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「失われたアーク《聖櫃》」と母とチャールズ・ブロンソン

インディージョーンズ最新作が公開されるということで
パート1から地上波再放送。
もちろん見るよね〜!(うちにDVDあるけどね)
有名な大玉転がるシーンはディズニーランドのアトラクションでもお馴染み。
何度観てもおもしろいもの。

思えばわたしの映画人生の始まりはこのシリーズからだと言っても過言ではない。
なんてったって母がインディ(ハリソン・フォード)の大ファンだった影響で幼少期我が家のブラウン管で再生された洋画といえばもっぱらインディ。
保育園児のわたしだったが、母のそれにまったく感化されていたのだった。

※Filmarksより

先日、実家に帰った際に金曜ロードショーで偶然目にした本作。
母が(公開当時から40年以上経っても変わらぬ反応で)

「かぁっこいいわぁ〜♡」

と、まるで劇中の大学講義シーンの女生徒みたいな顔で言うもんで。
よくもまあ好みが変わらないよなぁ〜?
すると母は

「この手の顔が好きなんよ」

と。

ここでわたしは頭にハテナ。
この手の顔とは?
だって“この手の顔”の他の例が、わたしの頭の中には見当たらないわけ。

そこで“この手の顔”の具体例を挙げるよう母に促した。すると

「チャールズ・ブロンソンとか。『マンダム』って調べてみてよ。」

って言うわけ。

マンダム…
マンダムっていうとさ
それこそわたしは、幼い頃から毎週見ていた映画番組(金曜ロードショーとか日曜洋画劇場とか)のCMの印象で。男性向けの整髪料のイメージ?
でもチャールズブロンソンのマンダムは知らんのよ。
で、検索して出てきた結果がこれだよ

いや、インディなんよ!

「この手の顔が好き」というより、母は単純に「この手の格好」が好きなんではないか?という疑い、というよりほぼ確信。ポイントはもしやあの帽子?

ついでに当時のCM動画もチェックしてみた。

ナレーション
『男らしさとは。男臭さとは。男のドラマを演出する、新しい男性化粧品』

それがマンダムらしいのよ。

なるほど、インディといいマンダム/ブロンソンといい、オカンのキュンとしたポイントは多分『男臭さ』なんだ。『臭さ』ってのは、今あんまり流行ってないんじゃないかなと思う。
あんまり聞かんよな、臭さって。
どっちかっていうと『無臭』、が流れな気がするが…

いい意味で、男臭い感じが似合う人って誰だろう?って考えてみるとさ
本当、独断と偏見ってやつだけど
最近テレビドラマの「教場」にチラッとお姿拝見して楽しみで仕方がない坂口憲二さんや、SNSではおっきなバイクの投稿でワイルド全開、元TOKIOの長瀬智也さんなど、ヒゲが似合って渋さがグワってきて、肌が脂でテカっててもカッコよく、例えば頭から水かぶってその水ブルンブルンって振り切って、そのまま濡れた髪をかきあげてオールバックにしても似合うような人。
稀有。今や絶滅危惧種。

我が母は、この荒野でこのハットを被ってたたずむアブラぎった男、そのワイルド感が好きなのだろう。確かにインディはいつもだいたい脂汗でテカっておる。
そうかそれなら、母がスギちゃんの「ワイルドだろ〜」ってギャグが好きだったのもなんとなく合点がいく。

「ウ〜ン、マンダム」

CMでカタコトの日本語ブロンソン。
オカンは本当にこの方が好きなのか?
彼は母の青春か。
圧倒的にチャールズ・ブロンソンに関する映画知識が足りぬゆえ
魅力を判断しかねた。



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