- 運営しているクリエイター
2014年10月の記事一覧
「古今和歌集」私撰秀歌 巻第一 春歌上 歌8
「文屋(ふんやの)やすひで
春の日のひかりにあたる我なれどかしらの雪となるぞわびしき」
●漢字付加:
春の日の
光に当たる
我なれど
頭(かしら)の雪と
なるぞ侘びしき
●歌意:
春の日の光(東宮のご恩顧)にあたっている私ですが、頭に雪が降りかかり、髪も白くなっているのが、侘しいことです。
●感想:
しっとりとした、老いの侘びしさを感じる歌。それと共に、東宮への、心の素直な暖か
「古今和歌集」私撰秀歌 巻第一 春歌上 歌38
「とものり
君ならで誰(たれ)にか見せむ梅の花色をもかをもしる人ぞしる」
●漢字付加:
君ならで
誰(たれ)にか見せむ
梅の花
色をも香をも
知る人ぞ知る
●歌意:
あなた以外に誰に見せましょうか。この梅の花の、素晴らしい色や香りは、分かる人にしか分からないのですから。
●感想:
流れるような調べが美しい。
・‥…‥・‥…‥・‥…‥・‥…‥・‥…‥・‥…‥・
目次と序:
http