ぽんぽこピアノ

共演ピアニスト兼ピアノ講師として活動しています。活動の様子はhttps://ponpo…

ぽんぽこピアノ

共演ピアニスト兼ピアノ講師として活動しています。活動の様子はhttps://ponpocopiano.amebaownd.com から、演奏動画はhttps://youtube.com/channel/UCkBga-T9jsnGNXXqRtgx-nQ から、それぞれご覧頂けます🎹

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【曲目解説】ギロック ピアノピース・コレクション1から 6.インディアンの太鼓

 邦題では「インディアンの太鼓」と記されていますが、原題は「Tom Toms」であり、このトムトムとは打楽器(太鼓)のことを指します。  全体的に左手の完全5度和音が印象的な曲です。これを空虚5度と言いますが、明るいとも暗いともとれず、音響的にも耳に残りやすい仕組みになっています。  右手のなんとも言えない旋律と、この乾燥したような5度(時々短6度にもなる)が伴奏型に終始盛り込まれている点から、「インディアンの太鼓」と邦訳されたのかもしれませんね。  左手は、特徴的な完全5

    • 【曲目解説】きらきらピアノ こどものピアノ名曲集2から 6.小品

      1.タイトルについて  ディアベリ作曲。  小品とは、規模の小さい作品のことを指します。クラシック音楽の世界では、ブラームスが「8つの小品 作品76」「6つの小品 作品118」「4つの小品 作品119」と言った作品を世に残しているように、小品という言葉をそのままタイトルに用いる例がいくつもあります。 2.構成について  ハ長調、4分の2拍子。速度記号はAllegrettoです。スラースタッカートが多用されており、全体的に軽い印象です。  全体はABAの3部形式で、後半のA部

      • 【曲目解説】プレ・インヴェンションから 32.Canzonet

        1.タイトルについて  C.G.ネーフェ作曲。  Canzonet(カンツォネッタ)とは、小さなカンツォーネという意味で、わかりやすく言うと「小さな歌」という意味です。  とても愛らしい旋律が魅力的な一方で、お母さんやおばあちゃんが赤ちゃんに子守唄を歌っているような優しさも感じます。 2.構成について  ハ長調、4分の2拍子で、速度記号はAllegrettoです。27番のAnglaiseも同じAllegrettoですが、調性や拍子の違いがあるため、まるっきり同じものと捉える

        • 【曲目解説】プレ・インヴェンションから 27.Anglaise

          1.タイトル  L.モーツァルト作曲。  anglaise(アングレーズ)とは、フランス語で「イギリス風の」という意味です。  インターネットで「アングレーズ」と検索すると、アングレーズソースなどと言った料理に関するトピックが目に入ってきます。ここで言うアングレーズソースとは、イギリス風のソースと言うことですね。カスタードクリームに似た甘いソースだそうです。  では、この曲のタイトルについて改めて考察してみましょう。アングレーズにかかる言葉は書かれていませんが、「イギリス

        【曲目解説】ギロック ピアノピース・コレクション1から 6.インディアンの太鼓