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メンタルの強さを決定する3つの要素

体力やコミュ力と並んで人生において重要視される能力が"メンタルの強さ"である。

釈迦は『人生は苦である』と説いたがまさしくその通りであり、人は生きていく上で様々な苦労を背負うことになる。人間関係や仕事、健康やお金、人は産まれてから死ぬまで様々なストレスに晒されて生きていくことになる。どれだけ時代が変わろうとも、どれほど世界が平和で便利に変わったとしても、人の人生からストレスを無くすことはできないのである。多くの病魔を医学の力で退けてきた結果、今や20代30代で最も多い死因はメンタルを病んでの自殺となっている。

厚生労働省:世代別死因。

そんな四方八方からストレスの種や銃弾、時には鉄球や爆弾まで飛んでくる社会の中で、健やかに生きていくために必要なのが“メンタルの強さ”なのだ。しかしメンタルの強さは数値化することが難しく、メンタルの強い人間と弱い人間で具体的にどのような能力に違いがあるのかがわかりにくい。今回はメンタルの強さとは何なのかについて詳しく解説していこう。

メンタルの強弱を決定する要素は大きく分けると『耐久力』『忘却力』『解決力』の3つである。

一つ目が『耐久力』だ。嫌に感じてストレスを受けることの閾値がとても高く、多少の不幸が降りかかって来てもコルチゾールが大放出されたり、交感神経がおかしくなって不眠になったりしない。どんなピンチや逆境でも「何とかなるさ」と思える人間がメンタルの耐久力が高い人間である。

逆にメンタルの弱い人はちょっとした不運でも大袈裟に傷ついたり苛立ったりして、無駄にメンタルゲージを消耗して病んでいく。ストレスへの耐久力はメンタルの強さの強弱を決定づける最も大きな要素として様々な呼び方で語られている。鈍感力や楽観力、自己肯定感などがそれであり、最もわかりやすいファクターだ。

2つ目が『忘却力』だ。もし嫌なことがあって心にダメージを受けてしまっても、次の日に朝目が覚めるとあまり覚えていない。辛い記憶をすぐに消去できてしまうので、彼らはストレスを引きずることがない。

メンタルの弱い人は辛い記憶や気持ちを何度も思い返してはダメージを負ってしまい、さらに新しい不幸が降りかかってくることでストレスの重ね打ちを喰らってさらに落ち込んでしまうのだ。

3つ目が『解決力』である。困難に直面したときにその根っこを引っこ抜ける力のことだ。解決力のある人はストレスの原因を調べ、それを克服する方法を調査し、解決に向けた行動を実行に移せる能力の高い人のことである。彼らはハイスペックやエリートと呼ばれる層に多く、優れた頭脳と恵まれた体力、問題解決に向けて他者と話し合いができる高いコミュニケーション能力を持っている。

メンタルヨワヨワ勢はストレスの原因がそもそもなにかわからず、当然解決することもできない。永遠に特定の要因からストレスを受け続けて壊れて行ってしまうのだ。

これらのメンタル強者の3要素を兼ね備えた人物が"メンタルの強い人"となる。彼らは高い自己肯定感やポジティブ思考を持ち、失敗しても引きずらず、問題解決のため新しい環境や習慣に果敢にチャレンジできる人間だ

逆にメンタルが弱い人は、上記の3つの能力に欠けている人だ。ちょっとしたことで傷つき、それが忘れられずに、どう解決したらいいのかもわからない。

そんなメンタル弱者はつい、ストレスを極力受けない生活、つまり極力人とかかわらず、家に引きこもる生活へ逃げてしまいがちであるが、そのような行為は避けるべきである。なぜなら全くストレスのない生活を求めるほどに、人のメンタルは弱くなっていき、それまで以上に些細なことでストレスを感じるようになってしまうからだ。

自己中心的な生き方を続けている人が自分が気持ちよいルールをどんどん増やしていくことで、他人への共感能力を退化させていくのと同じである。ストレスを避ける生活はストレスへの耐久力、忘却力、解決力全てを奪ってしまうのだ。その結果、少しの物音が気になって暴れたり、しょうもない病気に過剰に不安になったり苛立ったりして余計にストレスフルな人生を送るハメになってしまう。

人は少しシンドイぐらいの人生を何とかしてやりくりしていくことが、トータルで見たときには最も生きやすいのである。幸いなことに、メンタルの強さは先天的な影響が非常に大きいとはいえ、後天的にも改善することが可能である。身体を鍛えるようにメンタルも鍛えて強くできるのだ。

しかし問題なのが、3つのファクター全てが均等に伸ばせるわけではないということだ。ではメンタルヨワヨワ勢は3つのうちどの要素を伸ばすべきなのだろうか?まず手を付けるべきなのは......

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