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フォントのお話

先日ですね。小学生の子供が私にこんなこと言ったんです。
「ねぇ。同じ❝a❞なのに、こっちも❝a❞なのなんなん!」

キーボードの「a」と、単語かるたの「a」が違ったみたいです。
フォントだよ。種類だよ。デザインだよ。
と言ってしまえばそれまでですが・・・
アルファベットってトータルの文字数少ない癖に、形のバリエーションが豊富で、ディクレシアにはたまんないよな、と思うことがあったり
現に小学生低学年にも「違う」と認識されてた機会もあって
今日はフォントのお話をしたいと思います。


ちなみに今回子供が起こってたキーボードの「a」は「サン・セリフ型」の「ゴシック体」でした

日本はデザイナーの頭を抱えさせる国だなとよく思っています。
ひらがな・カタカナ・漢字・アルファベット
これをバランスよく見やすくなんて、無理言うなと思うんです(笑)

問題にあがったフォントはこちらです。

左がキーボードの「a」の形で、右が単語かるたに書かれていた「a」の形です

完全一致ではないのですが(笑)
分かりやすくこの2つのフォントをピックアップしました。
まず、Bookman Old Styleは「セリフ型」の「明朝体」となります。
「セリフ(Serif)」は、末尾の装飾があることを意味していて、右のフォントにくらべると、一目瞭然でなんか装飾多めですよね。

右のCentury Gothicは「サン・セリフ型」の「ゴシック体」です。
「サン・セリフ(San Serif)」の「サン」は、フランス語で「non」という意味で、つまり「装飾がない」ということになります。
見ればわかりますが、簡素ですよね。

一文字だとわかりづらいので、単語で書いてみると、こんな分類になります。



フォントの好き嫌いは大いにあると思うので、そこはおいといて
フォントごとに得手不得手があります。フォントの特徴をつかんでデザインに落とし込む。これこそデザイナーですなっ。と思います。

もう長い時を経て定着しているものは崩さない方がいいのは鉄則で、新聞のNew York Timesなんかは、広告以外は「セリフ型」の「明朝体」。
多分明日の新聞から全部Century Gothicとかになってたら(なわけないけど)世界中からクレームの嵐だと思う。
っていうか、確実の長文を読ませるフォントではないですよね。

この記事の発端となった「キーボード」に関しては、見てくれ重視のフォントじゃなくて、ユーザーが迷うことなく使えるように「大文字」を起用したほうが、いいデザイナーだなって思います。
よく見てほしいのですが、小文字で書かれた「talk」の「L」。
数字の「1」とも読めますよね。

Lの小文字が「1」に見えなくもない


キーボードは配列があって、その通りに打てば正確な文字になるもん!
という意見もごもっともなのですが、
初めて「キーボード」を扱う人に「L」を押してください。と指示をしたとして、キーボードが全て小文字でかかれていたら、「1」を押す人もいると思うんですよね。

どこまでの範囲をデザインでカバーするかは、その時、その人、その企業の考えるところなので、どれも正解ではありますが、
プロのデザイナーとしての視点みたいなものは、ここまで心遣いができたらいいな~と、個人的に思いました。

ということで、
子供にセリフとサン・セリフについての話をしたのですが
「めんどくせーーーーー」
の一言で、ゲームの世界へ舞い戻っていきました(笑)

デザイナーとしてのnote「フォントのお話」でした。
もう少し掘り下げた話もできればな~と思います。
ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。

さて、AC Photoもアップするかな~♪



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