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高校英文法のアウトライン 第10章 分詞 第1回 基本的な用法

動詞を-ingまたはp.p.の形に変形して形容詞的に用いるものを分詞と呼びます。
基本的な用法はほぼ形容詞の働きに準じます。
つまり、名詞を修飾する用法補語(C)になる用法があります。
順番に見ていきましょう。

①名詞を修飾する

名詞を修飾する用法には2種類あります。

1.名詞の前から後ろに修飾する

分詞が1語単体の時は、通常の形容詞と同様に前から後ろに修飾します。

Look at that burning fire.
「あの燃え盛る炎を見てください。」

2.名詞の後ろから前に修飾する

分詞が2語以上でカタマリを作る時、名詞の後ろから前に修飾します。

A picture painted by Vincent van Gogh was sold at a very high price.
「ゴッホによって描かれた絵画が、非常に高値で売却された。」

これは考えてみれば当たり前で、名詞と分詞が隣接していた方が解釈しやすいので、カタマリを作る時は名詞の後ろから修飾した方が都合が良いのです。

どういうことか説明するために、わざと間違った例を挙げてみます。
もしも分詞がカタマリを作る時でも前から後ろに修飾するとした場合以下のような語順になります。

*A painted by Vincent van Gogh picture was sold at a very high price.

修飾したい名詞pictureと分詞paintedの間にby Vincent van Goghが入り込んでしまい、意味のつながりを見抜きにくいのが分かります。

②補語(C)になる

形容詞は名詞を修飾するだけでなく、補語(C)になることもできます。
分詞にもこの用法があります。

1.SVC

Yuzuru’s performance was really fascinating.
「結弦の演技は本当に魅力的だった。」

皆さんご存知、羽生結弦選手のお名前をお借りしました。
SVCのCの部分が現在分詞-ingになっています。

2.SVOC

Everybody found Yuzuru’s performance fascinating.
「誰もが結弦の演技を魅力的だと思った。」

こちらはSVOCのCの部分が現在分詞-ingになっています。

終わりに

以上が分詞の基本的な用法です。
分詞は形容詞の使い方をよく分かっている人にとっては非常に理解しやすい文法項目です。

次回は、分詞の中でも特に使い方に注意が必要な、感情動詞と呼ばれる動詞を分詞にする時の考え方について見ていきます。

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