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【ショートショート】四人目の同じ顔【男子・男子・男子】

   四人目の同じ顔


 ヒロシたちは公園にやってきた。自分たちと同じように三人組を作る男子たちが遊ぶ中、彼らもブランコで遊ぶ。
 この世界には同じ顔の他人が何人も居る。彼らは大抵気が合った。同じ顔の男子三人グループがこうして公園に集っているのが何よりの証拠。しかし、最近公園はやたら混雑している。
「他の場所に行こうか」
 ヒロシが、何気なく提案したそのときだった。
「大変だ!」
 遠くを眺めていたタカシが叫んだ。
「コウキたちが消えちゃった!」
「え?」ヤスシが眉をひそめる。
「漫画の読み過ぎだよ」ヒロシも呆れた。
「ホントだって!」タカシは軽いパニックに陥っていた。「あ、今度はサブロウが……」
 ヒロシも遠くを見た。三人グループに新たなそっくりさん、四人目がやって来たグループが本当に消えている。
 タカシは本当のことを言っていたのだ!
 一刻も早く逃げなければ。ブランコを降りたヒロシは、四人目の微笑みを見て……意識を失う直前に、誰かの声を聞いた。
「ばよえーん」と。


 毎週ショートショートnote
 裏お題「男子・男子・男子」
 文字数409字

気の利いたことを書けるとよいのですが何も思いつきません!(頂いたサポートは創作関係のものに活用したいなと思っています)