げりすんどめ

げりすんどめ

マガジン

  • 石山寺へ行く

    中年が真っ昼間から仕事サボって石山寺に行くおはなし。

  • 海遊館へ行く

  • USJに行く。

    愚かなわたしとその家族がUSJできゃっきゃしてる様を生暖かく愛でる場所です。

  • 大腸内視鏡検査

    私のような愚か者が大腸内視鏡検査を受けるとこうなります。

最近の記事

すんどめも信じた道をいく(5)白銀のインテリ無双。

MURASAKIと別れた後、ようやく『石山寺と紫式部展〜紫式部をめぐる人々〜』の展示物のある空間へと進む。 中は撮影不可なので、展示物についてスマホにちょこちょこメモを走らせる。 以下、走りメモを頼りに書く。 ドンと、硯が展示してある。 紫式部が使用したと伝わる古硯。 照明を受けて鈍色がまぶしい。 長方形、底の四方に脚が付いていて紫瑪瑙で出来ている。 少なくとも私が知っている硯とはちょっと違う。 硯の高い所、これを〝丘〟という。 その丘を左右二分するように、二つ

    • 雨に飛び込む。

      日曜日、大雨。 甲高く、やたら優しい鉄琴の音が鳴り響く。 iPhoneには、黄色い三角、黒いエクスクラメーション。 大雨特別警報。 前日からの宿雨が勢いを増す。 10トンダンプが荷台を上げて、屋根に小砂利を延々流し続けているのではないのかと疑いたくなるような雨音。そんな雨音が耳を支配する。 『羅生門』の雨はこんなイメージ。 だが、はっきりと言わせてもらう。 大雨だろうが鬼雨だろうが我ら父娘には喜雨も喜雨!!『羅生門』のように暗くはないのだ!! 「おとう!」「

      • すんどめも信じた道をいく(4)寂寥のMURASAKI

        必死にめかくし岩に抱きついた私は、老夫婦の後につづいてヨタヨタと歩き、さらに上へと登ってゆく。この時、うっかり順路をショートカットしていて月見亭をすっ飛ばす。 月見亭とは、後白河天皇の御幸の際に建てられた建物。近江八景の一つ、『石山の秋月』として有名である。 月見亭 こんな素敵な場所をスルーしてしまったとは不覚! 近江八景を逃した……。 そんな事とは露知らず、意気揚々と坂を登る。程よい負荷が心地よい。軽く荒れた呼吸によって、新鮮な空気が矢継ぎ早に肺に流れる。濃い酸素に

        • 何気なく笑点のテーマをちょっぴり変えて口ずさんだら母親が、秒で神がえししてきた。 《わたし》 てんてけてけてけ、イ・ビョンホン♬ 《母親》 チェジュゥ!!(あのパフゥってとこ) どんな脳みそしてんだよwww

        すんどめも信じた道をいく(5)白銀のインテリ無双。

        • 雨に飛び込む。

        • すんどめも信じた道をいく(4)寂寥のMURASAKI

        • 何気なく笑点のテーマをちょっぴり変えて口ずさんだら母親が、秒で神がえししてきた。 《わたし》 てんてけてけてけ、イ・ビョンホン♬ 《母親》 チェジュゥ!!(あのパフゥってとこ) どんな脳みそしてんだよwww

        マガジン

        • 石山寺へ行く
          5本
        • 海遊館へ行く
          5本
        • USJに行く。
          7本
        • 大腸内視鏡検査
          8本

        記事

          すんどめも信じた道をいく(3)緑園にて、岩を抱く

          多宝塔が天高く飛んでいくのを見送った後、すぐそばにある宝篋印塔2基を肉眼で確認する。 宝篋印塔 亀谷禅尼供養塔(左)  源頼朝供養塔(右) こうも何度も宝篋印塔を見ていると、宝篋印塔にも親しみというものが出てくる。「おっ、宝篋印じゃん」「でた、宝篋印!」「ダブル宝篋印キターー!!」覚えたての単語を嬉しそうに略す。新しい口の動きが、新鮮な記憶となって脳に刻まれる。 こういうささやかな〝お遊び〟が私の人生を豊かにしてくれると信じている。 2基の塔をマジマジとみながら「宝篋

          すんどめも信じた道をいく(3)緑園にて、岩を抱く

          朝っぱらからずっとこれ

          娘と二人でずっとこれを家の中で踊ってる。 ちぎれるぐらい腕をぶん回す!! 腕が もう、あがらない。 音楽は流れる。 廊下から出てくる、トイレから出てくる、風呂場から出てくる、いろんなパターンをやり尽くす。 玄関のインターホンが鳴る。 覗いてみるとお隣さん。回覧板を持っている。 親子二人の目が光る。 阿吽の呼吸で音楽を鳴らすむすめ。 勢いよく飛び出す父。 カンカンカンカン、カンコッチャ〜ン♬カンカンカンコッチャン💃💃 ちょっと、わかりましたからすんどめさん回覧板

          朝っぱらからずっとこれ

          すんどめも信じた道をいく。(2)鐘楼五月雨撞き

          紫式部源氏の間をどっぷり堪能した後、すっかり千年前の世界を旅している気分になって本堂を出る。 順路に沿ってさらに上へと進む。この道も千年前からずっとあるのだろうか、平安貴族も行き交ったのだろうか、紫式部も歩いたのだろうか、ぼんやりと緩い坂道を登る。 千年後に私の子孫もこの道を通るのだろうか。 しばし立ち止まって、来た道を振り返る。 時間軸をずらして邂逅する世界を思い描く。わたしは千年後の世界に魂を飛ばす。 おサボり中年の間抜けなツラに、これが先祖かと大層がっかりする

          すんどめも信じた道をいく。(2)鐘楼五月雨撞き

          昨日、娘がおしりブンブン振りながら ♬こーれ〜もまい!それもうまい、あれもまい、めっちゃまい!! 「愛の水中花」を歌いながら踊っていて、〝まい〟じゃなく愛なんだけど…なんでその歌知ってるのかなぁ〜って謎だったんだけどコレだったw whttps://youtu.be/OFxq9lH5-m4?si=YiEztpBI15IQZ9MZ

          昨日、娘がおしりブンブン振りながら ♬こーれ〜もまい!それもうまい、あれもまい、めっちゃまい!! 「愛の水中花」を歌いながら踊っていて、〝まい〟じゃなく愛なんだけど…なんでその歌知ってるのかなぁ〜って謎だったんだけどコレだったw whttps://youtu.be/OFxq9lH5-m4?si=YiEztpBI15IQZ9MZ

          すんどめも信じた道をいく(1)

          朝、妻が土煙をたてて出勤。その後、娘と息子を学校に送り出す。 「おとう、傘いる?」 「大丈夫やとおもうけど一応持っていったら?」 「わかった、持ってく。いってきま!」 「いってらっっっシャイ!!!!(にっこり)」 あいさつのアレンジも底をつき、マンネリ化した朝の掛け合い。最近お互い暗中模索、スベりたくない父と娘。双方逡巡しながらも安牌を選ぶ。娘はそのまま集団登校へ。 息子は彼女と自転車で…ムスコはカノジョとジテンシャで…カノジョと…かのじょと……ジテンシャ… いってき

          すんどめも信じた道をいく(1)

          運動会でおどる。

          娘の運動会が行われるので、しかと見届けにいく。 参加競技は大旗リレーと100m走。 ギリギリまで仕事をして、大旗リレーの開始時間に合わせて家を出る。 駐車場に車を停めて、ドアを開ける。強烈な太陽エネルギーがアラフィフメンズの柔肌を、ブリュレのように焦がしにかかる。 …あっつう!! グラウンドに向かう途中、視界のすみに自販機を捉える。レスキューミーと、軌道を変えて自販機に。あばれるように麦茶を買うと、一心不乱にそのまますぐ飲む。 目ん玉ひん剥いてゴキュゴキュとせわしな

          運動会でおどる。

          海遊館(完)マルチスピーシーズ

          視点転展を観覧してから人気のない、細長い通路にでる。 壁には、つらつらと連なる掲示物があった。 何でも読むマンはなんでも読む。海遊館でもそう。説明書きだろうが何だろうが片っ端から読んできた。 ただ、ひと目でなにかを感じた。 読まなくちゃ。 真摯に読まなくちゃ。 なんとなく、そう思った。 腰を据えてじっくりと読み始める。 私の前を行く人。その足音はどんどん遠のき、消えてゆく。後ろから来る足音もやがて私の後ろを抜けて、遠くに消えていった。 立ち止まる者の少ない、細長

          海遊館(完)マルチスピーシーズ

          海遊館編(4)視点、転、展。

          巨大水槽、海月銀河と順路通りにふわふわ進み、海遊館の終盤戦。 その時、 この日一番の脳汁ポイントがすがたを現わした。 海月銀河で身も心もクラゲのようにぽわぽわになった私を待っていたのは、 特別展示『視点転展』 してん、てんてん、なんと気持ちの良い響き! 字面、音、共にやばい…。そして、これは絶対おもしろいやつだ…直感…いやいや、こんなの直感も何も、まんま面白いじゃん。こんなんやってんだぁ…知らなかったなぁ…かいゆうかん…恐ろしい子!! 頭蓋の中の小さじ一杯、酢みそ脳味

          海遊館編(4)視点、転、展。

          仕事を上がって作業場から家に。机の上には、娘からのお手紙。 遠くから様子を見ているむすめ。 いま、わたしの知性がためされている!

          仕事を上がって作業場から家に。机の上には、娘からのお手紙。 遠くから様子を見ているむすめ。 いま、わたしの知性がためされている!

          USJから無事、帰ってきました。

          USJでの出来事はワンクッション置いて、書きます。 お覚悟していてください。

          USJから無事、帰ってきました。

          海遊館編を早急に書き上げようと急いで連投するも間に合わなかったなぁ… 第二次USJ遠征までに😭 行ってきます!今からUSJ www ドンズバ、ドンズバ、ドンズバ〜♬ 🚗三3ブロロー…プスン、プスンプスン…

          海遊館編を早急に書き上げようと急いで連投するも間に合わなかったなぁ… 第二次USJ遠征までに😭 行ってきます!今からUSJ www ドンズバ、ドンズバ、ドンズバ〜♬ 🚗三3ブロロー…プスン、プスンプスン…

          海遊館編(3)海月銀河。

          巨大水槽を後にし、館内を進む。自然光が徐々に薄まり、程なく差さなくなる。 前を歩く者もなく、後ろを歩く者もいない。 一人その廊下を歩く。 太陽光が届かない廊下。上下左右、四方黒い。 そんな廊下を抜けると、真っ黒な吹き抜けになる。 太陽光は届かない。 真っ黒な廊下から続く、真っ黒なエスカレーター。微灯が足元だけをほんのりと照らす。 エスカレーターは降る。 正面の壁、真っ黒な壁にミルク色の文字がくねくねと揺らいでる。    海     月      銀     

          海遊館編(3)海月銀河。