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旅を『暮らし方』に統合したアドレスホッパーと、ワーケーションという旅する『働き方』

近年、特定の住処を持たず、ゲストハウスやAirbnbで見つけた宿など安価で長期滞在可能な宿泊施設に暮らしつつ、仕事をするスタイル「アドレスホッパー」が注目されている。
また、「アドレスホッパー」に限らず、旅をしながら働く「ワーケーション」という旅先などで仕事をする新たな働き方をする人も増えてきている。

そこで、今回はPOOLOメンバーの中で「アドレスホッパー」として日々、仕事をこなす青澤正幸さん(ジャイアント)と、「世界を旅して働く」という新しいライフスタイルを広める河合貴史さん(たかし)に、新しい暮らし方・働き方について伺った。

【今回取材した場所はココ! →エンブレムホステル西新井

「アドレスホッパー」という暮らし方

POOLO見聞録編集部:青澤さんは普段どういった暮らしをされているのですか?

青澤:普段は、ゲストハウスを利用しています。

編集部:バックパッカーのような感じですね。宿を選ぶ時、重要なことはありますか?

青澤:重要なことは駅から近いことと値段。大体、2000〜3000円程度で宿泊できる場所をベースに活動してますね。

編集部:アドレスホッパーをしていて、これは困ったとか大変ということはありますか?

青澤:まず、荷物の移動が大変ですね。今は結構な荷物を持って活動しているので、持ち歩くのは大変。連泊の時は大丈夫だけど。
あとは、郵便物ですね。特定の住所がないので。住民票は秋田の実家においています。重要でない書類は実家に帰ったときに確認しますが、重要なものは、実家から送ってもらうこともあります。アドレスホッパーといっても住民票は置いているので、住民税は秋田にしっかり払ってますよ笑。とはいえ、大変なことはあるけどそれ以上に得られるものが大きいんですよ。

編集部:例えばどんなことなんですか?

青澤:日々学びなんですよ。将来、ゲストハウスの運営もしてみたいと思ってて。泊まった先のゲストハウスでの出逢いや関係値が、自分の理想を固めていくこともあります。
いろんな価値観に触れることができるのは最大の醍醐味ですかね。既知の外の世界にリアルで触れるって自分の成長に繋がってます。ビジネスも含めてね。

アドレスホッピングでつながる仕事

編集部:今はどんな仕事をされてますか?

青澤:今、取り組んでる仕事は主に3つあって、1つがマイルのコンサルティング、2つ目が旅行イベントの企画、3つ目が旅のコミュニティの運営です。

編集部:アドレスホッピングをしながら仕事をする中で気を付けていることはありますか?

青澤:2つあって、1つは情報のアンテナを張ること。もう1つはwi-fi環境かな。アドレスホッピングをしていると、時事的な情報が抜け落ちたりしがちなんです。テレビに触れる機会が少ないので笑。ですから、意図的に最新の情報に触れるようにしてます。特に僕の場合は、旅の企画をするので、最近のトレンドなどをこぼさないように意識しています。これらを踏まえて、泊まる先でのネット環境の快適性には宿泊先を選ぶフィルターをかけてますね。

山下:アドレスホッピングをしていて、仕事に活かされたことなどありますか?

青澤:いろんな場所に宿泊していると自然とそこにいる人と仲良くなるので、そこから新たなビジネスを思いついたり、ブラッシュアップができたり。一緒に何かをしようという話になることはあります。また旅の企画などを一緒に取り組める人に出会えたりと。
ゲストハウスに滞在する大きな魅力は、意識しなくても自然と人との出会いが作れるってところですからね。

編集部:なるほど。そういった働き方をする中でよかったことってありますか?

青澤:そうですね。やはり、アドレスホッピングしていること自体が旅みたいなもんなので、日々、気づきがあったりと新鮮です。僕の場合、旅をすること自体も仕事なので、仕事をしながら、旅を楽しむ、いわゆるワーケーションを体現している形に自然となってるんじゃないかなと思います。

アドレスホッパーだけじゃない「ワーケーション」というこれからの「働き方」

編集部:ワーケーションというのはどういう働き方なんでしょうか?

河合:ワーケーションとはワーク(work)とバケーション(vacation)を合わせた造語です。ワーケーションの在り方は様々ですが、普段仕事をしている場所から離れ、休暇を兼ねてリモートワークを行う、まさに旅をしながら働く新しいワークスタイルといった感じです。仕事と余暇の垣根が曖昧になりつつある今、毎日の生活を楽しむ理想の形って感じですかね。最近では、県をあげてワーケーションという働き方を進めていたりもします。

編集部:なるほど。

青澤:そうそう。近年、いろんなウェブサービスが増えてきていて、「HafH(ハフ)」や「ADDress」のような定額制の宿泊サービスもあるので、より安価にワーケーションを過ごすことができるようになってきたと感じています。僕もそういったサービスを利用することがありますね。今日も「HafH」を利用して、ここエンブレムに泊まる予定です。

河合:ジャイアントも言っているように、アドレスホッピングという暮らし方と、ワーケーションというスタイルはすごく親和性が高いんですよ。
多様な働き方や暮らし方が選べる時代って、言い換えればどんな『選択』をするか非常に重要度が高くなると思うんです。モノやサービスが多様化して、情報が溢れる時代だからこそ、本質的に人が求めるモノって「誰と何処にいたいか」に帰結するんじゃないかなって。

青澤:確かに!それすごくわかります!

河合:今までって仕事とプライベートが天秤にかけられてたと思いません?「これって本当に理想的ですか?」ってことなんです。何かを犠牲にしない生き方の選択肢にアドレスホッピングやワーケーションがあるんです。そんな生き方のみちしるべに「HafH」や「ADDress」があると個人的には思ってます。

アドレスホッピングやワーケーション、場所に捕らわれない働き方を実現するには?

編集部:こういったアドレスホッパーのような暮らし方・働き方をするに当たって、こういったことはできた方がいいということはありますか?

青澤:これからは個人の時代なので、一つは自己ブランディング能力が重要だと思います。また、それを世の中に発信していくマーケティングスキルと営業スキルが大事かなとも。マーケなどをうまく実行するためには、SNSやHPとかを活用できるスキルが必要になっていく気がします。

河合:どのスキルを伸ばすのかというのも重要だけど、一つのスキルを伸ばすときにそのモチベーションの源泉は、結局はそれが好きかどうかだと思います。だからこそ、自分の価値観に一番ミートするところに自己の存在を置けるようにした方がいいかなと感じてます。

一つの場所に留まっていては見つからない、旅した先にある新しい出逢いや学びの価値はPOOLOメンバー皆それぞれ持っているはず。それを仕事に活かすお手伝いができたら嬉しい限りです!

今回はアドレスホッパーやワーケーションという新しい暮らし方・働き方について取り上げた。こういった価値観がトレンドになる背景には、彼らを支えるウェブサービス・アプリなどテクノロジーの進化や多様化があるように感じた。(今回の記事では、「HafH」というサービスを取り上げたがその他にもたくさんあるようだった)

次世代のキャリア・働き方を考える際に、一つの選択肢として、考えてみてはいかがだろうか。

(文・写真:山下雄生 取材場所:エンブレムホステル西新井

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