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【ゆったりしたお金持ち】㉘収入が多くても、生活費には回しません 〜50歳でFIREした共働き夫婦のケース〜

 50歳で早期退職をした公務員夫婦のお話です。2人のお子さんが大学を卒業し、独立したのをきっかけに、夫婦で退職することを決めたそうです。

 2人とも公務員でしたので、収入は安定していました。しかし、結婚当初から奥さんは自分の収入を全て貯蓄又は投資に回してきました。2人分の収入があることを前提に生活をしてしまうと、どちらも仕事をやめられなくなってしまうと思ったからだそうです。

 もしかしたら、子どもの成長に合わせて自分が専業主婦になった方がいいかもしれない、あるいは親の介護などで急に仕事が続けられなくなるかもしれない、そのような非常事態に慌てなくてもいいように、との考えから旦那さんの収入だけで生活することを心掛けてきました。

 さらに、公務員宿舎で暮らしていた際には周辺の家賃相場と比べて安く居住できていたため、本来の家賃相当額との差額分を貯蓄に回すようにしました。会社によっては住宅手当がないところもありますし、社宅の提供がないところもあります。そのため、恵まれた環境にあることを当たり前だとは思わずに、金銭感覚が大きく狂わないように気を付けていたそうです。

 福利厚生も充実していたので、旅行は福利厚生サービスの中から安く泊まれるホテルなどを活用していました。そこでも、浮いた分のお金を貯蓄に回していたそうです。おかげで、住宅購入の際にはほとんどローンを組まずに済んだそうです。

 住宅ローンを5年で返し終えると、すぐに2人の子どもの教育費貯蓄にシフトしたそうです。子供の教育費の目途がついたら次は老後資金といった形で先手先手の資金繰りをしてきた結果、50歳での早期退職が叶ったというのです。

 退職金で家のフルリフォームも済ませた現在は、2人の趣味を生かした自由気ままな生活を送っているそうです。寝たいときに眠り、起きたときに起きて、食べたいときに食べたいものを食す。出かけたいときに行きたい場所へ時間を気にせず出かけられる。ゆったりした時間を過ごすことがこんなにも贅沢なことかと実感しているそうです。

 まだ体力がある今だからこそできることがたくさんあるので、有意義に使うためにこの時間を買ったのだと思っているという言葉が印象的でした。

 何よりも仕事に対する責任やプレッシャーから解放され、心のゆとりが豊かさを実感させてくれるのだとか。

 最近ではFIREという生き方が注目を集めていますが、このご夫婦はFIREという言葉がまだない頃から、人生の先々を読んで収入と支出のバランスを考えながら戦略を立ててきたわけです。

 収入が多いとつい支出も多くなりがちですので、高所得世帯であっても貯蓄がほとんどできていないケースもあります。

 特に贅沢をしているつもりもないのだけど、というような場合は、生活費が肥大化傾向にあることが多いです。お金に余裕があるがゆえに、細かなことを気にせず使ってしまい、いつの間にか手元にお金が残っていないというパターンです。

 毎日のことですので、生活費の計画はしっかり練ることが大切です。

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