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専業主婦って本当のところどうなの?

ツイッターで何かと話題になる属性の女性たちがいる。それが専業主婦である。専業主婦とは結婚後に働かずに家事や育児に専念している女性たちのことだ。彼女たちの存在をめぐりツイッターでは度々論争が巻き起こっている。

専業主婦が注目される大きな理由の一つが『夫に養われている』という点だ。財布に厳しい風が吹き込んでいる令和日本、老若男女問わず仕事をして稼がなければまっとうな生活を送ることが難しい。中にはバイトリーダーのような週6日必死に店頭に立って働いても年収200万円程度しか稼げない人々もいる。そんな世の中で成人してバリバリ働ける元気な身体を持ちながら、働かずに夫に養われている専業主婦に対して『羨ましい』と感じる人が存在するのも理解できる。

また専業主婦は家庭の形態としては今や少数派となっている。令和日本では結婚後も7割の女性は働いて給与を得ている。専業主婦は昭和から減り続けついに3割を割り込んだ。便利な家電、充実した産休育休制度、定員割れするほどの保育園の拡充、ネットで気軽に頼めるベビーシッターサービス……家事育児を安価な手段でアウトソーシングして外で稼ぐことが、現代日本では最適解と感じる女性が多いのも頷ける

そしてこの家庭に入った女性にも外に出て働いてもらうことは、政府も強く望んでいる。それは政府が3号被保険者制度(厚生年金、共済組合に加入している夫に扶養されている年収が130万円未満の妻は国民保険料が免除される制度)の廃止を盛んに議論していることからも明らかである。

政府はこれから直面する少子高齢化による若い労働力の不足と、大量に発生する後期高齢者の介護要員不足を危惧し、それを世の中のママさんたちに担ってもらう算段なのである。3号被保険者制度廃止議論とは、年収130万以下で夫に扶養されて働く母たちをフルタイム労働へと誘導することが目的なのである。しきりに男性の育児参加、イクメン化を推奨するのも、すべては女性を労働市場に供給したいからなのだ。

このようにサラリーマンの給与は減り続け、政府も既婚女性も外に出て働き続けることを求める社会において、働かずに家を守ることを選んだ専業主婦に対しての風当たりは日に日に強まっている。『働かないのではない、能力が不足していて働けないのだ』という過激な批判意見も目にすることが増えた。

さらに若い世代ほど奥さんにも働いて稼いでもらうことを望んている男性が増えている。働かない専業主婦は若い世代の男性たちにとっては『結婚相手として地雷』とまで言われることも多い。

もはや女性の労働は男性と同じく義務のように語られることが増えた。ではそんな今、専業主婦として家庭を守っている女性とは一体どのような人たちなのだろうか?筆者が見て来た専業主婦家庭をもとに結論を言おう。

専業主婦はネットで批判されるほどやばい人は少ない。むしろ優秀な人も多い。ただごく稀にやべぇ専業主婦もいる。

専業主婦をしている家庭で最も多いのが、旦那がシフト勤務や出張などが多く育児や家事を全く手伝えないが稼ぎはかなり多いので、旦那の稼ぎだけで十分暮らしていける。そういった家庭である。

具体的には夫の仕事が警察官、消防士、自営業者の社長さんなどだ。警官や消防士は夜勤があり、子供を保育園に預けて二人で育児をしながら共働き、というスタイルを取ることは実質不可能である。土日関係なく飛び回っている自営業者も同様だ。このような夫婦の場合、夫も妻に専業主婦であることを望むことが多い。そのほうが自分が安心して仕事に集中できるからだ。このような夫婦は妻がよほど人生をかけた仕事に就いていない限り、結婚したタイミングで寿退社したり、一人目の子供を妊娠したタイミングでさくっと仕事を辞めることがほとんどだ。

もちろんそれを可能にするのは彼らが稼ぎが多いからである。夫が家電量販店やスーパーの店員などで働いている家庭は、夫が激務で家事育児を手伝えない状況でも、実家の助けを得るなどして妻もパートやフルタイムで働いていることが多い。

次に専業主婦家庭に多いパターンが、大学で知り合い社会人になってから籍を入れた高学歴夫婦だ。彼らは大手の会社に入社し最初のうちは夫婦共働きで働き、妊娠と同時に産休と育休をしっかりと取得、2人目か3人目の妊娠を機に妻が退社するパターンが多い。こちらも夫がしっかりとした稼ぎがあるからできることである。

ただこちらの場合は夫が家事育児も手伝えることが多いので、妻が頑張れが仕事を続けることも可能である。しかし大体のパターンは妻側が子供を複数人産み育てる過程で、仕事よりも育児の方に気持ちが入るようになり、妻から専業主婦になることを切り出されるパターンが多い。夫側としても育児や家事を任せられるメリットがあるため「まあいいか」ぐらいの感じでOKする。

このタイプの夫婦は子供のお受験をすることが多く、受験がひと段落したらセレブバイト(短時間ちょっとおしゃれでハイソな頭を使うパート仕事)をする女性が多い。

上記のような専業主婦たちはネットで叩かれているような無能な女性はほぼいない。それも当然で、稼ぎのある男性を掴まえている時点で強者女性がほとんどであるからだ。彼女たちはルックスやコミュ力、愛嬌、頭の良さ、体力などが平均以上あり、おおむね幸福な夫婦生活を送っている。

ただ上記のような専業主婦家庭ばかりではない。ごく少数ではあるがしんどいことになってしまっている専業主婦家庭も存在する。しんどい専業主婦家庭をいくつか見てきた中で、そこに至る流れや、そうなってしまう女性の特徴について気が付いたことを書いていこう。

まずはじめに、しんどい専業主婦家庭を築いてしまいがちな女性の特徴についだ。

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