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#1.ステージにかける思い、すべてはここから始まった。

大好きなアーティストのコンサートに行って毎回思うことがあった。

”一度でいいからステージに立ってみたい”

観客の歓声を浴び、スポットライトに当たる。
こんなに気持ちいい光景はなかなかないだろう。
楽器なんて演奏できない。
ダンスだって初心者だ。
でも…いつかあの場所に立ってみたい。

はじまりは、本当にこんな単純な思いだった。
しかし、ライブハウスやイベントでステージに立つ人々はプロが多い。
アマチュアだとしても、演奏歴が長かったりする。
そんな中に飛び込む勇気は毛頭ない。
むしろ出たところで大ブーイングだ。
誰もが同じように感じるだろう。
ステージに立つには、クオリティと経験値が必要だと。

でも、私は諦めたくなかった。

素人の私にだって立てるステージがきっとある。
輝ける空間がきっとある。
そんな場所を作りたい。
その思いを胸に、勇気を持って友人に相談した。

「バンドが3バンドくらい集まればやれないことはないよ」

その言葉に私は勇気をもらった。

やれないことはないんだ…!

もしやれるのであれば、長年ずっと願ってきたこの願いが
叶うのかもしれない!!

そう思った時、私はもう行動を起こしていた。
周りの友達に声をかけ、相談し、なんとか3バンド集めることができた。
私自身もダンスグループを結成して出演することになった。

ここまできたら夢が現実になる日は近い。
幸い、私には力を貸してくれる友達が沢山いた。
みんな巻き込まれながら協力してくれた。

ほぼ身内状態の、完全内輪ノリイベント
私を含めた出演者半数以上が未経験者で、ステージに立ちたい気持ちを持っていた。
私自身、ダンスは初心者に近い。リズム感もあまりない。

でも、それでいい。

何もできないところから成長していくところを見守ってもらいながら、本番に挑もう。
そう思って練習動画を配信した。
もちろん、クオリティは底辺以下。
動画を見た自分たちでさえ失笑レベルだった。

でも周りの印象は違かった。
まるで子供の発表会を見守るようにここが良いねとか、前回よりレベル上がってる!など、とにかく褒めて応援してくれた。
その言葉が力となり、さらに練習に磨きがかかった。

応援してくれるみんなの為にも頑張りたい。

そしてチケットも販売した。
私が売るはじめてのチケット

…が、なかなか売れなかった。
興味を持ってくれても買うまではいかなかった。
素人しか出ないイベントに4,000円は無謀のように見えた。

そりゃそうだ。
下手くそな演奏聴きに誰が来る?
売れなくてもいい、自腹でもいい。
出演者と観に来てくれる友達が楽しんでくれれば。

そう思って、ひたすら友達に声をかけ
練習動画を配信した。

そしたら奇跡がおきた。
ギリギリになって参加したい人が増えた。
当日は出演者、お客さん合わせて
52人を動員した。

素人主催ではじめてのイベントで
50人は最高に嬉しかった。
今でもあの時の感動は覚えてる。

そして当日を迎えた。
私たちのクオリティは受け入れてもらえるのか。
不安な気持ちで胸が張り裂けそうだった。
本番なのに逃げ出したいとも思った。
それと同時にみんなが楽しんでくれているかも
すごく気がかりだった。

結果は応援と拍手喝采だった。

こんなに最高な瞬間は今までに味わったことはない。
みんなが盛り上げてくれる。
失敗しても応援してくれる。

その空間に居心地の良ささえ覚えた。
やっと夢が叶ったと思える瞬間だった。

私は今でも辛いことや壁にぶち当たる時は、
この11月の日を思い出す。
何事も諦めずに行動すれば実現できる。

ただ、そこには誰よりも強い気持ちと熱意
周りの理解や協力が必要なことを学んだ。

そうやって締めくくったVol.1

一度きりのイベントだと思っていた。
それだけで満足だった。

しかし、ここからがはじまりでもあった。
ポンコツだらけの音楽会Vol.2の開催が決定。
場所は、下北沢ろくでもない夜。

新たなチャレンジが始まった。

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※主催者の私が、なぜ音楽イベントをやりたかったのか。その深堀についてはこちらのマガジンをお読みください


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