「大丈夫?」「困ってない?」といった確認や声掛けをしていきながら管理をしていくようなスタイルを言い、従来はこの手法が非常に有益であると重視されていました。
しかし記事は、「MBWAは一見して仕事をしている内容がわかる状況においては有効な手法であるが、特にデスクワークにおいてはパソコンの前に座っていると実際には他のことをしていても仕事をしているように見えてしまって、あまり意味がないのではないか」と指摘します。同様にオフィスワークで出社しているとメンバーの様子が見えてわかりやすいと思われがちですが、本当に理解できているかどうか分からないと言います。
次に記事は、前回の私のnoteやYouTube動画で紹介した「監視ツール」に触れています。監視ツールはプライバシーを侵害してしまう可能性があるし、優秀な人材に嫌がられてしまうリスクがあると、導入を疑問視しています。
その一方で「タスク管理ツール」や「プロジェクト管理ツール」は、細かな過程を逐一監視することなく、有益な業務の進捗状況の把握を可能にすることを紹介しています。
監視ツールがその「特定の個人の行動」にフォーカスするツールであるのに対し、タスク管理ツールやプロジェクト管理ツールは「達成される仕事」にフォーカスしたツールであるとし、この「タスク管理ツール」や「プロジェクト管理ツール」の使用を強く推奨しています。
●2:セキュリティにはゼロトラストが不可欠
「ゼロトラスト」というのはネットワークセキュリティに関する考え方の1つです。
もともとネットワークに関して「社外」の人は信用できない、「社内」の人は信用(=トラスト)できるという旧来からの考え方がありました。つまり「『社内』の人はトラストしてもいいよね」という考え方です。
ところが、クラウドとかリモートワークが普及して行くことによって、社内にいたとしても、社外のものを見るケースもあります。逆にリモートで外部にいる人でも社内にいるようなアプローチでデータを扱うこともあります。
ということは、これまでのように「社内」か「社外」かということだけで判定するような信用機構はダメで、ゼロトラストの立場に立って、きちんと細やかに都度都度チェックして行く必要があるという考え方が大切であると。記事ではこの考え方の重要度の高さを説いています。
●3:仕事のために物価の高い都市に住むのは無駄
記事では、都市に集中することは、企業にとっては企業間の採用競争に悩まされ、給与も高騰しやすく、個人にとっても地域の物価も高く、生活水準が下がってしまいやすい。そしてその結果、給与が高い場合でもその割にあまり良い暮らしができないといったことになっている。これが、地方や近郊でのリモートワークに視点を移すと、企業には採用の幅が拡がり、給与も比較的低額に収められ、個人も給与がほどほどでも、生活の水準は上がることが多く、双方にとって非常にメリットが高いということが紹介されています。
●4:リモートコミュニケーションツールは、オフィスワークでも使える
皆がZoomやビジネスチャットなどのリモートコミュニケーションツールに慣れてきたことにより、その利便性も広く知られるところになりました。これらのツールは、一部オフィスワークに戻った場合も有効に使えるものばかりです。
皆がますますリモートコミュニケーションツールのスキルを身に付けることによって、オフィスワーカー、リモートワーカー双方に高いメリットが享受できることを記事は主張しています。
●5:リモートワークは、オフィスワークより環境に優しい
記事では、リモートワークでは交通とか通勤がなくなるので、排気ガスなどの問題を起こすことがなく、環境に優しいということが改めて紹介されています。
●6:オフィスワークは非効率的
記事ではウォールストリートジャーナルで紹介された非常に面白いエピソードが書かれています。
ある2つの会社でリモートワークをしている人を調査したところ、2社分を合わせても週40時間以内で業務が完了したそうです。 普通は1つの会社の業務を週40時間で行う訳ですが、この検証では、リモートワークで2つの会社の業務を同時にしたら40時間で終わったと。 つまり、本来1つの会社の業務は半分位の時間で終えることが可能で、もの凄く時間が余っていたということが分かったというのです。
本来は密度高く仕事をすることで半分位の時間で終えれたはずだったのに、オフィスワークでは、余った時間をだらだらとつぶしていたということが明らかになったというのです。
オフィスに集まって固定時間で仕事をするのは非効率的ではないかと。しかも出勤とか通勤で、さらにプラスオンで時間もかかってしまう。会社にとっても個人にとっても無駄ではないかと言うのです。
恐らく日本でも同様のことが非常に多くの場面で起こっていたのではないでしょうか。リモートワークを推進することで、こういった無駄を排し、会社としても個人としてもバリューを出して行けると思います。
●7:ほとんどの出張は必要がなく、費用もかかる
リモートワークの普及で、遠隔地どうしの打ち合わせはオンライン会議で済むことが分かりました。これまでかかっていた出張費のコストも削減できます。
●8:ハイブリッドワークはリモートワークやオフィスワークのどちらよりも優れている
「ハイブリッドワーク」とは「リモートワーク」と「オフィスワーク」を併用するという手法です。
記事では、外交的な人はオフィスに集まって賑やかに仕事したい、内向的な人は自宅でひとりで集中できるリモートワークを好む、というスタンスの違いを紹介しています。
内向的な人は人が多いと疲れてしまいます。私もそういうタイプです。その一方で外交的な人は人がいないと疲れてしまうのです。この様に、人と会うとエネルギーが減少する、反対に人と会ってないとエネルギーが減少するというタイプの人がそれぞれいて、その割合は半々位と言われています。つまり、1つの組織に両方のタイプの人が確実にいるということが言える訳です。
そうなってくると、「オフィスワークだけ」とか「リモートワークだけ」とか、どちらかに偏るのではなくて、その双方を選択できる「ハイブリッドワーク」は非常に有効な選択肢になるのではないでしょうか。記事でもこの「ハイブリッドワーク」を強く推奨しています。
今後ハイブリットワークやリモートワークをより良く推進するためには、リモートの人、オフィスにいる人、双方をより良い形で繋ぐ「リモートコミュニケーション」が大切です。
離れている場所にいて時間差があっても意思疎通ができるリモートコミュニケーション能力がより重要になります。その力さえあれば、オフィスを中心としてコミュニケーションをしても良いし、自宅をメインにしても良い。どちらにしても成り立ちますよね。
私のnoteシリーズやYouTubeチャンネルでは、より良いリモートコミュニケーションを実現するための方法や世界の最新リモートワーク情報や調査結果を紹介しています。ぜひ皆様のビジネスシーンにお役立て頂ければ幸いです。
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