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実家の猫に好かれてるなんて、嘘だったんだ。

10月○日

実家に帰る。
久しぶりに会った実家の猫に嫌われていた。
ショックだ。

もう忘れてしまったのだろうか?

丸い目で「なんだ?」と見つめてくる。
「だいすき!」と言うと
逃げ惑う。

追いかける私、逃げまくる猫。
すぐに追いかけっこが始まった。

机の下にもぐる猫、机の下をのぞく私。
エアコンの上までのぼる猫、
エアコンの上まで手を伸ばす私。

猫、猫パンチをくらわす。
私、猫パンチをつかまえる。

猫、逃げる。
私、追いかける。
猫、シャーと怒る。
私、猫にすり寄る。
猫、キレながらおびえる。
私、笑いながら抱きしめる。
猫、無視する。

私の愛は一方通行だった。
いつ頃からか
猫からの愛情は冷めていた。

7年前、瓦礫の中で迷子になっていた
兄弟子猫。
その1匹を譲り受けた。
サバトラで、綺麗な灰色の男の子。
クリクリなお目目。
お母さんは美猫。
そう、この子も美猫なのだ。
めちゃくちゃに男前。

優しい、気弱な男の子。
ご飯にこだわる神経質な猫。

子猫の時はとっても甘えん坊だったのに、
最近はめっきり甘えてくれない。

久しぶりに会った私のことは
もう覚えてない。

「嫌いだ!」

久しぶりの再会で追いかけ回されたこの子はきっと私の事を嫌いになったでしょう。

でも、好き。好きだ!!!

猫は時に、人を狂わせるみたいです。

猫に囚われた私は、
一日中酒を浴び、夜まで外に出ず、
ご飯は簡単な冷凍食品で済ませ、
ゴロゴロとアイスを食べながら、
明け方まで暗そうな本を読むのであった。


もっと精進して参ります!!🧡 応援よろしくお願いします📖 (本代にします🙇‍♂️♥️)