高校英文法のアウトライン 第10章 分詞 第2回 感情動詞の考え方
英語には、共通して「~に[感情]を与える」と訳すことのできる動詞の仲間があります。
この種類の動詞は、分詞で用いる時の現在分詞-ingと過去分詞p.p.の区別が難しいため、ここで1回分を使って見ていきたいと思います。
感情動詞の分詞の意味
感情動詞にはどのようなものがあるのか、『ジーニアス総合英語』を参考に分詞にした時の意味を表にまとめました。
これらの-ingとp.p.の意味が、日本語で考えると非常に区別しにくいのです。
ここでは、分詞にした時の意味を区別しやすいように、動詞のもともとの意味を解釈し直すところから始めたいと思います。
感情動詞の考え方
例題を通して考えてみましょう。
問題:空所にsatisfyを-ingまたはp.p.に変形して入れよ。
① The result of the exam is ( ) to me.
② I am ( ) with the result of the exam.
まず、動詞satisfyの意味を確認します。
satisfyを「満足する」で覚えている人はいませんか?
辞書には「~を満足させる」と書いてありますから、勘違いしていた方は調べてみてください。
感情動詞は意味が「~させる」となっていて、このままでは-ingとp.p.の意味が想像しにくいのです。
日本語では「~させている」「~させられている」という風には人の感情を表現しません。
そこで、satisfyの意味を「~に満足感を与える」と言い換えてみましょう。
これならば、分詞の意味が「満足感を与えている」「満足感を与えられている(=受け取っている)」となり、違いがはっきりします。
さて、再び問題を見てみましょう。
問題:空所にsatisfyを-ingまたはp.p.に変形して入れよ。
① The result of the exam is ( ) to me.
② I am ( ) with the result of the exam.
考えるべき項は「テスト結果」と「私」です。
どちらが対して満足感を与えていて、どちらが受け取っているでしょうか。
上の図のように考えれば明らかです。
「テスト結果」が与えている側、つまりsatisfyしている側であり、「私」が受け取っている側、つまりsatisfyされている側です。
従って答えは以下のようになります。
答え:
① The result of the exam is (satisfying) to me.
② I am (satisfied) with the result of the exam.
以上の考え方は感情動詞一般に当てはまります。
例えばsurpriseだったら「~に驚きを与える」と言い換えて、驚きを与えている側ならばsurprising、受け取っている側ならばsurprisedとなります。
終わりに
この手の問題は、「物が主語の時は-ing、人が主語の時はp.p.」という受験テクニックが存在します。
9割当たればそれで良いという方はそれで構いませんが、10割正確に使いこなしたい方は、正確な理解の仕方を身に着けましょう。
次回はSVOの後に分詞が続く文型を見ていきます。
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