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海外赴任、家族との話し合い(続)

海外赴任に行きたいという気持ちを伝えた時から実際に赴任するまで、夫と何度も何度も話し合いを重ねて来たけど、出発日になっても夫は応援するとは言ってくれなかった。私のわがままでどうしても行きたいというならもうそれに付き合うしかないというスタンスだった。何度も私のことを否定されたし、冷戦状態を経ての出発だった。

それから数ヶ月。赴任先に来てくれたり、私が年末年始に帰国したりして久しぶりにゆっくり話す機会があると、お互いにいろいろ変わったと感じられたので記録しておきたい。

まずは夫側。赴任先に来て実際に私が働いている環境を見たり、話を聞いたりしてアメリカでどうにかがんばっている姿を目の当たりにするとシンプルに応援したいという気持ちが生まれた。それから私が単身赴任で、夫+子のみで過ごす期間があった時に初めて自分は今まで育児・家事のサポートをしてきたが、メインではなかったということに気付いたという。例えば、子どもと向き合って毎朝健康か確認し、保育園に持っていくものがなかったか考え、先生と会話して、体調が悪くてもご飯を作る、というのは、(安心して)子どもを保育園に連れて行く、(安心して)保育園バッグに入っているものを持っていく、冷蔵庫に作ってあるご飯を温めて(安心して)子どもにあげる、というのとは全く違う。両親やベビーシッターは手伝ってくれたが、自分がメインになったのは初めてで、今までそれは妻が担っていたということに気付いたそうだ。だから今までありがとう、今は自分がサポートしようと思えるようになったと言ってくれた。上手く書けていない気がするけど、夫がそう思ってくれたことは嬉しかった。夫とは家事・育児をできるだけ分担してきたつもりだけど、どうしても私しか気付かないことが多くてイライラしていたけど、報われたような気がした。

私側は、やっぱり夫がサポートしてくれるから今自分が赴任して働けていると思えたこと。反対されたときにけんかになってそのまま意地になって来てしまった部分もあるから、ありがとうって思えなかったけど今は思える。それから、家族3人でいることの幸せも感じられた。育休から復帰して仕事と家事育児の両立とそれから自分の時間、とバタバタしていて3人でいることの幸せを忘れていた気がする。

グローバル企業の本社に勤めていると、世界中から赴任してきた人に出会う。みんな家族を連れて赴任してくる。今まで見えていなかったけれど、どんなに上のポジションの人でも何度も移動をしている人も、海外赴任は大変で、家族への負担も大きく無理をさせているという。仕事を辞めてついてきて、今ここでゼロから仕事を探す奥さん、旦那さん、友達がいなくて不安な中新しい学校を始める子ども、そういう人たちと出会って、家族が海外赴任についてくるのは当たり前でも簡単なことでもなく、みんな苦労しているのだと思えたこともある。