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ニュージーランド55日紀行 20/55 餃子と梅干しとわたし

こちらに来てから知り合った日本人の方々に、色々とお世話になっている。
昨夜は餃子パーティー、今日は先輩鍼灸師が、車で街から40分くらい離れた小さな町に連れて行ってくれた。

海外で暮らす日本の人たちとは、仲良くなる率が高い。日本という国を越えてきた理由はそれぞれだし、皆さんもちろん違うパーソナリティなのだけど、でも、私が「日本好きだな、日本ていいよな」と思う性質を兼ね備えている人が多いように感じる。
ユーモアのセンス、思いやりとか譲り合いの感覚、ちょっと落ち着いてて、和を乱さないけど、それぞれ抱えている繊細な個性。何だろう、日本の社会では少し居づらい感を兼ね備えた、日本らしさという感じ。

うむー、うまく表現できない。

私は不思議な気分になる。

確実に、私のボディーランゲージや、立ち振る舞いは日本的であるのだけど、日本語など話せないだろうという見た目。
人は私をどう捉えるのだろうか、といつも思ってしまう。

日本人から見た私、日本人ではない人から見た私。

ナニジンなのか、誰もが疑う。
そんな境遇に生まれたからなのか、日本以外の場所に居るときの私は、日本に居るとき以上に日本人であると感じる、という、自分でも何だか混乱する状態に陥るのである。


でもそのギャップに自意識過剰になっているのは自分だけで、案外、へー、そういうもんなんだね、って人はいつまでも不思議がることなく「わたし」と会話をしてくれるんだけどね。

夜ご飯に炊いたご飯はやっぱり慣れ親しんだ味とは違うけれど、一緒に食べた梅干しは、ここ最近の小麦粉過多の口とお腹をキュッと引き締めてくれて、身体が素直に喜んだ。

思考や分析じゃないものが、大切な感覚をポッと呼び戻してくれる。

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