ヅカヲタ10年目にして花男の意味がやっとわかった話〜ウェイター沼の淵〜

一つ前の記事で冬霞の凄まじさについて述べたわけですが、それとは別ベクトルで凄まじいものを見たので今日はその感想を。

私今までそんなに「花男」を体感したことはなかったんですよ。ブランクありつつ10年くらいヅカヲタしてるのでそれなりに回数観劇してるんですけど、もちろん花組には素晴らしい男役さんばっかりだけど、他組と比べてめちゃめちゃキザってくるとかウィンク飛ばしてくるとか、あんまり思ったことなくて。

なので、宙・星担の私は花男っていまいちピンときてなかったんですけど、今回TOPHATを観てやっとやっとその意味がわかりました。

何を隠そう、2幕に登場するウェイター衆4人の沼に見事に転がり込みそうなのですよ。

だってさ、ショーじゃないのよ?一本物の海外ミュージカルなのよ?それなのに数えきれないほどのウィンク飛んでくるって抜かりないことこの上ないね?Wi-Fiの訪問営業と張るくらい隙がないね?

リアルに何回被弾したかわからないほど被弾しました。目線やらウィンクやらなんやらかんやら。そしてもちろん釣ってきてない芝居の部分でもめちゃめちゃにセクシーで。
(私のお気に入りはデイルに火貸すところです。私もタバコ吸おうかちょっと迷うくらいに好き。好き。)

冷静になると、イタリアヴェニスのウェイターという伊達男を地で行く役柄だということももちろんある。

そもそも宝塚のウェイターがかっこいいしね。「宝塚のウェイターやバーテンでしか摂取できない栄養がある」とは私の友人の言葉なんですけどこれに異議を唱えるヅカヲタ多分いないと思う。

にしてもよ。
役的に、(トプハ基本ステレオタイプしか出てこないので)、粋でキザなイタリア男としての役作り、芝居だっただけで、いつもあんなに釣り大会、キザり大会してるわけではないというのは百承知なんだけども。

それでも、そのキザさの突き抜け具合と、違和感のなさ、無理のなさには脱帽です。

私の贔屓はどちらかというとクールでノーブルな宙組に居て、そのスタイリッシュさがめちゃくちゃ好きではあるんだけど、ガンガンキザるショーの一場面なんかだとまだ若干余白があるなという印象で。(その余白が上品さやクールさを産んでいてそれはそれでめちゃ好き。)

それと比べると、花男はこちらが頭を下げて「もうこれ以上摂取したら中毒になっちゃうので釣らないでください」って頼んでもなおニヒルな笑顔で見つめてくるんだな。

ただウィンクする、投げキスをする、目配せする動作をしているわけではなく、瞳の奥を揺らして釣ってくる感じがめちゃくちゃセクシーだと感じました。

ああこの人たち、魂から男役なんだなあって。

これを書きながら脳内で色々な記憶を再生しているけれど、その度に胸がパクパクしてくる。

ともかく、愛乃一真くんと太凰旬くん、涼葉まれくん、天城れいんくん、君達の顔と名前は一生忘れません。

楽しすぎるひと時を心の底からありがとうございました。これからは君達を観に花組に行きます。
どこかの宙担より。

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