![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/114652842/rectangle_large_type_2_c6cba2751b8115a1e97fed317e458ae7.png?width=1200)
【ショートショート】困ってしまって【鳥獣戯画ノリ】
困ってしまって
N先生は手を焼いていた。一年三組のみんなは元気いっぱいやんちゃ小僧。これには子供が好きなN先生も流石に参ってしまった。
「子供の個性を潰さず、なんとかできないだろうか」
だからN先生は一策講じることにした。子供たちを子供ではなく動物だと思うことにした。しかし、ただ動物に例えるのではない。ストーリーを作るのだ。つまり鳥獣戯画ノリである。
元気なたっくんウサギくん。冷静みっちゃんカエルさん。賢いりっくんフクロウさん。
子供たちの個性を動物に当てはめれば、問題なく対処できるはず。
だが……。
「せんせー! 体育やりたい!」
「せんせぇ、ユウキくんがミクちゃんを泣かせた!」
「鬼ごっこしよー!」
鳥獣戯画ノリを持ち込んだところで、子供たちが変わるわけではない。ただ単に子供たちの個性に名前がついただけなのだ。
騒ぐ子供、泣く子供。優しい先生、流石にお手上げ。困ってしまって、
「ワンワンワワーン! ワンワンワワーン!」
毎週ショートショートnote
お題「鳥獣戯画ノリ」
文字数405字
気の利いたことを書けるとよいのですが何も思いつきません!(頂いたサポートは創作関係のものに活用したいなと思っています)