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コーラ

好きな飲み物を聞かれるのが苦手だ。この歳にもなって、という淡い罪悪感のような羞恥心のようなものが湧いてしまうから。それもそれで失礼か。

喉がキュッとなって、ゴクゴク飲むと涙目になってきて、込み上げてくる想いのような何かが内にふつふつとして、なんて悪魔的なのだろう。色合いもソレではあるし。

悲しい時も、苛立っている時も、ぼんやりしている時も、楽しい時も、運動後も、お風呂後も、春の日も、夏の日も、秋の日も、冬の日も。要は365日年中無休で美味しく飲めてしまうそれは、「どこでも、誰とでも」も兼ね備えていることを知っている。

辛い時なんかは僕がその心の絡まりを解いてあげるよ、と言わんばかりの甘さ。盛りすぎ?そんなことはない。アイツはいつだって我々の味方であり、友であり、時には監視者でもある。どこにでもあるからね。

楽しい時なんかは僕がもっと楽しませてあげる、と言わんばかりのシュワシュワ感。やりすぎ?丁度いいね。我々はいつだってアイツの虜であり、友であり、時には恋人でもある。甘い時間をプレゼントしてくれるからね。

いつだって君のことを考えているよ。それだけ。

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