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【ショートショート】歴史から学んだこと【火星の別件逮捕】

   歴史から学んだこと

「貴方を逮捕します」
 と言われていきなりしょっ引かれた火星は、すぐにこれが別件逮捕だと気づいた。冥王星に誹謗中傷を続け太陽系から追放したのが問題と言いつつ、どうせ別の話題が来る。
「君は地球人をかくまってるね?」
 ほら来た。地球人が火星に来たのは事実で、火星が彼らを追い出していないのも事実だ。
「勝手に住み着いてるだけで」
 少しずつ水や植物で綺麗になっていく火星が地球人を追い出す道理はない。惑星警察はため息をついて、地球を呼んだ。
 火星は鼻で笑った。
「こんな小汚い星が地球なんて、随分と苦しい嘘をつくんだなぁ!」
 そう、地球という名目で呼ばれた星は赤黒く荒廃していたのだ。彼を笑う火星に、その星は言った。
「自分、地球っすよ」
「冗談はいいから」
 笑う火星の目の前で、自称地球から宇宙船が飛び立ち、火星に着地した。人々は集まり歓迎ムード。
「そいつら、慣れてきたらお前の環境ぶちのめすから覚悟しといた方がいいよ」
 火星は、罪を認めた。


 毎週ショートショートnote
 お題「火星の別件逮捕」
 文字数407字

気の利いたことを書けるとよいのですが何も思いつきません!(頂いたサポートは創作関係のものに活用したいなと思っています)