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マイナンバーカードへの健康保険証移行

はじめに

現在の我が国では世界の中でも安い医療費で高度な治療を受けることができる国のひとつである。医療機関も自分で自由に選べ、国民全員を公的医療保険制度によってで保証をされており、充実した医療制度状態であると言える。
一方で何を保険適用にするのか保険証は紙ベースである現行のままなのか、マイナンバーカードを利用しデジタル化を政府が中心となって行うのかなどの様々な議論がされているのが現状である。
私は今回、便利になるのになぜマイナンバー健康保険証は賛否両論に分かれているのかに疑問を持った。

(図1)ニッセイ基礎研究所より引用

現在は紙ベースの保険証が多く利用されている。マイナンバー保険証の利用も現在導入されているが紙ベースの保険証の方が多く利用されているのが現状である(図1)。来年の9月には現行の紙の保険証からマイナンバー保険証に変更しようという案が政府与党内から出ている。だが世論ではこの問題に対して賛否両論である。本稿ではこの問題について自分の主張や根拠を述べ、反対立場の主張や意見も述べ、総合的に検討するものとする。

筆者の立場

初めに筆者の立場を述べると現行の紙の保険証からマイナンバー保険証への完全移行に対して私は賛成である。
なぜ私がマイナンバー保険証への完全移行に対して賛成なのか理由は主に2つある。

高度でより充実した医療体制の享受

1つ目の理由はマイナンバー保険証に移行することで現行の紙の保険証よりもより高度でより充実した治療を受けることが可能になるからである。例としてあげるとマイナンバー健康保険証を利用することで特定診断情報と薬剤情報についてマイナポータルを利用することでいつでもどこでもスマホとマイナンバーカードがあれば確認が出来るようになる。マイナンバー保険証では医療機関を受診した時に薬の情報や特定診療の結果を提供すると、医師から総合的な診療を受けられたり、重複する投薬を回避するなど適切な診断が受けられるようになるからである。重複する投薬を回避することで医療ミスを避けたり、1人あたりの保険利用量も減らすことができるためとても有効的である(図2)。マイナンバー保険証を利用することでの削減コストはとても大きくその分を他の必要な所へと予算を使うことが出来るようになる。こうすることで更に様々な人がより便利に過ごし生活の質を向上することが出来る。

(図2)全国保険医団体連合会より引用

手続きと一時的金銭的負担の軽減

2つ目の理由は区役所や市役所での面倒な手続き等を簡略化することですぐに医療を受けられるようになり、金銭的な負担も少なくなるという実際に享受ができるメリットがあるからである。例としてあげると、高額な医療費が発生する場合でも、マイナンバーカードを保険証として使うことで、ご自身で高額な医療費を一時的に自己負担したり、役所で限度額適用認定証の書類申請手続きをする必要がなくなる。
他にもマイナポータルから保険医療を受けた記録が参照できるため、領収証を保管・提出する必要がなく、簡単に医療費控除申請の手続きができる。
就職、転職、引越し後も新しい健康保険証の発行を待たずにすぐに医療機関や薬局等で使用出来る。
マイナンバーカードを健康保険証として利用した場合には、医療機関がオンラインで薬剤情報などの患者情報を確認でき、問診等の業務負担が減ると考えられることから、下表のとおり診療報酬の加算(医療情報・システム基盤整備体制充実加算)の窓口負担が低くなる(図3)。
この場合、薬剤情報などの提供について同意していただくことが必要です。同意がない場合には、従来の保険証で受診した際と同じ負担となる。

(図3)厚生労働省ホームページより引用

この上記のようなメリットというのがマイナンバー保険証を利用することで受けることができ日本の医療体制を改革しより効率的でより便利な社会と医療制度を提供できるようになる。

2022年11月の世論


一方ではじめに触れたようにこのマイナンバー健康保険証一本化については世論も賛否両論であり、反対意見もある(図4)。以下の図4は朝日新聞社が2022年11月に行った世論調査の結果である。

(図4)朝日新聞デジタルより引用

反対派の意見・主張

マイナンバー健康保険証(マイナンバーカード)を紛失した際に拾った人が勝手に使用してしまう不正利用が多発してしまうのではないかというリスクを考える人が多い。もし、利用者証明用電子署名を第三者が知りうると、マイナポータルでの税金や所得額などが閲覧されてしまう。利用者証明用電子証明書とは、マイナポータルにログインする際に利用する暗証番号のことであり、マイナンバーカード作成時に設定する4桁の番号のことである。この番号も4桁であるということからセキュリティ対策への不信感というのが募っている。マイナンバーカードは顔写真付きの証明書であるがコンビニエンスストアやマイナポータルで使用する際には顔写真の提示はない。そのため誕生日や携帯電話の番号のような単純な暗証番号だと不正利用される可能性は高くなる。他にもマイナンバーカードの約7000件の紐付けミスによる個人情報漏えいというのも多くの国民に不信感を与えている。そのため不正利用やセキュリティ対策への不信感から多くの反対意見が見られる。

反対意見への反論

だがこれらはデマに近いようなものも幾つかある。まずマイナンバーカードを紛失した際の場合、コンビニ等で使用するにしても利用者証明用電子署名が必要となるため漏洩することは限りなく低いと言っていいだろう。利用者証明用電子署名も漏洩する場合危険だが基本漏洩しないため平気だろう。利用者証明用電子署名を使わない顔認証での登録もある。心配な方はそちらを使えば漏洩するリスクは抑えることができるだろう。
持ち歩くことはそこまで危険でもないということが平井大臣の説明動画やPDFからもわかる。

最後に

私としてはマイナンバー健康保険証やマイナンバーカードの利用はいち早く進めるべきだと感じている。そこにおいて発生するヒューマンエラーは改善に改善を重ね努力をしてなるべくなくす必要があると思う。しかしヒューマンエラーを恐れることで何万人もの人々が損をすること可能性があると私は感じている。そしてマイナンバーカードに関するデマ情報も多いため政府は広報活動を続けデマ情報を無くす必要があると思われる。

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