父の介護あるある#2の① 腰が悪くて歩けないから、整形外科を受診してみた
こんにちは
「ぽっぷごーず」のあらたです。
父の腰が悪くなり、介護が必要になってから亡くなるまでの半年間、
いろんなことがあった。
それを、思い出しながら書くシリーズ。
もう8年くらい前のことなので、忘れてることや、記憶違いがあるかもしれないけど、それはまあそれとして、ざっくりした記録として書いておこう。
そもそもの父の介護が始まった頃のことはこちらに書いた。
さて。
検査入院していた某市立病院から帰宅した父だったが、動きが悪くなった腰については(検査の対象ではなかったので…)帰宅してから整形外科を受診してください、と言われた。
そこで、家から徒歩なら1分くらいのところにある大きな整形外科に行ってみた。
このエリアではかなり大きく、街で送迎車もよく見かける病院だ。
私の職場の同僚からも「あそこ、リハビリとか評判いいのよ」と前から言われていたくらい、地元では有名な病院。
両親がこのマンションに転居する時の決め手の一つにもなった。私は密かに「親に何かあったらこの整形外科に連れて行けばいいんだ。私って、なんて先見の明がある、親孝行な娘なんだろう✨✨」と自画自賛していたのだった。
幸い、整形外科のお世話になることなく日々は過ぎていって10年近く。
その、整形外科の出番が、ついにやってきた!やったね。孝行娘、出動やん✌️
あまり医者は好きではない父だが、自由に動くためならばということで、それほど嫌がらずに病院へ。
初めての車椅子での外出だ。
マンションのエレベーターを降りたら直線コース。車椅子でも2分くらい。
視線が低くなるため、今までと眺めが違うからだろう。父はキョロキョロしている。
近所にあるが、入ったことがなかった整形外科に、いよいよ突入だぁ!
待合室の椅子に父を無事に下ろして、受付へ。
退院手続きやら介護保険の申請やら地域包括支援センターへの手配やらで、このところずっと旧姓を名乗っている私。結婚20年を過ぎ、今の姓を名乗る人生と旧姓だった人生があと少しで逆転する時期に、旧姓を名乗り続けると、不思議なアイデンティティの崩壊が起こる。
旧姓名乗るのはまだいいんだけど、呼ばれた時に返事をしないといけない。たまに返事をし忘れる。えーと、私は誰?私の名は?😆違う違う、今呼ばれてるのは父だから…落ち着け、私。
さんざん待ってようやく診察室へ。
先生に今の状況を伝える、といっても、私には正直いつから腰が悪いのかわからないのだ。
検査入院は一つのトリガーで、前からそろそろ歩きだったのに受診しなかっただけなのよね、ホントは。
案の定、私のあいまいな説明の後、レントゲンやら触診やらして、先生は結論を述べた。
「これねー。腰はどこも悪くないです。強いて言うなら運動不足ですねー。ほら、こことか、筋肉全然ないでしょ?」と太ももをさすっている。
「へ?運動はしてましたよ。ずっと歩いてましたし…」と父は弱く反論したが
「いやいやー、それは全然運動になってませんねえ。腹筋もないし。全然肉ないですよね。そらー、歩けないですわ。リハビリしましょね。今日ちょっとやって、あと、予約入れといてくださいー」
診察終わり。
父はふーん、という感じだが、私は焦る。
待って待って〜質問山盛りあるのよー🙋♀️
「あのっ、それで、リハビリってどのくらいの頻度で通うんですか?前みたいに歩けるようになるのに、どのくらいかかりますか?」
「できたら最初は2日に1回とか来て欲しいんですが…」
「えー、えと💦私、同居ではなくて、仕事もしてるので、通うとなると私が通院付き添うんです。仕事休むことになるなら、どのくらいかかるとか、診断書とか欲しいんですよ…」
「はっきりとは言えませんけど、まあ、お仕事お休み取られるんでしたら、診断書は半年くらいにしときましょか」
は…
はんとしぃ?
しかも回復の保証はないのか…
ドラマなら効果音が「ガーン」とか「ズーン」と出るシーン…
半年?
父のリハビリの通院のために、私は半年も仕事休むんか??自分は元気なのに??
いつから??明日から??
いや、私の仕事のことは今はとりあえず置いとこう。父のリハビリの話が先だ。しっかりしろ、私!
しっかりせねばと思いつつ、頭の中でズーン音が鳴り響いている
もちろん父は私の仕事のことなんか、ちっとも気にしてないので、(そもそも今日も休み取ってるねんけど、多分そのことに気がついてない)この「ズーン」音は私だけが聞いているのだ…😭
診断書書いときますねー、と先生に言われ、衝撃を食らったままの私は父を連れて移動して、今度はリハビリ室へ。
リハビリ待合室から見ていると、大きな部屋に、ベッドやら訓練具やらがずらりと並び、若い屈強なお兄さんたち(PTさんよね😆)がいろんな人に付き添っている。
ほほー、こういうの、ドラマではよく見るけど、ちゃんと見たのは初めてだわ。
半年の診断書で凹んでた私だが、ここで妙にテンション上がり、訓練具気になって一生懸命見ている🤣🤣
父は「へー、これ誰がするねん?」みたいな感じで座っている。
父さん、今から父さんが受けるねんけど!!!
自覚持っておくれ〜!!
名前を呼ばれた父は、まずベッドに仰向けになった。
PTさんが足やら腰やらいろいろ触ったり動かしたりして様子を確認する。
その後数歩歩いてみる。
PTさんのお話では、今までのようにスタスタ歩くまで回復するのは難しいが、杖を使うと移動しやすくなるだろうということ。
その杖を練習するのと、足に筋肉をつけるために筋トレをする、というのがリハビリの方針ということでよろしいですか、と話してくださった。
父はといえば、先生の話もPTさんの話も、ちゃんと聞いてないので「これで歩けるようになる」とめっちゃ楽観的🚶
何回か通ったら歩けるようにしてくれるやろ、くらいの感じ。
そんなこんなで、次回の予約を入れて帰宅。
帰り道の1分間、車椅子を押しながら気疲れと半年の父の診断書に脳内グルグル回ってて倒れそうな私。
対照的に「メシ、まだかな」と明るく言ってる父。
んー、ここは我慢だがまん。仕方ないよ。父に文句言っても歩けるようになるわけでなし。耐えろ、私。自分の家に帰ってから暴れよう。
母に報告すると、うへぇー、半年ぃ?とこちらも苦い顔。そらぁそうよね。今まで父が気ままに動いてくれてたからよかったけど、これから介助がいるんかと思うと、自分もしんどいから、めんどくさいよねぇ。わかるわかる。
しかし、今だから言おう!!
半年というのは、
「ちゃんとこまめに通院してリハビリしたら」という条件なのですよ、父さん、母さん…そしてあの時の私…😆
私たちは、この時まだ、「偉そうにしてる医者」と「日々の努力」を嫌う父を甘くみてたのでした〜(爆笑🤣)
(つづきは、また、いつか😉)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?