なぜあなたの人生は辛いのか?
結論から書こう。『今がうまくいっていない』からだ。
辛く苦しい過去、不安で仕方がない未来、それらは全く関係ない。今が上手くいっていれば人は幸せだし、今が失敗続きなら人は辛いのである。
過去の積み重ねが今を形作っているので、過去は大切じゃないのか?という意見はごもっともであるが、だからと言って今不幸なのはあの時の〇〇のせいだ。あれさえなければ......などと過去を恨んでも何も解決しない。過去の行いが今を作るからこそ、今を頑張ることで未来を変えることに集中すべきなのである。
今は一瞬で過去になり、未来はすぐに今になる。今何をするのかが人生において最も重要であり、変えられない過去を何度も振り返ってアレコレ悩んだり、何が起きるかわからない未来を予想して長々と計画を練って地蔵になっている暇があるなら、今うまくいっていない原因を探ってそれを解決したり、今からうまくやっていくための努力をはじめるべきなのだ。
ただし、努力よりも生まれや遺伝子のほうが人生に与える影響が大きい、という意見も事実だ。スポーツや学問、仕事や稼ぎなどの面で、生まれながらの壁というのは本当に大きく、人が到達できる地点は生まれ持った能力や運で7割は決まるのではないかと筆者も感じている。
しかし、ここで重要なのは運命によって定められた"最高到達点"と、個人が幸福な人生を送れるかどうかは必ずしも相関しない、ということだ。
優れた外見や身体能力、高い頭脳や太い実家、美術や音楽の才能、それらに恵まれたアスリートや起業家、芸能人の中には心を病んでしまい、最悪自らの命を絶ってしまう人は後を絶たない。かと思えば、年収400万で共働きしながら、コツコツ住宅ローンを支払いつつ家族で暮らしている幸福な家庭は無数に存在する。個人の能力や成功と幸福かどうかは必ずしもリンクしていないのだ。つまり、特別な素質や運に恵まれない我々でも、幸福に生きることは十分可能なのである。
ではどうすれば凡人でも幸福な人生を歩むことができるのだろうか?その方法がズバリ『右肩上がりの人生』を歩むことだ。万人が幸福を感じられる条件が、自分の成長が日々実感できているときなのである。
人間は同じレベルのプラスとマイナスを経験したときに、マイナスのほうを3倍大きく受け止めてしまうという研究結果がある。つまり、人は右肩下がりになると強く不幸を感じてしまうのだ。よく生活レベルを上げると落とせない、というのも、人は一度上った地点から下りることはとても苦手な性質を持っているからに他ならない。
つまり、人はいくら恵まれた遺伝子や太い実家を持っていたとしても、自分自身が停滞していて全く成長できてない、むしろ後退している、そういった場合に人は『自分は不幸なのだ』と感じる生き物なのだ。どれだけ頭がよくても、ルックスがよくても、体が強くても、実家が地主でも、仕事で稼いでいても、人は右肩下がりでは幸福を感じられないのである。
世の中にはちょっとした場当たり的な"娯楽"でも快感を得て幸せな気分を味わうことは可能だが、それは一時的なものにすぎない。射幸心を煽られ、過剰に放出されたドーパミンで気持ちよくなる行為はすぐに耐性ができてしまい、どんどんと依存していくことになる。
アルコール、ギャンブル、夜遊び......快感の度合いが高いものほど精神にも肉体にも悪い影響を与えてしまう。若いうちであれば、身体も強く無理やり快楽を貪ることも可能であるが、そんな生活は長くは続けられない。その快楽には持続可能性がないのだ。
それに比べて、自身の成長や環境の改善によって得られる幸福度、満足感は健康や金銭面にもプラスの影響を与えてくれる場合が多く、それによって幸福な生活を継続することができる。
スポーツや勉強、子育てや仕事など、社会に評価され認められる行為は決して楽なものではないが、真面目に取り組むことで継続的にレベルアップしていく快感を得られるし、周囲からの承認や賞賛をも得られるのである。
若いうちであれば、肉体的精神的にどんどん成長していくので、自分が頑張りさえすれば右肩上がりの人生を歩むことができる。若いうちは今にさえ集中できれば、幸福に生きることはそこまで難しいことではない。
しかし、問題なのは中年期以降だ。人は年老いていくと、どんどん伸びしろを失っていく。ミッドエイジクライシス、中年の危機と呼ばれる言葉が生まれたのも、中年期以降に成長を実感できる人が少ないからだ。
幸福な人生を送るために、いかにしてこの中年期以降の老いと衰えに立ち向かっていけばよいのであろうか?当事者が今はまだ若者なのか、それともすでに中年なのかによって、その対策は変わってくる。
まず若いうちであれば可能なミッドエイジクライシスの対策が......
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