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京都 京 静華「香港と京都の美味しい出会い」

2017年に京都を訪れた時のレポートである。

京都なのに、ディナーは京料理ではなく中華?というチョイスをした。
お店は「京 静華」。香港や北京などで勉強を重ねたオーナーシェフのメニュー、楽しみにしていた。

アミューズの鰆のソテーから、心を掴まれました。レモン風味の軽い甘酢ソースが、初夏にピッタリの爽やかさ。
続く「メイタガレイの中華風前菜」が、「京静華」のスペシャリテである。
このお料理のキモは、中国風のお刺身をパフェグラスで立体的に盛り付けていること。通常は平らなお皿に並べるお刺身、くらげ、ナッツ、キュウリの酢の物などを、パフェのようにキュートに。
まずは淡白なメイタガレイを一口、二口と頂き、パフェ状の前菜の層を掘りすすめるごとに、ナッツの香ばしさ、クラゲのコリコリ、酢の物の酸っぱさ・・・などが現れては消え、現れては消え・・・。一皿を完食するまでに、小説か映画のような起承転結を感じさせる。いわば演出の妙を感じる逸品。

「フカヒレ入りパパイヤの蒸しスープ」。
こちらは、1980年代にハイアットリージェンシー香港「凱悦軒」の料理長だった周中が考案。ヌーヴェルシノワの名作中の名作である。
こちらは10年以上前に、実際に香港の「凱悦軒」で頂いたお料理。懐かしく、しみじみと上湯スープの美味しさを堪能した。

その後も、よだれ鶏や万願寺唐辛子の海老すり身詰めなどのお料理を頂いた後、極め付けの一皿が。
「穴子の清蒸」
「清蒸」とは、香港風の蒸し魚のこと。
穴子は京料理の如く骨切りが。そして、下処理がしっかりされているからか、穴子のイヤな泥臭さを全く感じさせない。

いや〜、うまいのなんの!!!

タレが夢のような美味しさ。
残った穴子をジャスミンライスに載せて中華風穴子丼に。ますます旨い。
タレが旨すぎるので、ジャスミンライスをおかわりし、タレかけメシに。これが旨すぎる。

〆はアイスペール一杯の杏仁豆腐、そしてフルーツティー。
杏仁豆腐もフルーツティーも、手抜きなしの美味。

香港と京都の美味しい出会いに満足。

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