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【酒を飲む会】アイデンティティ

僕は酒が好きだ。

7年前から、
とある飲み会に参加している
メンバーは5人
皆んな個性的だ

僕を除いて。

当時の特徴
田屋(25):笑い上戸の熱血リーダー
三菱(25):イタズラ好きのムードメーカー
武野(24):圧倒的ワードセンスの酒豪
五反田(24):イジられ役なのにいかれ野郎
僕(23):、、、

この会を設立したのは僕だ。
1人でいる事に飽きた僕は
会社で謎のオーラを放つ4人を集めて
毎日のように飲み会をした。
そこまではよかった。

この人たち個性が強すぎた。
僕の存在が潰れかけている。
そんな気がした。

感覚で言うと
伝説級のポケモン4匹のなかに
コイキングが混ざってる
おそらくそんな感じだろう。
違和感がある。

レベルアップが必要だった。

僕は考えた
性格はもうどうにもならない。
漫画キャラの特徴を真似たりも痛すぎる。
手元にあるもので簡単に
アイデンティティをてにいれるには、、、

数日後
今日もたっぷり飲んだ。
いつもより飲んだ。
ハハッ。

次の日の朝
大事なものが全てなくなっていた。
困惑したが仕事があるので急いで家を出た。

仕事中
まったく仕事が手につかない
なぜ僕は大事な物を失ってしまったのか?

冷静になると断片的に記憶がある。
・帰ってトイレで吐いた。
・お風呂に行った。
・髭剃りを握っていた。
・それを股間に、、、

『そう、僕はパイパンになった。』

鼻下から足の爪先までの毛が全てない。
剃った事は思い出したが、
行動に至った理由が思い出せない。
だが僕は念願のアイデンティティを
思わぬ形で手に入れたのだ。
パソコンの前で思わずキメ顔をした。

その日の飲み会は爆笑をかっさらった。
どうやらコイツらの発案ではないらしい、
僕の独断の犯行のようだった。

歓喜した。
自分にもこんな一面があるのか!

童心に戻りゾウを書いた
チクチクして痒い事を報告した
荒れて赤くなったアソコを披露した。

僕は絶好調
僕はパイパンマン
僕のアイデン&ティティ
髭剃りひとつで変身する。

30歳の今も
変身方法は忘れていない。

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