やみ。

心に響いた歌詞を主題に、オマージュ作品を執筆しています。yoasobiさんの逆。だいた…

やみ。

心に響いた歌詞を主題に、オマージュ作品を執筆しています。yoasobiさんの逆。だいたい週2~3更新です。

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自己紹介と方針 #0

はじめまして!やみと申します。 初投稿ということで、方針と、プチ自己紹介をしていきたいと思います! * 【方針】 「書きたい!!!」と思った曲の歌詞から着想を得て、自分なりの解釈を付け加えた作品を執筆していきます。簡単に言えば、yoasobiさんの逆。 楽曲→作品(短編小説)となります。 アーティストさんの歌詞リスペクトとなりますので、歌詞を携えながら読んでいただくと、より世界観が広がるかと思います。また、あくまで「自分なりの解釈」ということなので、多少解釈の齟齬が生まれ

    • 少女レイ(みきとP)歌詞 考察小説 #5

      今回はポップスではなく、ボカロの世界観から着想を得ました。 普段とは一味違う世界観です。 * ずっと、見ていた。授業中寝息を立てる姿も、クラスメイトのみんなを集めて学食のパンを貪っている姿も。 憧れだった。雑念が渦巻く教室、ひと際光を放つ君みたいになれたなら、人生どんなに美しく彩られるだろうか。 狂い鳴く蝉の声が、木霊する。 * 終業のチャイムが鳴る。勝手に与えられた時間に、どこか諦めを感じていた。淡々と過ぎる毎日がどこか物足りなくて、でも一人にはなりたくなくて、その場

      • ブルームーンキス(櫻坂46)歌詞 考察小説 #4

        櫻坂46のブルームーンキスから着想を得て、一作書いてみました。 かなり前に書いたものです。 * 自宅へ繋がる一本道を、家が近い部活のマネージャーと二人、熱帯夜の中を淡々と歩いている。僕が飲み物を買うためにコンビニへ立ち寄りたいと言い、少し二人で遠回りをした。だからバスがなく、歩くしかなかったのだ。彼女はいつも、歩幅の広い僕に気を遣い、少し先を行く。 今夜は、月が綺麗だった。だから、とても人恋しい。ひと際大きく、怪しくも見える月光は彼女を照らし、改めて二人きりであることを

        • 「冬と春」「桜月」 執筆所見 #3

          みなさま、こんにちは。やみです! 一昨日くらいから続々と作品を投稿していますが、お楽しみいただけていますでしょうか? 何回かに一度、ライブでいうところのMCのような感覚で、執筆した上での所見を書いていこうかと思います! 開始2回は「冬と春」(backnumber)、「桜月」(櫻坂46)の考察小説をお届けしました。 両作のテーマに共通するのは、「春」。暑さに打ちひしがれそうになる今だからこそ、自然の移ろいへ敏感になれる季節からテーマを選択しました。 題材にした理由について

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        自己紹介と方針 #0

          桜月(櫻坂46)歌詞 考察小説 #2

          櫻坂46の桜月から着想を得て、一作書いてみました。 今でも俺は思い出す。旅立つ決意を抱えた、君の背中を見送ったあの日を。 * きっかけはふとした瞬間。きっとあれはそう、高2の冬だった。桜の前に梅が咲き乱れ、まだ進学先の確定をせがまれず、無意味に時間が過ぎることを望んでいた時期だった。 電車内でおしゃべりに花を咲かせる同級生の中でただ一人、ブックカバーに隠された小説を一心に読み進める君へ、僕から話しかけたことがはじまりだった。とある小説家がマイブームだった僕は、そのブック

          桜月(櫻坂46)歌詞 考察小説 #2

          冬と春(backnumber)歌詞 考察小説 #1

          backnumber「冬と春」の歌詞から着想を得た、短編小説を書いてみました。 * 不意に見上げた木には、もうどこにも花は咲いていない。これだけ寒ければ、咲く気が起きないのも分かる。何にも代えがたい唯一無二の花を、四六時中咲かせていられるほど、保持する力に余りはない。時には休みも必要なんだと、今更ながらに思う。 ただ、この木に一瞬でも、止まる鳥が現れたなら。溶けて消えてしまえども、雪が降りかかったなら。 自分に余力がないことを忘れて、一心に期待を寄せてしまうのだろう。

          冬と春(backnumber)歌詞 考察小説 #1