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こんな妊活

2022年3月くらいからゆるりと子ども作るかね、という感じで、なんとなくで一年過ごしたけど、ぜんぜん妊娠なんかしなかった。

2023年5月にクリニックの門をたたいた。絶対に子どもがほしい!!!というマインドが出来上がっていたわけでもなかったのだけど、サクッと検査とかしてもらって、もし原因がわかったならこの1年のことは(ああどおりで)と思えるし、ただ避妊しないだけじゃ私たちが子どもができにくい人たちなのかどうか判断つかないから、クリニックでタイミング指導してもらっても妊娠しないようなら真面目に今後のことを考えるきっかけになるかな、と思ってのことだった。

三回タイミング指導を受けて、妊娠なんかしなかった。タイミングを三回とって以降は人工授精を検討、という計画だったから、人工授精を受けてみたい旨を先生に伝えた。すると、もう少しタイミング法を継続してサプリを導入することを勧められた。人工授精は計画にあったのに、よくわからなかった。

そのあとはクリニックに行くことをお休みして、自分たちで生理管理アプリを見ながらよい時期に回数を増やすことにした。3か月が経って、妊娠なんかしなかった。

夫と喧嘩になった。私は上手くタイミングをとれなくても、まあいいんじゃない?今日も明日も変わらないよ、とか、いい時期にはできてるから疲れちゃったなら寝ようよ、とか言うほうなので、夫からすると何を考えているのかわからないらしい。いまだに私たちは絶対に子どもがほしい!!というマインドでもなく、出来なかったら二人で楽しく暮らそうと思っていて、それを夫と共有できているのだけど、そのことと、物事への取り組み方や姿勢、言動を一致させるということは別の問題のようだ。

僕はとにかく君がいつか後悔することのないようにだけしてほしい。かといって、もっと妊活に真剣になってという意味ではなく、君のその感じじゃ考えが見えてこないし、というか結局君はなにも考えてないからブレるのだろうから、よく考えてみて、と。
わかる、と思った。夫の言うとおり。ただ、全く何も考えてないわけじゃない。ゆるい発言は最大限の気遣いの結果で、口にするのに少しは勇気を出している。そこだけどうしても否定させてほしいのに、夫に伝わらない。迷いながら進むのもアリ、ではないみたいだ。私だって考えてはいるということを、どう示せばいいの、と言うと、示すとかじゃなくて考えがあるならそれは相手に分かるものなのだから要は君は何も考えてないんだと。私楽観的なところあるかもと言うと、楽観的なんてそうやって良いように自分を捉えて何も考えてないことを認めようとしてないよね、と。
泣いた。

泣いた次の日、クリニックの領収書を振り返り、東京都の不妊検査助成金の上限からするとまだ助成金の範囲内で人工授精が受けられそうだということが分かったのでそれを夫に報告した。
親になるならないの部分をすっとばして、夫を理解することや私を理解してもらうことをいったん脇において、とにかくプロジェクトの進行管理を頑張ることが、あってるのかどうか、ほんとうにわからない。でも、たぶん立ち止まれないし、腹が括れないことは格好が悪い。

可能性に挑戦することは、人生を送る上で適切な態度た。だから、私たちは治療を受けるのだと思った。


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