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抜け目のないZ世代男子の落とし穴

Z世代の若者はロスジェネ世代の筆者から見ると有能だと感じることが多い。何かをやる前に必ずネットで評判や人気を確認し、SNSで炎上しないように立ち回り、就職もブラック業界は出来るだけ避け、入社後には積立NISAやiDecoで資産形成をしふるさと納税もきっちりだ。未だに定期預金しかしていないロスジェネジジイとは違う。

Z世代は本当に抜け目がない。彼らは物心つくころからオープンワールドとなった世界を生きており、スマートフォンやタブレット、PCという端末を使い今何が人気なのか、何をやれば社会適応的なのか、何が正解なのかを調べて実践するすべを身に着けている。ロスジェネ世代が地雷を踏みながら安全な道を覚えていたのに対し、彼らは地雷探知機で地雷の場所を調べそれを避けながら進んでいるようなものだ。ロスジェネ世代がZ世代より優れているのは耐久力ぐらいしかなさそうである。

どう生きるのか?などという答えのない自問自答に無駄な時間を費やしてきたロスジェネやゆとり世代など、数か月ごとに目まぐるしくトレンドが入れ替わる高速情報社会を生きるZ世代から見れば、なんとも悠長な人生を過ごして来たんだなオッサンたちは、と呆れるであろう。

彼らは日々アップデートされる最新の人生攻略方法を調べ、それに自分自身を適合させることに全力を費やしている。人生とは?などと自問自答している暇はZ世代にはないのだ。考える暇があるならスマホで検索だ。そこには集合知が導き出した確固たる”答え”が1秒以内に表示される。ロスジェネやゆとりの自分探しは何だったのであろうか?

そんなZ世代である、人生の重要な決定も決して雰囲気や何となくでは進めない。就職へ向けて資格を取得し、TOIECを受け、面接受けの良いガクチカ(大学時代に力を入れたこと)も仕込み、有能な社員となるべく準備万端だ。

そして結婚相手を選ぶ際にもZ世代男子は抜け目がない。ロスジェネ世代のようにたまたま家がご近所だったから、顔やスタイルが好みだったから……などといった偶然やお気持ちだけでは相手を選ばない。

FPhime:若者を中心とした未婚男性の結婚相手への条件で経済力を求める割合が急増

稼ぐ手段を得たZ世代の女性たちが男性を経済力だけでなく容姿でもチョイスし出したのとは逆に、結婚後の生活を調べて経済力の重要性に気づいたZ世代男子たちは容姿だけではなく女性の稼ぎを重視するようになっている。奇しくもZ世代は男女ともが結婚相手に「容姿」と「経済力」の両方を望みだすこととなった。少子化が進まないか少し心配だ。

事実、観測範囲のZ世代男子は自分と同じ学歴や年収の女性との結婚を望み結婚する傾向が強い。年収400万でも2人そろえば世帯年収800万、ダブルローンを組めば20代で5000万のマンションも夢ではない。夫婦正社員のダブルインカムは強力だ。

就職へ向け準備万端、結婚相手にも自分と同等の稼ぐ女性を迎え、Z世代男子の抜け目ない将来設計は順風満帆に見える。しかし計算通りに上手くいくのであろうか?残念ながら人生の道中には地雷探知機でも検知できない落とし穴がいくつもある。有能なZ世代がサラリーマン生活や結婚生活で気を付けるべきことは何であろうか?

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