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違和感-Part3-真紀子


【違和感】-Part3-真紀子

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皆さんはある時ふと
見慣れた光景に違和感を感じた事ありませんか?
今回は配信アプリspoonに関する違和感の話を
お届け致しましょう。


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初めまして。
俺はspoonで配信している○○です。
普段は(お好きな活動内容を言ってください)しています。

突然ですが、皆さんはspoonを始めてどれくらいになるんでしょうか?
俺は3年くらいになるんですが、spoonの真紀子さんってご存知ですか?
今日はその真紀子さんについて話そうと思います。

その日俺は夜中の2時に目が覚めてしまって、何気にspoonを開いたんですよね。
そしたら自撮りを背景にしてる女の子に目が止まっちゃったんですよ。
はい、めちゃめちゃ可愛かったんです。
リスナーが0だったから、ちょっと緊張しながら枠に入ったんですけど。

「こんばんは、初めまして真紀子です。よろしくね」

って、顔に似合う可愛い声で挨拶されて。
「どうも初めまして、○○っていいます」
ってコメントを返した。

真紀子さんは明るくて気さくで話しやすくて、うん、やっぱり可愛かった。
「私○○の事気に入っちゃった、ずっと話してたいな。仲良くしてね」
って真紀子さんが言ってくれて、俺も嬉しくなって
「うん!こちらこそよろしくお願いします」ってコメントした時。

一瞬背景の真紀子さんの自撮り写真がニヤリと笑ったように見えた。
でもほんの一瞬だったし、気のせいかって思って
話を続けてたんだ。

真紀子さんは俺に興味を持ってくれて、色々質問を振ってくれるんだけど。
趣味だったり、好きな食べ物だったり。
休みの日の過ごし方だったり、真紀子さんに聞かれて答えると。
「えっ!?わたしもなの!」って嬉しそうに言う真紀子さんが、可愛くてたまらないんだよね。
「俺たちめっちゃ気が合うね」なんて言いながら、楽しく話してたんだ。

でも俺は次の日も仕事があったし、名残惜しかったけど、ファンポチして今夜は寝ようと思って。
「明日も早いから今夜は寝ますね、また話しましょう」ってコメントしたんだけど。

「やだやだ、まだ話してたい」ってすっげー寂しがる真紀子さんが、これまた可愛いんだよなぁ!
まぁ、俺しかリスナーさんも居なかったから。
俺が落ちたら誰も居なくなっちゃうしね。

でも、朝起きれないと困るし。仕事も辛くなるから、また来るねってコメントして、枠から出ようと思ったんだけど。
何故か退室ができなくなってしまったんだ。

「あれ?出れない…」

何度退室ボタンを押してもダメで、タスキルしようとしてもできなかった。

「ええ、何のバグだよぉ」って思ってたら。
「○○落ちれないの?良かったじゃあ、まだ一緒に居れるねっ♡」
って真紀子さんが言ってくる。

「いや、ごめんね本当に寝ないと明日まずいから。落ちるよ」って俺が返事すると。

「○○くんの事逃がさないからね」って
真紀子さんが言い出した。
さっきまでの可愛い声とは違う、異様な声だった。

えっ!?って思ってると、真紀子さんは。

「この枠から落とさせないから、絶対落とさせないからね。○○はずっと私と話すんダカラ」

真紀子さんの雰囲気が変わってきた事に俺は怖くなってきて、また何度も退室ボタンを押したりタスキルしようとした。

が、ダメだ枠から落ちれない。

「○○くーんずーっとはなそっ!○○くーーーーん、ずうーっとだよおおお落とさせないよおおおお”お”お”お”」

真紀子さんの様子はどんどんおかしくなって、俺の名前を狂ったように呼び続けてくる。

○○ぐーーーん”
○○ぐううううう”う”う”んんん
○○ぐーーーーーん”

「やめろ!やめろって!!」

どうしても枠から出れない、電源を落とそうとしても無理だった。
真紀子さんはずっと俺の名前を呼び続けてる。

怖くなった俺は、スマホを叩き割った。
割れたスマホ画面の中で真紀子さんの自撮りの背景が歪な笑顔で笑って
「○○く…ぅ…………ん。」
そして、やっと画面は消えた。

まあそんな怖い事があっても、新しいスマホを買って懲りずにまたspoonやってる俺は立派なspoon病だよね。はははっ(笑)

深夜2時に現れる、リスナー0の真紀子さんを見付けたら
皆さんも気を付けて下さいね。
くれぐれも枠に入らないように、スマホ代高くつきますよ!

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いかがでしたか?
世の中には様々な違和感があるものですね。

皆さんも見慣れた光景に、人物に、自分自身に、ふと違和感を感じた事があるでしょう?

その違和感、そのままにしておくおつもりですか?

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