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女嫌いは彼女ができると治るってマジ?

先日、ネットをうろついていたらとあるはてな記事が目に留まった。それは年収420万の女性嫌いをこじらせていた非モテ男子が、周囲の手助けもあって彼女ができ、最終的には転職にも成功して年収アップ、無事彼女とゴールインまでしてしまったというハッピーエンド物語であった。

一見すると実に心温まる展開なのだが、ひとつ引っかかる点があった。それは、女性と交際するようになったとたんに彼の“アンチ女性思想”が影を潜めたという部分である。

そもそも、非モテ男性が女嫌いに陥る原因の多くは、女性に対して過度な期待や絶望を抱いているからである。その原因は、リアルな女性とのコミュニケーション不足と、等身大の女性像への無理解があるだろう。つまるところ経験不足が招く悲劇なのである。そして弱肉強食の恋愛至上主義が蔓延する日本では、そういった非モテ男子は増加の一途をたどっている。今や20代の独身男性の交際未経験率は30%に迫る勢いだ。

セクハラの厳罰化により身近なコミュニティでパートナーを探したり紹介し合ったりしにくくなった令和社会では、恋愛至上主義も相まってコミュ力やルックス、稼ぎがある程度ある男性しか若いうちからパートナーを見つけることが難しいのだ。一昔前なら何ら問題なく結婚できていた高学歴で立派な仕事に就きながらも、パートナーを作れずに困っている男性は思いのほか多い

東洋経済:リアルな女性と関係を持てる男性は減少の一途をたどっている

アニメやマンガ、小説、映画の中には非現実的なほど男勝りで強い女性や、ヘタレ男子に異様に優しいヒロインが跋扈している。それ対して、ネット上にはいわゆる"頂き女子"や離婚後に子供を連れ去る母など、性的魅力やポリコレ的強みを武器に悪行を働く女性の情報が氾濫している。こうした偏った女性に対する情報に反復横跳びで触れまくることで、女性に対する極端なイメージが形成され、現実とのギャップに苦しむハメになるのである。そもそも平均的な女性はパパ活で荒稼ぎしたり、夫婦喧嘩で物を投げつけたり、親子喧嘩のさなかに角材を振り回したりするわけがないのだ。

そんな女性嫌いの非モテ男子たちであるが、いざ女性と付き合い始めると、多くの場合は急にノロケ出すことが多い。それまで想像していた悪魔のような女性像と目の前で微笑む自分に好意的な彼女とのギャップに、クルっと手のひらを180度回転させてしまうのだ。外野から見れば、女嫌いが治ったように映るが、それは自分の彼女に盲目的なだけで、女性理解が深まったわけではないし、本質的には何ら変わっていない。また彼女には好意的でも“俺の彼女だけは違う。ほかの女は相変わらずダメだ”と考えている女嫌い彼女持ち男子も多い。

しかし、情緒も安定しているし完璧だと盲信していた彼女とも付き合いを重ねるうちに、徐々に女性の持つ本性が見えてくる。彼女にも良いところも悪いところもあることに気づかされ、ようやくリアルな女性像が見えてくるようになるのである。しかしそこからが、女性への過剰な期待や失望から脱却し、等身大の女性と向き合うスタート地点、女性との"共生"を模索する旅の始まりなのだ。

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